こんにちは。
確定拠出年金相談ねっと 認定ファイナンシャル・プランナーの加藤博です。
2016年10月25日に
野村アセットマネジメント株式会社は「『貯蓄から投資へ』に関する意識調査」結果を発表しています。
これは、2016年8月にインターネットでNISA(少額投資非課税制度)や確定拠出年金制度などについて意識調査を行った結果です。
【主な調査結果】
・これまでの調査を通じて、家計金融資産の構成比や投資信託保有率に大きな変化は見られず、「貯蓄から投資へ」とする資金の流れはやや停滞気味。投資信託保有率が低い要因として、若年層の保有が低いことにある。若年層における資産形成手段として積立貯蓄は広く定着しているが、積立投資の利用は限定的。積立貯蓄・投資の利用の有無は、資産形成に大きな違いを生む。
・NISA利用意向率は低下。口座開設の動きも鈍い。その中で、積立投資比率が高まっており、資産形成層の活用が増えている。若年層が積立NISAをきっかけに資産形成手段として積立投資を活用することが期待される。
・個人型DC年金(確定拠出年金)について、認知や利用意向を調査したところ、50代までの加入対象者のうち、認知は約3割に留まっている。制度改正について、充分に周知されていない様子がうかがわれる。利用意向率は加入者と合わせて14%に留まっている。
・ファンドラップ利用意向者は、各種の金融サービスに対するニーズが高く、コンサルティングを介した運用サービスに期待している様子。
調査結果によれば、確定拠出年金の認知度は約30%で利用意向は14%です。
法改正で制度が拡大していきますから、これから認知度も利用したいという方も増えていくでしょう。
レポートの5ページで「積み立て」の調査結果が注目です。
一部抜粋いたします。
月々積み立てる「積立資産形成」について
「積立貯蓄」
財形貯蓄制度や預貯金を利用している 30%
「積立投資」
NISA口座や証券口座を利用している 7%
上の図は、「積立貯蓄」と「積立投資」の調査結果グラフです。興味深いです。
すべての年代で「積み立て」をしている世帯の資産形成額が多くなっています。
20代 | 30代 | 40代 | 50代 | |
積み立てしている |
667万円 |
845万円 |
1,203万円 |
1,809万円 |
していない |
330万円 |
538万円 |
792万円 |
1,443万円 |
差額 |
337万円 |
307万円 |
411万円 |
366万円 |
やはり、毎月コツコツ積み立てることが「資産形成」につながっていることがわかりますね。
20代、30代、40代、50代で差額は「300万円以上」となっています。
また、20代では倍以上差があります。
コツコツと毎月積み立てることは凄いですね!
「継続は力なり」です。
株式や投資信託による「積立投資」は財形や預貯金による「積立貯蓄」にくらべて利用率が低い結果となっています。「積立投資」が拡がれば、差額はもっと拡がると思います。
確定拠出年金口座は毎月の「積立口座」であり、「預貯金」も「投資信託」もどちらも選ぶことができる口座です。
確定拠出年金口座の利用が増えていけば、資産形成額も上昇してくでしょう。
「積み立て」の資産形成力・効果がわかる調査結果ですね。
投資信託を使って運用をスタートする上での注意する点について、シリーズでお伝えしています。
コラム「DC口座で安定した運用を目指す! 「長期投資」のメリットとは?」では
投資には過去からの経験則から、「リスクを小さくして、安定したリターンを得る方法」があって、
『長期投資には、リターンを安定させる効果がある』
ということを前回お伝えしました。
今回は2つ目です。
「分散投資にはリスクを小さくする効果がある」
ということです。
投資において、有名なおはなしがあります。
「卵は一つのカゴに盛るな(たまごはひとつのかごにもるな)」
株式相場の世界では、先人が、その経験を基にして、さまざまな格言を残している。卵は一つのカゴに盛るなも、そのうちの一つである。
卵を一つのカゴに盛ると、そのカゴを落とした場合には、全部の卵が割れてしまうかもしれないが、複数のカゴに分けて卵を盛っておけば、そのうちの一つのカゴを落としカゴの卵が割れて駄目になったとしても、他のカゴの卵は影響を受けずにすむということ。
特定の商品だけに投資をするのではなく、複数の商品に投資を行い、リスクを分散させた方がよいという教え(=銘柄分散投資)。
このおはなし(格言)は、耳にしたことがあるかも知れませんね。
『カゴを複数に分けておけば、”もしもの時”でも、ダメージを少なくできる』
ということがポイントです。
時間の分散
購入時期を一点収集させるのではなく
何回かに分けて購入する
何回かに分けて買うと、購入価格が分散されていきます。
確定拠出年金口座で、投資信託を購入すると
毎月一定額を購入することになります。
上記の表の例でみてみます。
同じ口数を購入した場合(上段)
毎月10,000口を購入します。6ヶ月間の購入金額合計額は58,500円となります。
1万口あたりの平均単価は 58,500円/60,000口 × 10,000口 =9,750円
同じ金額で購入した場合(下段)
毎月 10,000円分を購入します。6ヶ月間の購入金額合計額は60,000円です。
購入できた口数は62,800口です。
1万口あたりの平均単価は 60,000円/62,800口 × 10,000口 = 9,554円
平均単価は同じ金額で購入した場合の方が、低くなります。
口数は2,800口多く購入できています。
結果として、量(口数)を多く購入できています。
口数が多く購入できると、売却時の価格が上昇していれば、利益が獲得できますね。
毎月、同じ金額で同じ投資信託を継続的に投資する手法を「ドル・コスト平均法」と言います。
ドル・コスト平均法では、相対的に基準価額が高いときに少ない口数を購入し、相対的に基準価額が低いときに多くの口数を購入します。
確定拠出年金口座での積み立ては、60歳まで可能です。
積立期間は長期間になります。
確定拠出年金制度の積み立ては、まさに「時間分散」の仕組です。
自然と「時間の分散」が行われています。
ここも重要なポイントですね。
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