毎日毎日頑張っている看護師さん、お疲れ様です。
「保険」について考えなきゃ…と思ったときにまず思い浮かぶのはどんな保険ですか? 実は「保険」にもいくつか種類があるので改めて解説しようと思います。
あなたが思い浮かべる保険は?
皆さんがまず最初に思い浮かべる「保険」は、「生命保険」かもしれません。「保険の見直し」を促す宣伝を見たことがありますよね。
そして、その次に思い浮かべる身近なものは「自動車保険」や海外旅行などの時にかける「海外旅行保険(海外旅行傷害保険)」などでしょうか。
さらに2020年4月から東京都が「自転車保険」の加入義務化もありますね。
これらは生命保険会社や損害保険会社が運営する「民間保険」と呼ばれるものです。
「民間保険」があるなら「公的保険」があるの? その通りです!
リスクの基本部分を支えてくれる「社会保険」
「公的保険」は別名「社会保険」といいます。皆さんもお給料をもらうと「社会保険料」が天引きされていますね。
日本の社会保険制度は1922年(大正11年)に労働者を対象として健康保険法が制定されて始まりました。
社会保険制度も「一人はみんなのために、みんなは一人にために」という相互扶助の精神にもとづく制度です。
社会保険とは?
社会保険制度とは
私たちが生活するうえで遭遇する人生のリスク(病気になる、けがをする、失業する、高齢で働けなくなる、介護が必要になるなど)に備えて
- 現金給付(例:治療にかかった費用を給付する医療保険や年金制度など)
あるいは
- 現物給付(例:医療保険を使った病院での支払いや介護保険を使った場合の自己負担分以外の部分など)
を行い、国民の生活を保障する相互扶助の仕組みです。
なんだかかたい話だな…と思いましたか?
この話を冒頭に持ってきたのには理由があるのです。
民間の保険加入を考える前に…
それは…
自分にとって必要な「保険(民間保険)」を考えるときにはまず、
あなたが考えている(想定している)リスクに対し
「あなた自身が加入している社会保険がどれくらい保障してくれるのか」
を計算することから始めなければならないからです。
を計算することから始めなければならないからです。
すなわち、人生のリスクの基本部分を支えてくれるのが「社会保険」で、社会保険でカバーしきれない部分を「民間保険」で補うという考えなのです。
いかがでしょうか。
確かに、「社会保険」という名前からして「保険」という文字が入っています。
公的年金は国民年金と厚生年金に分かれていますが、
厚生年金の正式名称は「厚生年金保険」と言います。
ですから、ここでは
- 「保険」という言葉は民間保険だけを指し示しているのではないということ
- 皆さんも社会保険を支えている一員であり、いざというときに保障を受けることができるということ
を理解してほしいと思っています。
今でこそ、私はファイナンシャルプランナーや公的保険アドバイザー®の勉強を通じてこのような仕組みを学び理解しましたが、今までの社会人経験の中でこのようなことを明確に学ぶ機会はありませんでした。
はっきり言って「知らなかった!」ということばかりでした……
皆さんも医療用語で経験があると思いますが、いろいろな用語を断片的に知っていても、体系的に捉えることは難しいですよね。
ですから、このコラムではなるべく体系的に理解していただけるように説明していきたいと思います。