前田 菜緒

景気の転換点はいつ?その時どうする?

こんにちは。

確定拠出年金相談ねっと認定FPの前田です。

8日に内閣府から景気ウオッチャー調査が発表されました。

前月比4ポイント悪化の49.9でした。節目の50を下回っています。

そして、最近の株価下落。
上昇するスピードは遅いですが、下落するスピードは早いですね。

 

こんなに一気に下落すると不安になりますが、こんな時こそ平常心が大切です。
気が動転してしまうと、正しい判断ができなくなりますから。

 

そのためには、今後、株価がさらに下落した場合、どのうような投資スタイルを取るか、今持っている運用資産をどうするかを「事前に」考えておくことが大切です。

 

景気ウォッチャー調査に注目

景気ウォッチャー調査とは、タクシー運転手、スーパーやコンビニエンスストアの店長、自動車ディーラーなど、さまざまな業種の中から選ばれたウォッチャーが、景気の現状や見通しを報告する調査で、株価に対する先行性が高いと言われています。

 

そんな景気ウォッチャー調査を、投資に利用する手法があります。エコノミストの野田聖二さんが提唱する「景気ウォッチャー投資法」というものです。

 

「景気ウォッチャー投資法」とは

 

1、現状判断DIが前月から1.0ポイント以上悪化し、先行き判断DIも悪化したら売りサイン

2、現状判断DIが前月から1.0ポイント以上改善し、先行き判断DIも改善したら買いサイン

です。
私自身は、この投資法を実践したことはありませんが、検証したことがあります。

2006年から2017年までの11年間において日経225に連動するETFに投資したケースを検証してみたところ、年利換算で約10%の利益がとれるという結果になりました。

なかなかの好成績ですね。
それだけこの景気ウォッチャー調査は、景気の転換点を見るには信頼性が高い指標ということです。

 

2018年1月分までの景気ウォッチャー調査の結果です。

内閣府HPより

 

景気ウォッチャー調査は月末に回収した結果を翌月第6日営業日にスピード公表する調査のため、株価に対する先行性が高く、景気の転換点を見るには便利な指標なのです。

 

実は何もしないことが得策だった

「リーマンショックが起きたとき、実は、何もしないことが得策だった」
これは、ロボアドでおなじみのウェルスナビの代表取締役CEO柴山さんのコラムに書いてあったことです。

ここで言う「何もしない」は「資産運用を中断しない」という意味になります。

経済が成長し続けるなら、株価も世界経済の成長に合わせて中長期的に上昇していくため、株価が下落したとしても、それは一時的なもの。

「長期・積立・分散」の手法で資産運用をする場合は、世界経済が中長期的に成長し続けることが前提となるため、リーマンショックのように株価が下落しても何もしなければよいということになるそうです。

そう言われると、少し不安が払拭されるような気がしますね。
「長期・積立・分散」で運用をしているなら、このまま積立を続けていけばいいんだという気になります。

 

いずれにせよ、冷静さが大切なので、どんな相場でも慌てることがないように、事前に自分の考えを明確にしておくことがリスク回避につながると言えます。

 

~~~~~セミナー開催のお知らせ~~~~~~

2月23日・26日

年金受給年齢70歳超時代を生き抜くために
「iDeCoで老後資産形成。あなたにあった年金づくりで老後不安を解消」

詳細はこちら
fpsdn.net/fp/nmaeda/seminar/898