相談事例集|確定拠出年金(企業型・iDeCo・個人型)の相談事例をまとめました。

相談事例集|確定拠出年金(企業型・iDeCo・個人型)の相談事例をまとめました。

確定拠出年金(企業型)を会社で加入している人の相談事例

会社が企業型を導入し、iDeCoを移換しろと言われました。これって損ですよね。

ご相談者DATA

 

【年齢】37歳 男性

【職業】中堅企業に勤務(製造業)

【家族構成】妻(パート)、長女(小1)

 

相談しようと思ったきっかけ

以前より個人型確定拠出年金(現iDeCo)をやっているのですが、ここ最近になって、勤務先の会社が企業型確定拠出年金を導入しました。

そして会社からの連絡として、個人型(iDeCo)を、会社の企業型確定拠出年金に移換するよう言われたのですが、iDeCoでの運用を、自分としては気に入っていることもあり、企業型に移換したくない気持ちが強いです。

今の状態で勤務先の企業型に移換すると損するのでは、という思いもあったので、自分なりに調べてみてたのですがよく分からず、詳しいFPの方にお会いして直接聞いてみるのが一番と思い、相談させてもらうことにしました。

相談内容

もともと3年ほど前から、個人型確定拠出年金(現iDeCo)をやっておられた方でした。

このたび勤務先が企業型確定拠出年金を導入するということになり、個人型(iDeCo)をやっている人は、会社の企業型(確定拠出年金)に移換するようにと言われたのですが、実は今までやっていたiDeCoの運用がこの1−2年好調となり、気に入っているため、できればこのままiDeCoを続けていきたいとのことでした。

また、企業型確定拠出年金に移換すると、今までのせっかくの好運用が無駄になってしまうのでは、との思いもお持ちでした。

さらに、勤務先が導入した企業型確定拠出年金では、今まで自分がiDeCoで運用していた投資信託の商品が無さそうとのこと。

会社が勝手に決めた制度に組み入れられるのにも抵抗を感じておられました。

 

ご相談でお話しした内容

 

すでに3年前から個人型(iDeCo)を始めておられたということに、感動しています。

よくよくお聞きしてみると、数年前から株式や投資信託などに興味を持ち始めた際、いろいろ調べていくうちに、「個人型確定拠出年金(イデコ)」にたどり着いたようです。

また、ご両親が自営業を営んでおられ、そろそろ引退したいが、収入が極端に少なくなるので引退できない、ということを目の当たりにしていることもあり、教育資金の準備もさることながら、老後の資金づくりに危機感を持たれ、3年前から始めておられたとのことです。

幸い、iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)の運用は、今のところ順調のようです。

ご自身が、イデコの運用を気に入っておられる状況ですから、勤務先の企業型へ移換するというのは、かなり抵抗があること、お気持ちお察しいたします。

せっかく大事に育てていた運用ですから、会社の確定拠出年金に移換したくないお気持ちは当然でしょうね。

さて、実際のところ、資産を移換するということはどういうことなのか、というお話をさせていただきました。

勤務先の、企業型確定拠出年金についての状況を、分かる範囲でお聞きしたところ、

・会社からの拠出はナシ

・掛け金は自分で決める(0円〜55,000円まで)

とのことでした。

 

従業員さんが、掛け金を拠出するかどうかを選ぶ、いわゆる「選択制」という企業型確定拠出年金であることが分かりました。

 

ご相談者としては、

「会社は掛け金を出す訳ではないのだから、iDeCoで自分でかけても同じだろう」

「年金制度だけ準備してくれても、何となく恩着せがましい。自分はすでにiDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)をやっているのだから」

というお気持ちがあるようでした。

 

感情面で多少の割り切れないところがありながらも、損得でいうとどうなのか、というところからお話しをさせていただきました。

まず、現在ご自身がされているiDeCoのメリット・デメリットはどうなのでしょうか。

 

・iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)のメリット・デメリット

 

【メリット】

○掛け金部分の所得税、住民税が非課税(ご相談者の場合、年末調整にて還付)

○自分で自由に金融機関(運営管理機関)を選べる

 

【デメリット】

×口座管理手数料は、自分持ち

ということが挙げられます。

 

一方、勤務先が導入した

・企業型(選択制)確定拠出年金」のメリット・デメリット

について確認してみます。

 

【メリット】

○掛け金部分の所得税、住民税が非課税(掛け金自体、最初から給与とはみなされない)

 *年末調整での還付ではなく、所得税は源泉で引かれる金額が少なくなります。

○口座管理手数料は、勤務先(会社)が負担してくれる。

★○掛け金には、社会保険料がかからないため、社会保険料負担が安くなる。

 

【デメリット】

×自分で自由に金融機関(運営管理機関)を選ぶことができない。

×社会保険料が安くなる分、国からの保障が少なくなる場合がある。

(例:傷病手当金、失業保険、出産手当金などの減少)

 

企業型確定拠出年金の大きなメリットとしては、上記の通り、

○掛け金部分には、社会保険料がかからない

ということです。

 

所得税・住民税は、iDeCoはじめ、生命保険料控除や地震保険料控除など、「還付される仕組み」がいくつかあります。

ところが「社会保険料」は、金額面でのウェイトが大きいにもかかわらず、自分ではコントロールしづらいものです。

それが、企業型確定拠出年金で、ご自身で拠出することにより、じぶん年金を作りつつ、結果として、社会保険料が安くなるというのは、悪くないことと思います。

もちろん、先ほど申し上げた通り、社会保険料が減ることによるデメリットもあります。

(失業保険、傷病手当金、出産手当金などの減少)

ご相談者にお聞きしたところ、転職の予定は無く、健康面での不安もないご様子でした。

もちろん将来のことは誰にもわかりませんが、iDeCoにはないメリットが、企業型確定拠出年金にはある、ということは、ひとまず理解していただけました。

しかしながら、

1、iDeCoに愛着がある

2、会社が決めた運営管理機関には、自分が現在運用している商品がなさそう。

ということで、もう少し踏ん切りがつかない様子でした。

 

そこで、現在、イデコではどんな運用商品を選んでおられるのか。お聞きしました。

うろ覚えな部分もありましたが、お話の内容から推察すると、一部アクティブタイプの商品を選んでおられるものの、8割以上はインデックスタイプのようでした。

一般的な話として、インデックスタイプであれば、大抵の金融機関(運営管理機関)の商品ラインナップに入っていることが多いことをお伝えし、少し安心されたようです。

念のため次回、勤務先の企業型確定拠出年金の商品ラインナップをお持ちいただくことになっています。

さらによくよくお聞きしてみると、

「どうしても、この運用商品でなければならないということはない」

「そもそも、商品の選び方の基準はよく分かっていないと思う」とのことでした。

せっかくなので、仕切り直しとなるこのタイミングで、勤務先の企業型確定拠出年金の運用商品ラインナップを見ながら、資産運用の基本的な考え方などについて、次回お伝えする予定です。

さらに、iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)が、運用が順調ということであれば、今回の移換により、利益確定の効果もあるということをお伝えしたところ、さらに納得されたようです。

ご相談者のイデコの運用商品は全て解約となり、企業型確定拠出年金の資産に移されますが、手続きに少し時間がかかることが多いとお伝えしました。

そのため、株の売買のようにタイムリーに売却できるわけではないため、現在の金額から変動するということも理解していただきました。

その上で、どうしても自分で運用商品を選んだりしたい場合には、別の枠組みがあることもお伝えしました。

興味を持たれたので、来年(2018年)1月からスタートする「つみたてNISA」のお話を投げかけてみると、「そちらも合わせて考えてみたい」とのことになりました。

まとめ

 

次回は、勤め先の運営管理機関の商品一覧を持ってきていただき、運用商品を選ぶ際の基本的なことについて、ご相談に乗ることになっています。

また老後のための確定拠出年金だけでなく、教育資金づくりなど、使い道の自由度が高い資産運用のために、積立NISAの資料も、ご自身で取り寄せるとのことでしたので、そちらもご相談に乗る予定となっています。

 

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伊田 洋
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