ファイナンシャルプランナー井上 佳子

2020年 03月 24日

離婚したいママへ:知っておくことと覚悟しておくこと

離婚して26年経って子供達がやっと社会人になった。
自分でもよく頑張って来たものだと思う。離婚した当時、長男は4歳、長女はお腹の中にいた。
さて、何を頑張ったのかと言うと、先ずは経済的なこと。
「住居費・教育費」自分の勝手でシングルになったのだから子供達にはせめて「人並みの生活をさせてやるんだ!」これが私の離婚した時の決意だった。人並みに暖かいお布団で寝かせてあげたい。人並みの教育を受けさせてあげたい。「人並み」と言うのは人によってバーが違うのだろうが、その時の私には人並みどころか親子3人で暮らすのにはあまりにも安月給だった。

当時私は信用組合に勤務していたが、毎月のお給料は手取りで13万円。離婚を後押ししたのは「母子手当」の存在。父親がいなくても社会が助けてくれると信じていた。

ところが、頼みの母子手当は1円も出なかったのである。
私は市役所の窓口で「私達親子に死ねと言うことですか?」と聞いてしまった。そして思わず涙が出た。

離婚は家庭裁判所で調停離婚をした。
1、親権を取りたかったから
2、どうせ口約束だと養育費を支払わなくなるから
この2つを解決する為に裁判所で話し合った。

裁判所では夫婦が顔を合わせないように時間をずらして呼ばれる。
夫と調停員はどんな話をしているのか全く見当もつかないが、私がびっくりしたのは調停員の言葉。
「養育費は男の子が3万円で下の女の子は2万円。合計5万円をそれぞれお子さんが18歳になった3月まで、が相場です。それでよろしいですか?」優しそうな年配の女性がそう聞いて来た。
私は聞いた「なぜ男の子と女の子で金額が違うのですか?相場とは何ですか?」
「なぜ18歳までなのですか?」

調停員の方が言うには、
「別れた夫にも生活がある。生活に支障がない金額にしないといけないし、高校を卒業したらお子さんも働けるでしょう?」
母子家庭で育った子は高卒が当たり前なのか?
日本は豊かで良い国だと思っていたが、私はなんて無知だったのだろうと情けなくて怒りがこみ上げて来た。

「弱者救済」この言葉は私達家族を救ってくれると思っていた。
だから離婚しても経済的に苦しいシングルマザーを助けてくれる手段があり、助けてくれる人がいると信じていた。
甘かった!とすぐに考えが変わった。

裁判所でのやり取りで気付いたこと、それは
1 住宅ローンを私の持参金と婚姻期間中に貯めたお金で完済したが、その住宅は夫のもの。婚姻中の貯金は二人のもの。
→ 私は持参金も返して貰えず、貯金も無い状態で放り出されたのだ。

2 「養育費は、夫婦で子供達を養育するのだから、夫が支払うと同額を親権者である母親も出す。だから貴方が出せる金額が天です。」
 ??? と言うことは、
私の収入が低いから養育費を沢山欲しい。は通らない?だとすると収入の低い私に引き取られた子供達は貧困に陥るのが当然だと言うこと???

3 夫は毎日明け方に帰って来ていた。日曜日には女性から電話が来たり、私の実家にも電話が来たことがある。無言電話も何回もあった。無言だから誰かはわからないが、きっといつもの女性だろうと思う。
月曜日が休みの夫は朝から競艇、競輪に出かけ、息子の保育園の送り迎えもしてくれない。きっと彼女と会っていたのだろう。
離婚したい理由の一つには夫の女性関係があった訳だ。

だが、そんな訴えを無視して調停員の方は、「ご主人は浮気なんてしていないです。ですから慰謝料などは発生しません。」と決めつけた。

結局私は、住む所もなく貯金もなく、子供の身の回りの物と自分の簡単な衣類だけを持って家を出た。

母子手当を受給できるのと出来ないのでは雲泥の差がある。
税金は非課税になる
マル優が使える
安い家賃で公営住宅に住める
医療費がタダになる

だが、母子手当の申請をしたが結果は、全額不支給だった。
月の手取りがたった13万円だから、全額支給か悪くても半分くらいは受給できると思っていたが、1円も貰えなかったのである。
その通知を受け取った後市役所の子供課で私が言ったのが前述した「死ねと言うことか?」である。
どうやって生活したらいいのか、不安でたまらなくなり、私は泣いてしまった。

今離婚を考えているお母さんがいたら、教えておくね。
 お金のことは、きっちり自分の名義で貯金してね。
 あと、婚姻前の自分の貯金は内緒がいいね。
 姓は大事。旧姓に戻るなら離婚のタイミングだよ。
 実家に戻っても住民票は自分を世帯主にしておいてね。
 慰謝料のためにも浮気の証拠はしっかりと押さえようね。旦那のお給料で探偵さんにお願いしたらいいね。(笑)
 養育費は、絶対に払わなくなるから、簡単に承諾したらダメね。
 必ず裁判所を通して調停離婚にしてね。

私は子供の名前は画数にこだわって考えた。だから旧姓に戻らなかった。
子供達の運命が悪い方に変わってしまう気がしたから。
だけど、後になって別れた夫から長男を返して欲しいと言われたときに、勝手な言い分に腹が立って、旧姓に戻ろうと決心した。
元夫は、再婚したが子供は出来なかったらしい。(5年で後妻さんも出て行ったと言っていた。)だから自分の姓を継がせたいと言って来たのだ。そんな事で子供達を引き離すことなんて出来なかったし、誰がご飯作ってくれるの?
子供なんか要らないと言ったのはあなたでしょ?
と言う事で、私はさっさと旧姓に戻る為に市役所に行った。

ところがである。市役所に行って姓の変更手続きを申し出たが、裁判所の許可が無いと旧姓に戻れないと言われてしまった。
離婚した直後に戸籍謄本を作る際には、いつでも戻れるみたいな事言ってなかった?
結局事務的に断られて終了した。

その足で家庭裁判所に行くと、とても優しそうな相談員の方が対応しくれた。
でも「変更出来ない。」が結論だった。
その理由は、私には弟がいるのだが、婿に行ったわけでは無いので井上姓が途絶える事が無い。一緒に住んでいなくても墓を守れればそれでいいのだそうだ。
だから両親と住んでいるのは私なのに、私が井上姓を引き継ぐ必要がないと言う事だった。
私には戻りたい理由があるのに、気持ちの問題では無く、お墓の問題なのだそうだ。不思議な気がした。これが合理的って言うのかな?

でも結局今は井上姓に戻っている。
一年以上の期間を要したが、なんとか裁判所の許可を得て旧姓に戻る事が出来た。なかなか法律は難しいし面倒なものだ。
一応弁護士を志して伊藤誠さんの伊藤塾に通っていたんだけどなぁ。(笑)

長々と書いてしまいましたが、離婚したいと思ったら、やはり準備が必要だとお伝えしたいのです。
子供はかけがえのないもの、無償の愛。でも夫は所詮他人です。
子供達の将来の為にはお金は必要だと思います。
だからお金の準備と夫と戦う準備。
教育にかかるお金、病気になった時の入院費。将来の結婚資金もできる事なら用意してあげたいですよね。

じゃあ、教育費はいくら必要か?と聞かれてもすぐにはお答えできません。公立か私立かにもよりますし、文系か理系にもよる。そして自宅から通えるのか、下宿させるのかによってかなりの差が出て来ます。
また、中学から私立に通うのか、高校から私立に通うのか、にもよってだいぶ変わります。
私の場合は、2人とも大学まで公立でしたから、恐らくかからなかったほうだと思います。それでもざっと計算しても3000万円は超えています。大学だけでですよ。義務教育であっても体操着やら上履きなど費用はかかってますが、そこは忘れてしまいましたから、大学に行ってからの計算です。しかもパッと思い出せるものだけ。
ひとり親で、サラリーマンでは、ムリ〜!って思いませんか?

次は、如何にしてお金を作って来たか?
そして、貧しくても楽しい母子家庭だった話をさせて下さいね。



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