ファイナンシャルプランナーおおが かよ

2020年 04月 27日

子どものお小遣い、押さえておきたい4つのポイント。新学期から始める子どものマネー教育。

「子どものマネー教育は家庭から」ママの学びを応援する、もと学校の先生FP大賀香代です。

4月、心地よい風が感じられる中、例年は活き活きとした子どもたちの声が響きあわただしい日常を送っていましたが、今年は新型コロナウイルスの緊急事態宣言を受けて、人の姿はまばらで、まるで時間が止まったかのように感じますね。
新生活を心待ちにしていた子どもたちも長い「待った」の状態です。

子どもの学年が上がるこの時期、ちょっと気になる「お小遣い」のこと。
今回は我が家の3人の子どもに実践してきた10年間の経験もふまえて、子どものお小遣いについてお伝えしていこうと思います。

あげたほうがいいの?正しいあげ方は?いくらあげたらいいの?など…
子どもの性格もちがうし、先が見えない、自分もよくわからないからブレてしまって
「変なお金の価値観」に育ってしまうのではと不安を感じる…と迷う方も多いようです。

そこで、お小遣いについて押さえておきたいポイントを4つご紹介します。

目次

ポイント1 お小遣いは 親子のコミュニケーションツール

お小遣いはあげたほうがいい

そもそもお小遣いを「あげる」か「あげない」かで迷っているとしたら、どんな形であれ「あげたほうがいい」と私は考えています。

お小遣いは子どもが自由に使い方を決められるお金」です。それだけでワクワクしますよね?
また、これからキャッシュレス決済などが浸透していく中で、「お金の量の感覚や流れが見える経験」はある程度はさせておきたいと思っています。

もらったお金を「全部使ったら無くなる」「使い方を考えたら残る」「ほしいもののために貯める」
など、大人にとっては当たり前のことだけど、そういうお金との付き合い方をお小遣いの経験を通して感じて、考えられるようになるといいな~と思うのです。

お小遣いで子どもに伝えたい「想い」を考える

お小遣いをあげ始めるとき、ほかの家庭もお小遣いをあげてるから…子どもがほしいと言うから…なんとなく…というあげ方、また、お小遣いをあげたまま放置している…では、子どもが「お金を使って物を買う」という経験をする以外の学びは少ないかもしれません。

せっかくあげるお小遣いだから、そこには親の「お金に対する」想いも込めていきたいですね。

我が家の想い(というか私の想い)はというと…
子どもにお小遣いをあげ始めた10年前は、5人暮らしで1馬力(パパだけ働いて私は主婦)でした。

今後10年間で2000万円を貯めよう決めていた私にとって、
公務員である夫の給料は「家族が暮らせるもの」で「感謝のかたまり」で「未来を作るもの」でした。

それをどうしても子どもに伝えたくて、
振り込まれたお給料をわざわざ現金にして封筒に入れて、
夕食時に子どもたちの前で夫から私に手渡してもらい「大切に使います」とお礼を言い、
その中から夫と私、子どもたちの定額のお小遣い、今月の食費を見せていました。
「このお金はパパが働いて得たもの、それをママが大切に使い、家族の未来のために貯める」
伝えたいのはその1点。
それを伝えることが、子どもたちへの金銭教育の第一歩と思っていました。

という感じ。
…昭和の香りがしますかね(笑)

「多くの失敗経験」がお小遣いの役割

子どもは失敗をするから子どもです。
まずそれを前提としておきます。
お小遣いは、子どもが「正しい使い方」ができるようになるために与えるものではなく、「多くの失敗を経験させること」がその役割と考えておきましょう。

子どもはお金の使い方を「間違っていい」ってこと。
それは親も同じ。
親も試行錯誤しながら、家計の状況に応じて、また子どもの性格に合った、より良いお小遣いのあげ方を見つけていきます。

最初から、その子にとっての「正解」は親にだってわかりません。

使いすぎ、無駄遣い、お友達におごる、財布からお金を抜きとる、万引き…これから親子ともに経験するかもしれないお金のトラブル。
これらは、子どもをもつ親なら当たり前に「想定内」として、夫婦やお友達同士で「その時がきたら何を話す?」って前もってワクワクしながら話し合っておくのもオススメです。

お小遣いをあげたら放置せず、「問題が起きたらどうしよう…」と心配しすぎず、
失敗を見逃さないように見守りながら、失敗したら「ナイス!」ってくらいの感じの余裕が持てるといいですね。

4~6年生頃からお金とのかかわり方が見えてくる

そんな経験を通して、低学年ではわかりづらかったお金とのかかわり方が、4年生ごろから見えてきます。

Aタイプ 自分とお金のかかわりをコントロールができる子
Bタイプ 自分とお金のかかわりをコントロールするのが難しい子
Cタイプ その両方を併せ持つ子                   など…

Aタイプの子は、お金の残りが少なければ我慢でもできるようになり、無駄遣いがどんなことかが分かり、好きなものを買うためにお金を貯めることもできるようになります。

Bタイプの子は、お金の量のイメージが難しく、持っているお金以上のものを欲しがったり、欲しいものを我慢できなかったりします。

Cタイプの子は、その時々やほしい物などに応じて、AB両方の特性が見え隠れします。

どのタイプが良い悪いではなく、Aだったらお金のトラブルのない、幸せな人生を送るわけではありません。子どもは変わります。

ただ、Aでなかった場合はある程度親が寄り添い、お金の使い方を一緒に考えてあげる必要があります。親が寄り添うって言うと、親の技量が問われる感じでちょっとプレッシャーですよね(笑)

どうしたらいいかわからないとき、そんなときも気負わず、
子ども自身に「●●ちゃん、どうしたらうまくいくと思う?」ってことを問いかけ、子ども自身に考えさせるのもひとつの方法です。

子どもが前進する力を持っていることを信じて、それを引き出してあげます。
お小遣いを通して親も子どもも成長する瞬間です。

ポイント2 お小遣いで まかなう範囲を決める

お小遣いは「子どもが自由に使い方を決められるお金」なので、「使い道には親は口を出さない」のが基本です。

しかし、使い道が自由だからといって何でも買っていいわけではなく、お小遣いでまかなう範囲と金額の上限はあらかじめ決めておきます。

まかなう範囲の線引きは大きく分けると「必要なもの」「ほしいもの」
「必要なもの」は親が買い、「自分だけがほしいもの」はお小遣いから買います。

例えば文房具。学校で使う必要な文具、筆箱などは親が買う。
まだまだ使える筆箱や定規などを自分好みに新しくしたいなら自分で買う。
家族で遊びに行ったとき、みんなで飲むジュース代は親が出す。
友だちと遊んだ時、自分だけが飲むジュースは自分で買う、などの線引きです。

まかなう金額の上限も自由に設定してよいですが、我が家は小学生のうちは、1000円以上のものを買うときは、一度親に相談するというルールがありました。中学生は2000円。親が知らない間に知らない高額な持ち物が増えることを防ぎたかったからです。

ポイント3 お小遣いを あげるときの「コツ」3つ

あげ方

コツ① お小遣いが月1回の時、途中で足りなくなる子は週1回に小分けしてあげてみる

お小遣いのあげ方は、大きく分けて「都度制」「定額制」「報酬制」があり、組み合わせ技もあります。
「都度制」ほしいもの、必要なものがあったらその都度あげる。
「定額制」年齢に応じて、月に定額をあげる。
「報酬制」家の手伝い、学校のテストや習い事などで目標達成できたらあげるなど。

ポイント1 の続きになりますが、親がお小遣いを通して伝えたいことを決めていたら、あげ方はそれにそった形であれば何でもOKです。

親が決めてもいいですし、4年生以降の子どもへのあげ方に迷ったときは、どの方法が管理しやすいかなども含めて、子どもと話し合って決めると、子ども自身のお小遣いに対する自主性や意欲関心が高まる傾向にあります。

いつからあげる?

この時期がベスト!は特にありません。
管理ができるようになるのは4年生くらいからという子が多いです。

小学校1年生から始めても、もらったお金をその日に使い切ってしまったり、無駄…と思えるものを買ったり、計画的に使うことができないは当たり前。

しかし大人にとっては失敗経験のように感じても、子どもは「自分で自由に使い方を決められる」お小遣いを楽みながら経験値を積んでいきます。

いくらあげる?

コツ② 月1回であげるなら、月に「全額使い切っても許せる金額」をあげる

何度も言いますが、お小遣いは「子どもが自由に使い方を決められるお金」です。
子どもが「全額使い切っても許せる金額」をあげてください。

小学生の一般的なお小遣い額は500円~1000円、中学生は1000円~2000円です。
それぞれのご家庭で、このくらいだったら毎月全額使い切ってもいいという金額を設定します。

これはお年玉も同じ。
お年玉を子どもにあげたらいいのか、どうしたらいいのかわかりません。と質問をよくいただきます。お年玉も含め子どもにあげるお金は「子どもが自由に使い方を決められるお金」です。

お年玉としてもらった金額を、子どもが自由に決めて使ってもいいかな?と考えてみてください。

例えば、毎月のお小遣いは500円(定額制)、お手伝いは10円(報酬制)の子がお年玉で1万円もらった場合、定額のお小遣い500円が待ち遠しいかな?お手伝い10円(報酬制)で、やる気になってくれるかな?とイメージしてみて、あげる金額をきめていくと良いです。
いつももらう定期的なお小遣いとのバランスが大事です。

コツ③ 「お小遣いの補てんや前借りは絶対しない」!

お小遣いが底をついた時、「お小遣いの補てんや前借りは絶対しない」ことだけは最初にしっかり伝えてください。
子どもの年齢がどんなに小さくても、この一線を越えないよう頑張ってください。
ほしいものを我慢しているわが子を見るのは結構つらく「ま、いいか」「このくらいなら…」と思ってしまいがちですが、「お金を使ってしまった責任は自分で取る」この実体験が大切です。
次の月は足りなくならないように努力していく姿が見られたら嬉しくなります。

ポイント4 お小遣い帳をつけたほうがいい子とは…

お小遣い帳は1~3年生までは、つけなくてよいと思っています。
楽しくお金を使って、多くの経験から学んでくれればいいからです。

4年生~5年生ごろからは、お小遣い帳は簡単なものからチャレンジしてもいいですね。
しかし、大人でも家計簿をつけ続けられる人は、2割程度と言われるくらいですから、
「小遣い帳つけてね」と言って放置して、つけ続けられる子はとても少ないです。

つけ始めは親が一緒にしてあげるほうが続きますし、買い物したらすぐつけられるように、ノートではなく、紙の小遣い帳を壁に貼って、そこに鉛筆をぶら下げておくと良いです。これはお母さんも同じ(笑)

また、お小遣い帳をつけなくても管理できる子はいるので、そんな子には無理につけさせてお小遣い帳にイヤな思い出を残すこともありません。


特にお小遣い帳をつけたほうがいいのは、お小遣いの残高などに頓着がなく、欲しいものを我慢するのが難しい子です。
ポイント1の「Bタイプ」「Cタイプ」に当てはまる子がそうなのですが、これらのタイプの子は、一人では難しいことが多いので親が手伝います。

「お金ってこうやって管理するんだよ」という方法を教えてあげるのが目的です。
お小遣い帳で「お金を見える化」してあげることで、ほしいものを選べるようになったり、少しずつでもお金を貯められるようになってきます。

一緒にお小遣い帳をつけるときは、使い道に不満を言ったり、注意したり叱ったりせず、できるだけ(笑)にこにこしながら「これ買って嬉しかった?」などと声掛けをしながらつけていき、お金を管理することが「おもしろいこと」「お母さんと一緒に話せる楽しいこと」になるように心がけてください。

まとめ  「正しいやり方」にだわらなくても大丈夫

お金の使い方の「スキル」において、親の影響力は実はそれほど大きくありません。

メンタリストの DaiGoさんも、親の育て方や家庭の環境がどのくらい子どもの将来に影響を与えるか?という質問に対して、0%~11%と言っています。 少ない…(泣)

子どもと話す時間を考えてみても、高学年になればなるほど少なくなります。
子どもはSNSやユーチューブなどから得る情報量が多くなり、そちらの影響の方がよっぽど大きいのではないかと思うほどです。

だから「正しいやり方」というのにあまりこだわらなくても大丈夫。
ただ、私自身10年実践してきて(今もしてますが)良かったと感じるのは、親の「想い」が伝えられたことと、お小遣いをあげていることで、子どもとたくさんお金の話ができたことです。

「このお金はパパが働いて得たもの、それをママが大切に使い、家族の未来のために貯める」ことを伝えたいという最初に決めた私の「想い」

これは今でも子どもたちの中に残っていて、お金を「物」ではなく、そこに人の「想い」があることを、少しずつではありますが理解してくれているように感じます。

今回は我が家のケースをもとに書いた部分が多いですが、ほかにも「こんなことを実践してうまくいっている」とか「こんな時どうすればいいの?」などがありましたら、お問い合わせフォームよりご質問、ご意見、ご感想などをいただけると嬉しいです(^^)/

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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