ファイナンシャルプランナー村松 繁

2021年 07月 13日

テーマ型投資信託はお買い得?注意点を解説

確定拠出年金相談ねっと 認定FP

アイマーク株式会社 代表の村松です。
投資信託の商品ラインナップの中には、環境関連銘柄、AI関連銘柄といった特定のテーマに絞ったテーマ型投信というものがあります。一見、将来性がありそうな分野なので、魅力的に見えますが、本当のところはどうなのでしょうか?テーマ型投信のメリットと注意点について解説します。

テーマ型投信とは?

投資信託の中には、債券だけで運用される債券投資信託や、株式投資信託のように債券と株式で運用されているものもあります。また、海外の商品を選定銘柄とする海外債券投資信託や海外株式投資信託、不動産に投資をするREITなどもあります。

ほかにもAIやロボット、ゲノムなど投資銘柄とする企業を特定の分野に絞っているテーマ型投信というものもありますが、本数は多くありません。以下ではそれぞれの特徴について紹介します。

ロボット

今後、人間が行っている単純作業はロボットが行うようになっていくでしょう。AIと組み合わせることで、接客なども今後はロボットに置き換わっていく可能性があり、ロボットの製造や開発など関連銘柄は今後拡大することが期待されます。

IT

新型コロナウィルスの感染拡大によって、改めてオンラインミーティングや在宅ワークなどが見直されました。IT技術を導入して業務効率化を引き続き推進し、競争力を高めようとする企業がさらに今後は増加していくでしょう。

ゲノム

ゲノムとは本来、遺伝子と染色体を組み合わせた言葉ですが、遺伝子に関連する銘柄に特化したテーマ型投信もあります。ガンやアルツハイマーなど、遺伝子レベルでの治療や研究は今でも急速に進んでいます。

ESG

Environment(環境)、Social(社会(労働環境の改善や、地域社会への取り組み))、Governance((企業統治(透明性の高い経営など))が企業の長期的な成長には必須という観点から、ESGを取り入れた企業の評価が高まる傾向があります。

日本の年金資産を運用しているGPIFは2017年、全ての資産においてESGを踏まえた投資をすると発表したことが話題になりました。

5G

次世代通信技術5G関連企業の株式に投資をするテーマ型投資信託です。今5Gの高速、大容量通信、安定性は、自動運転や遠隔医療などさまざまな場面での活用が期待されます。

AI

AIとはArtificial Inteligenceの略で、人工知能といわれています。AI技術は、今後あらゆる分野で必要とされるため、関連銘柄の将来性は高い可能性があります。

テーマ型投信の人気の理由

テーマ型投信が人気が高い理由は、その分野が時代に即していて、基準価格の将来的な上昇が想起しやすい点があげられます。ここでご紹介した、各テーマをみて、将来性があると感じた人も多いのではないでしょうか?

テーマ型投信のメリットと注意点

テーマ型投信を前面に打ち出している広告を見かける機会は多く、つい狙い目と考えがちですが、過度な期待は禁物です。以下注意点についてご紹介します。

テーマ型投信のメリット

テーマ型投資信託のメリットとしては、純粋に成長分野で今後の成長が期待できるという点です。経済ニュースなどで情報収集をしていると、やはりテーマ型投信のラインナップは改めて魅力的と感じるはずです。

テーマ型投信の注意点

世界の有力な投資家は、絶えず情報収集をしているため、私たちが想像しているよりもはるかに早く有望な情報はすでに入手しています。そのため、私たちが目にする頃には、既に高値圏になっていることも多いのです。

テーマ型投信を購入したから、今後は上昇するだろうと過度な期待は禁物です。既に値下がり傾向の段階に入っていないか、運用実績はこまめに確認しておく必要があります。

テーマ型投信のような流行りものは、流行が過ぎた時の下げ幅も急激な可能性が高いので特に注意が必要です。

また、テーマ型投資信託は分散投資の効果が働いていない可能性があります。一般的に投資の基本となる分散投資の効果を働かせるには、株式や債券といった値動きの特徴が異なる資産を併せ持つ方法が挙げられます。

しかし、テーマ型投信は、同じ業種に投資をしているため、その業種に有利、不利なことが起こると、各銘柄の基準価格が同じ方向に向かってしまう場合があるのです。

投資信託は商品の分散投資ができるため、本来は安全に運用が可能ですが、テーマ型投資信託は、商品の分散効果が働きにくいので、その分リスクが高い商品といえるでしょう。

まとめ

テーマ型投信は、そのタイトルや内容をよく見ると将来性を感じて大きなリターンを期待する方が多くいます。もちろんテーマ型投信は、将来性がある分野であることは確かです。

しかし、こうしたトレンドに乗った商品については、すでに好材料は基準価格に「織り込み済み」となっており、高値圏で購入してしまっている可能性があります。

なんとなく上がりそうという判断だけでテーマ型投信を選ぶのは危険です。長期的に続くのかを見極め、経済情報などアンテナを高くしておかないと、下落局面では大きな損失が発生する可能性を含んでいることは心得ておきましょう。


関連記事はこちら