竹内 誠一

人生の価値観を変えよう! 〜これまでの常識が通用しなくなる〜

みなさんこんにちは

確定拠出年金相談ねっと認定FPの竹内誠一です。

 

前回のコラムでは、「なぜ退職して社会保険労務士・ファイナンシャルプランナーとして開業しようと志したのか」を通じて皆さんにお伝えしたい想いをお話しさせていただきました。

今回は前々回お話しした「なぜじぶん年金が必要なのか」をもう少し違った視点からお話ししていきたいと思います。

 

「LIFE SHIFT 〜100年時代の人生戦略〜」という本はご存知でしょうか?

昨年2016年10月21日発売以降今も話題の書で、人が100年も“健康に”生きる社会が到来する時、私たちはどう変わればいいのだろうか。従来の3つの人生のステージ、すなわち教育を受け、仕事をして、引退して余生を過ごす、というモデルは崩壊するだろう。

提唱している本です。

 

あなたは自分が100歳まで生きることを想像できますか?

2017年3月1日厚生労働省から発表された日本人の平均寿命は男性80.75歳、女性86.99歳と過去最高を更新しており、日本は世界のトップに立っています。

 

これはあくまで平均です。

すでに100歳以上の人は、61,000人以上に達しており、国連の推計によると、2050年までに日本の100歳以上の人口が100万人を突破する見込みです。

 

すごくないですか。

まだ記憶に新しいと思いますが、1990年代に国民的人気を誇って、100歳まで生きられた「金さん銀さん」。

あの愛くるしく「理想の老後像」と言われたお2人の歳まで生きるのが決して珍しくはない、いや当たり前になるかもしれないのです。

 

ということは、私も含め今50歳未満の方は100年以上生きる時代、すなわち100年ライフを過ごすことをライフプランの選択肢に捉えたほうがいいということになります。

 

これまで以上の長寿化時代を迎えることで何jが変わるのか、そして私たち自身の何を変えなくてはいけないのか。

 

その視点でこれからの時代について考えていきたいと思います。

 

長寿化は、これまでいわゆる“普通”や“一般的”と捉われてきたあらゆることに影響を与えます。

 

働き方や教育のあり方、結婚の時期や相手、子供を作るタイミング、さらに、余暇時間の過ごし方、そして社会における女性に地位も変わることでしょう。

 

これら長寿化の影響は、長寿化の先頭を走る日本は、世界に先駆けて新しい現実を突きつけられることになります。

 

長寿化が最も進んでいるということは、裏を返せば、それだけ対応するために残された時間が少ないということになります。

 

これまでにない長寿化時代、その時代への対応が求められるのは紛れもなく我々一人一人の個人です。

 

これまでにない長寿化時代、長く生きる人生に向けた準備が必要になるということです。

 

問題は、これまでの過去のロールモデルがあまり役に立たない。

これまでの親や祖父母の世代に有効だったキャリアの道筋や人生の選択が私たちや未来を生きる子どもたちに有効とは限らないということです。

いやむしろ、私たちは親の世代とは異なる選択を、私たちの子どもたちの世代は私たちの世代とは異なる選択をすることに、または異なる選択を迫られることになるでしょう。

 

この長寿化を弊害とするか、または恩恵とするか。

重要なのはまず視野、全体像を広げるということです。

老後という期間の中で、とかく高齢者医療や年金の問題ばかりが取り上げられますが、これらの先々不安な視点ばかりにフォーカスするとこれからの人生の全体像を狭いものとしてしまいます。  

 

長寿化が招くのは、単に老いて衰えて生きる年数長くなるわけではありません。

今の60歳・70歳・80歳の方は20年前の60歳・70歳・80歳の方より、健康だし明らかに若々しくお元気です。

これからますます、「老いている」「若い」という概念が大きく変わっていくことでしょう。

 

もちろん、その概念や感覚・価値観も個人一人一人によって異なります。

大きく変わるのは、単に生きる年数・時間が長くなるというだけではなく、人生全体のライフプラン・設計を見直し備えていかなくてはなりませ     ん。                                                                   

日本は長寿の国であるだけでなく、出生率が低い国でもあります。

今後ますます、少ない労働人口で多くの高齢の人たちを支えていくことになります。

 

この状態が激変することでもなければ、公的年金が増える、ましてや公的年金だけで十分な老後を過ごせるというのはまず難しいでしょう。

それが受け入れるしかない現実なら、それを嘆いても不安に怯えていても、誰を責めても始まりません。

 

65歳以後を老後というなら100歳まで生きれば老後という期間は35年もあります。

余生とするには35年は長すぎますよね。

 

70代後半や80代になっても活力と生産性を失わずに長く働き続けることも当たり前になるかもしれません。

いや、生活のために生きていくために必要に迫られかもしれません。

 

どちらにしても、生きていくにはお金は必ず必要になります。

 

公的年金はもちろん制度として必要不可欠です。

でも、公的年金に限界があるのなら、自分でそう「じぶん年金」で老後に向けて長寿化に向けて、備え準備をしていくしかありません。

 

だって、誰がしてくれるわけではありません。

自分の将来設計・資産形成は自分でするしかないのです。

 

このように、人生の時間や生き方がこれから大きく変わる可能性があります。

そして、それがどのように変わるのかある程度想像は出来ても正確には誰にも分かりません。

ただ間違いないのは今までの当たり前とされていた価値観・常識は通用しなくなるということです。

そして、将来に向けて備え準備をするに対しても猶予はありません。

 

考える時を過ごすなら行動するしかありません。

 

 

今回は「なぜじぶん年金が必要なのか」について少し違った長寿化の視点からお話しさせていただきました。

 

いかがでしょうか?

これまでの時間の価値観や常識について、お考えいただく機会・きっかけに少しでもなれば幸いです。

 

さあ〜、これから少しづつ「じぶん年金」に考え方・作り方について考えていきたいと思います。

 

これからも、必要な人に必要な情報を社会保険労務士・ファイナンシャルプランナーとしてお届けしていきます。

 

それではまた、お会いいたしましょう!