伊田 洋

(企業型)確定拠出年金 導入事例1(家族経営の法人)

家族経営の法人での事例

夫婦2人(役員)+パートさん1人という家族経営の法人。

ご主人(社長)51歳 年収 約720万
奥さん(役員)49歳 年収 約480万

もともと、iDeCo(個人型確定拠出年金)には興味を持っていたが、
個人の所得から拠出する上、手数料など引かれることを気にしていた。

また毎月の掛け金の限度額も、月23,000円では老後の資産形成としては物足りなく感じていた。
個人年金保険や、法人の生命保険も少し加入しているが、本当にメリットがあるのかどうか分かりにくい。

そうした時、家族経営のうちのような会社でも、企業型確定拠出年金が導入できると知った。

全額損金で掛け金を拠出(夫婦2人で月110,000円)

「全額損金」で掛け金を拠出でき、手数料なども、会社の経費でできる、とのことで、
まさにうちのような会社のための制度だと感じ、導入を決めた。

夫婦とも、限度額の月55,000円(年間660,000円)を65歳までの拠出とした。
2人で約2000万の元金となる。
元本確保タイプでも、それだけ受け取れるが、あと約15年あるので、 もう少し積極的な運用も考えようかと思っている。

運用益は非課税。退職所得控除も使える!

「運用益」も非課税であり、65歳以降に受け取る際にも「退職所得控除」が使えるとのこと。
やはり国も、自助努力をうながしているのだと分かる。

ちなみに、自分の手取りの中から、55,000円ずつかけることと比べてみると、
自分自身(社長)だけをとってみても、社会保険料、所得税、住民税で、 月に18,000円程度も差が出る。
妻(奥さん)の分で、月に16,000円程度変わるので、 合わせると、月々34,000円程度の効果があるとも考えられる。

これは大きい!

 社会保険料や、所得税が引かれる前の、法人のお金で積立できることのメリットを改めて感じている。

自分たちは、役員報酬を変えずに、単純に会社拠出として上乗せしたが、
上乗せが厳しい会社の社長さんでも、
「老後への積立資金に回そうと思っている」個人の所得部分を、
会社拠出の「確定拠出年金」とすることで、社会保険料や、所得税・住民税の削減につながるので、 オススメしたい。

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