【50代会社員】の迷える住宅購入についてお答えします!
★Question★
大学卒業後、会社員として頑張ってきました。仕事も順調で収入も安定し、シングルライフを満喫しています。
気が付くと50歳、、、退職も気になるようになり、現在賃貸マンションに住んでいるため、退職後、家賃を支払い続けることを考え、
マイホーム購入を前向きに検討しています。
購入するとしたら、住宅ローンの低金利がつづいているので変動金利が良さそうですが、外国の利率が上がっている為、気になります。
金利は少し高いけど、安心できる固定金利と どちらがいいか迷っています。
★Answer★
◎前置き◎
2020年に発生した新型コロナウイルス感染症の影響で、私たちの働き方や暮らし方も大きく変わってきました。
加えて毎年のように起こる台風や大雨による大規模災害等で、住み方への考え方も変化したのではないでしょうか?
近年は、住宅ローンの低金利(変動型であれば0.5%を下回るケースも)が続いていることもあり、毎月の家賃の支払いと比較して、マイホーム購入を前向きに考える方も少なくないようです。
一方で、50代になってマイホーム購入後、思わぬ転職や親の介護などでライフプランも大きく変わり、「こんなはずでは・・・」と、悩まれる方も多くいらっしゃいます。
また、住宅資金は、教育資金・老後資金と並び、人生における3大資金と言われているため、夢のマイホームに無理なく住み続けるためにも、マイホーム購入後にかかってくる大きな資金まで想定したライフプランニングが、重要になってきます。
住宅ローンには、以下3つの金利タイプがあります。それぞれのメリットデメリット
見ていきましょう。(下資料参照)
1・固定金利
固定金利の特徴は、金利も返済額もずっと変わらないという「安心感」にあります。また金利が高いイメージですが、現在は過去に例を見ないほど金利が下がっています。 返済期間の長さを考えると一概に「固定金利は高い」とは言えませんね。
2・変動金利
変動金利は3つの金利タイプのうち、最も低金利に設定されています。
ただし、金利は半年に一度見直されるため当初の金利が約束されているのは、借入れ当初半年間です。
なので、常に金利上昇の不安が伴います。
但しこのような金利上昇の不安に備えて、変動金利には2つのルールが用意されています。
①5年ルール
金利が上がっても、5年間は月々の返済額は変わらない(据え置きになる)
②125%ルール
返済額の上昇幅は、前回返済額の125%までに抑える(据え置きになる)
注:ただしルールを超えて上昇した利息分は、支払わなくてもよいというわけではなく、支払い切れなかった金額の利息は、未払い利息として将来に繰り越されることになるので要注意です。
◎変動金利は目先の低金利に目が行きがちですが、長い期間のご自身のライフプランを見据えて検討することが大切です。
3・固定金利期間選択型
固定金利期間選択型は、変動金利と固定金利の良い部分を掛け合わせた金利タイプです。
金利の固定期間を任意で選択できるため、ライフプランにあわせて金利変動リスクを避けるといった利用ができます。
ただし固定金利期間選択型には、変動金利にある「5年ルール」のような、契約者の負担を抑える仕組みがないため、固定期間終了後の返済額が上昇しても対処できるように計画的な返済といざという時に繰り上げ返済が可能な資金準備も大切です。
以上3つのタイプのメリット・デメリットがありますが、最近の住宅金融支援機構の調査によると、住宅ローン利用者が利用した金利タイプは、変動金利が年々増加しています。(資料2参照)
周りの情報に流されず、ご自身のこれからのライフプランをしっかり立て、どの金利タイプが合っているかを見定めましょう。
(下資料参照)出典:住宅金融支援機構
★まとめ★
近年、私たちの生活や経済環境は大きく変化し、住宅ローンに関しても予期せぬ問題に直面する人が増えてきました。住宅ローンは返済が長期にわたるからこそ、さまざまな変化に対応できるようにしておくことが大切です。
多くの人にとって住宅は人生で大きな買い物のひとつといえるのではないでしょうか。その決断は簡単ではなく、購入を決めるまでにはいろいろな情報を調べたり、慎重に検討を重ねたりします。ところが自分では慎重に判断しているつもりでも、実は感情に流されて必ずしも合理的とは言えない判断をしていることもあります。
人生100年時代と言われる今、長い人生を見据えて将来起こりうる変化やリスクを見据えておくことが大事であることは変わりないでしょう