ファイナンシャルプランナー林 智慮

2019年 06月 24日

65歳の3ヶ月前に来る年金請求書を出さないと、強制的に70歳受給になる?

確定拠出年金相談ねっと認定FP林です。

老後資金が2,000万円不足する話題が盛り上がっている中、FBにこんな投稿がありました。

「これ、酷くない?」と投稿されたその投稿は、日刊現代デジタル6月11日の記事、『まるで悪徳商法…年金増額“騙しのトリック”根本答弁で発覚』についてのものでした。

 

年金を受給する65歳の3ヶ月前に、年金請求書が送られてきます。

その書き方の文面が、今年4月から変わったことについてです。

「受け取る年金を増額させますか?」の質問から始まり、増額のために、国民年金・厚生年金共に繰り下げる場合は、はがきを返送する必要が無いという部分に対し、『「増額」「手続き不要」の甘い言葉につられると、70歳からしか支給されなくなる!』という批判。

国は70歳受給へ誘導している!詐欺だ!

 

変わる前は、「繰り下げ受給を希望しますか」の欄に「国民年金のみ繰り下げる」「厚生年金のみ繰り下げる」と記載してあっただけです。

「繰り下げを希望する場合(66歳以降に受け取りを希望する場合)は、この請求書を提出する必要はありません。」の言葉が、注意書きの所に書いてあるだけで、繰り下げると年金がどうなるのかは書いてありませんでした。

年金額を増額するために国民年金・厚生年金を66歳以降に繰り下げ受給する場合は、65歳から受給のためのはがきを返送する必要が無いということだけなのです。

年金は、受給出来る年齢になったら自動的に払って貰えるのではなく、申し出なければ貰えません。

70歳からしか受給出来なくなるのでは無く、65歳での受給手続きはしませんよというだけです。

 

 

でも、やっぱり必要だわということなら、65歳まで遡っての受給は出来ます。

ただ、70歳になる前日の月より後に請求されると、時効が5年のため全額受給出来ない場合もあります。

66歳以降、1ヶ月でも受給を遅らせば受け取る年金は増額されます。

増額率=(65歳に達した月から繰下げ申出月の前月までの月数)×0.007 で計算されます。

繰り下げ受給により年金を増額出来るところを知って欲しいという国の意図は、確かにあると思います。

ただ、繰り下げ受給は他の年金の受け取りが始まると、そこまでしか繰り下げられません。

 

65歳になる状態でもバリバリと稼いでいるのならば出来るだけ繰り下げればいいし、途中に何かあれば遡って受給でもいいし、場合によっては繰り上げをしなくてはならないこともあります。

繰り上げ受給とは65歳よりも前に受給することですが、早く受け取ればその分減額されます。

60歳まで繰り上げれば早く受け取れますが、年金額が70%になってしまい、一生その年金額が続くのです。

 

いつまで生きたら損・特と考えても、計画通りになるものではありません。

日本の年金制度は、現役世代の支払う保険料がその時の高齢者の受け取る年金になっています。

払い損とか損得で考えず、受給者も既得権を主張せず、互いに少しずつ歩み寄れば制度の寿命も延ばすことが出来ます。

 

 

 

 

 


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