こんにちは!
ファイナンシャルプランナー もりつぐ先生です!
前回に引き続き、「教えてもりつぐ先生質問コーナー」ということで、頂いた3つの質問に答えていきます。
ご質問❶ 住宅購入に何も決まっていない
戸建てか、マンションか
検討する前に何をしたら良い?
1つ目の質問です。
先月父親から生前相続の話があり、年間110万円の相続を受けることになりました。
さらにマイホームを買う時は1500万円までなら出してくれるとのことです。
マイホームを本気で考えるようになると、夢が膨らむのと同時に迷いもあります。
そもそも一戸建てかマンションか。
実家がマンションなので、戸建てへの憧れもあります。
ただ、マンションの方が立地が良い、便利ということを知っています。
また、家を売る時もマンションの方が買い手は見つかりやすいとも思います。
ただ車は2台止めたいので、それはマンションでは難しいのかなとか、
今住んでいるエリアはそもそも一戸建てとマンション、どちらが良いんだろう。
とにかく何も決まってこの状態で今具体的に何かしておいた方が良いことはありますか?
こういう方たくさんいらっしゃると思います。
まだまだふわーっとした状態で、ただ買いたいという思いだけはある。
この時にどういう風なことをやれば良いのか。
3つあると思います。
①家を買う時は目指せ借金0‼
まず1つ目ですが、この方の場合は親から贈与を受けますが、
それだけで本当にその時自分たちの欲しい家が買えるかどうかはわかりません。
例えば、通常であれば買えるぐらいの分を親からもらえたとしても、
それだけもらえるのであれば、もっといいものを欲しいなと思うかもしれません。
ということは、住宅ローンは想定しておいた方が良いので、
住宅ローンを借りられる状態にしておいた方が良いです。
つまり、⚠借金注意⚠です。
もし、借金の返済が滞ったりすると、お金を貸してもらえない可能性があります。
例えば注意なのは、スマートフォンを分割で買っている人はいると思います。
その買い方は、通信費と一緒にスマートフォンの分割代を払っているので、借金と一緒なわけです。
ついついうっかり銀行引き落としがかからなくて、通信費が滞ったとなった時に、
この人借金返してないよなと見られてしまう可能性がります。
このように意外なところに落とし穴がありますから、
借金はかなり注意ですし、この借金があることで住宅ローンの借りれる幅が小さくなったりもします。
できれば借金は綺麗な状態にしておいた方が良いです。
②家を買う時は見学に行こう‼
次に2つ目です。
そもそも、この方は一戸建てが良いのかマンションがいいのかとか、立地はどうなのかとか、
そしてそれに対する相場感も分かってない状態です。
何もかも全て理想通りというのはほぼ出会いません。
良いものは値段が高いであったり何かはありますので、優先順位をどこかでつけなければいけません。
つまり選択をするということは、何かを諦めるということです。
この選択と諦めが必ず住宅購入の時は必要だと思っておいた方が良いです。
ということは、その選択を自分でできるように知識をつけておいた方が良いです。
そのためには、いろいろな物件を見学に行くことが大切です。
いろんな物件を見学に行くと、この立地でこのぐらいの規模感の一戸建てであれば、
これぐらいの金額なんだなということを自分たちでイメージを膨らましておくと、
自分たちに見合った家というのがなんとなく分かってくるかと思います。
加えて、この辺りのタイミングでファイナンシャルプランナーに相談っていうのもあると思います。
このぐらいの家であれば自分たちは買えるのかな?ということが確認できます。
そもそも借りれるお金と返せるお金は違いますから、
返せるお金を自分たちで把握しておくということもすごく重要です。
家を買う時はまず相場観を調べて、それを買えるのか考える‼
③夫婦の足並みを揃える‼
最後の3つ目です。
これは意外な盲点ですが、住宅購入が途中で暗証に乗り上げる時に1番多いパターンは、
夫婦で揉めてしまうケースです。
やっぱり他人なので、お互いの思いが違ったりもしますし、価値観も全然違ったりします。
住宅購入はなかなか大変で、1 個1個細かいことを決めていかなければいけません。
その時に、夫婦が揉める可能性はよくあります。
なので、入り口からなるべく同じベクトルで、同じ視点で進んでいく方が良くて、
一生涯の大きな買物なので、どうせであればエンタメとして楽しんでいただきたいです。
そのためにも、かなり早い段階から夫婦それぞれの思い、
これはこれがいいよね、これはやりたくないよねという、
良いところ悪いところ、やりたいことやりたくないことを書き出すアウトプットしておくことが大切です。
これを残しておけば、後で自分たちがだんだん変わってきたこともわかります。
これはこれで1つの記録になります。
そのようなことを夫婦でやりながら一緒の足並みで歩いていってほしいと思います。
ご質問❷ 子供の医療保険って何歳から入れば良いの?
2つ目の質問です。
私には2歳と4歳の子供がいるのですが、
医療費もそれほどかからないので医療保険って入った方がいいのかな?と疑問に思っています。
今は毎月ドルの積み立てはしているのですが(学資保険代わり)、
医療保険ってそもそも何歳ぐらいから入った方がいいのですか?
医療保険は何のために入るのかというと、子供が病気した時にお金がかかって困るから、という話ですが、
子供の医療費は、健康保険が効く範囲内の治療をしていれば、ほとんどかかりません。
500円とか1000円なので、医療費で困ることはそうそうありません。
ですが、例えば子供が入院したら医療費はかからないけど、
親は子供入院してるのにほったらかしにできないので、
自分の仕事とかパートを休んで付きっきりになり、この時に収入が下がるのは見越しておいた方が良いです。
とは言っても、わざわざそれを保険でやるのかという問題はあって、
銀行の預貯金でも良くて、この辺りが必ずしも保険に頼らなければいけないかどうかという問題はあります。
一方で、病気になるかならないかで言うと、ならない確率が高いから損すると言う人がいますが、
確率論ではなく、なった時にどれだけ困るかという深さでは考えておいた方が良いです。
100人に1人しかならないとしたとしても、その100人の1人がとても大きなリスクなので、
それで人生が狂うことを考えると、やっぱりここに保険をかけるべきかもしれません。
確率論ではなく、広さより深さでは考えた方が良いのは事実ですが、
そもそもそんなにお金かかるかなというところもあるのでどうなのか。
私なりの結論ですが、私は子供に保険をかけています。
どういう掛け方をしているのかというと、ポイントが2つあります。
①万が一の安心を買うために子供に医療保険を掛ける‼
1つ目のポイントは、終身型でかけておきます。一生涯切れないタイプです。
なぜかと言うと、もし子供が大きな病気を発症した時に将来保険に入れない体になるリスクがあります。
その前に一生涯切れないタイプで持っておくと、最低限の保障を一生キープしているというのは、
大きな安心に繋がります。
その保障が将来どれだけの役に立つんだという人もいるかもしれませんが、
大きな病気になった人というのは、1つ生涯の保障があるだけでどれ だけ満たされた心になるか。
これはすごく大きな価値じゃないかなと思うので、そのような保険に入っています。
②目的とリターンがあれば医療保険は無駄にならない‼
次に、この保障を短期払いにしています。
10年間、私が支払いを終わらせます。
一生涯切れない保障を短期で支払い完了しているので、子供が保険料を払うことはありません。
子供が将来大人になって家を出ていく時に、契約者を変更してプレゼントしてあげようかなと考えています。
その子供にしてみると、保険の価値というのは年齢が重なれば 重なるほど分かってきます。
一度お金を渡すだけであれば、ありがとうと言って終わりますが、保険はずっと感謝してくれます。
さらに、ここに細工をしていて健康祝い金という特約を付けています。
3年に1回、この保険会社で言うと5万円の還付金みたいなものを10日連続入院しなければもらえます。
10日連続入院はなかなかしませんし、入院した時には1日5000円給付金がもらえる保険なので、
10日入院したら5万円もらえるわけです。
つまり、3年に1回給付金か給付金じゃない形か、とにかく5万円がずっと返ってきます。
長生きすれば100歳までもらえるので、つまり0歳から入ったら33回もらうチャンスがあるということです。
この質問者のお子様が4歳なので、それで計算すると32回もらうチャンスがあり、大体160万円ぐらい還付されます。
そして、この保険にかけるお金が10年間で総払い込み料が約140万円です。
つまり、140万円払えば、自分の代から途中で契約者を変えて子供に渡したとしても、
ずっと5万円は返ってきて、総額160万円は返ってくるので、この時点で少し儲かっています。
さらに保障がもらえます。
お金で渡すより、3年に1回親のこと思い出してくれてありがとうって言ってもらったらいいかな、
というようなギフトプランのイメージで設計しています。
ご質問❸ 確定拠出年金って何?
やった方が良いの?
メリット・デメリットは?
3つ目の質問です。
夫の職場で確定拠出年金の説明会があったようですが、何のことか全然よくわかりません。
自分でお金を払うこともできるようなのですが、やった方がいいのでしょうか?
メリット、デメリットを教えてください。
確定拠出年金とは、そもそも何なのか?ですが、iDeCoも確定拠出年金です。
iDeCoは確定拠出年金の個人型です。
質問者さんの場合は、会社で導入されたということなので、
確定拠出年金の企業型で、iDeCoに対してDCという言い方をします。
確定拠出年金企業型 = DC
大元は一緒の財布です。
何が違うのかというと、iDeCoというのは個人でどこかの金融機関に口座を開設して作ります。
この場合、個人に手数料がかかります。
これに対して、DCは企業が会社に財布を作って、ここで企業が管理する、この財布をみんなで使います。
この場合、手数料は企業が持ちます。
どちらにしても、確定拠出年金とはそもそも何なのかというと、老後の私的年金です。
年金の上乗せ部分みたいなものを自分で貯めていきましょう、
それに対して税制優遇を効かせるのでお得、
ただ年金だから途中で引き出せないというデメリットはあるということです。
これが確定拠出年金で、これに企業型と個人型があるわけです。
今回、企業型を会社が導入されたということなので、
自分でやっていた場合の手数料を会社が持ってくれるので、とても良いです。
この企業型もいくつかタイプがあり、スタンダードなものでいくとこの企業型の財布を使って、
会社がお金を出して会社が従業員のために積み立てしてあげるものです。
これは何なのかと言うと退職金積み立てです。
ただ、会社にお金を出してもらっても、運用するのは従業員自身です。
自分で商品選びます。
なぜこのようなことをするのかと言うと、やっぱり運用はかなり大きな差が出てしまいます。
これを会社は責任持てないから、自分でやってねというわけです。
結局自己責任なので、とても素晴らしい制度だと思っています。
こういう制度があればお金とちゃんと向き合います。
自分でちゃんとお金に向き合って、自己責任でしっかりと資産運用するというものを、
日本に根付かせていくという意味で素晴らしい制度です。
ただ、残念ながらほとんどみんな分かっていなくて、ほったらかしという状態が多いです。
企業がDCを導入する時、従業員に金融教育をしなければいけません。
これはとても良いことで、これだけNISAとかiDeCoとか流行っていますが、
皆さんの金融リテラシーが追いついていません。
その理由は学校で習っていないからです。金融教育が日本にないからです。
この金融教育のプラットフォームを会社がやってあげる、
従業員のためにやってあげると言ってくれているので、とてもお得です。
お金を貯めるだけにこの制度を作るだけでなく、金融教育をやってあげるということが本当の価値です。
ですが、導入しただけでほったらかしになって、金融教育も全くやってない、
金融機関も適当に教育をやっているとかで、従業員も聞いてるのか聞いていないかよくわからなくて、
全く理解していない、このような状況が多いです。
とても良い制度なのに、全く使えていなくて残念という企業が多いのが、この確定拠出年金の現状です。
さらに、せっかく財布を作ったので、会社がお金を出すだけでなく従業員さんもここにお金出してくれていいよとか、
そもそも制度作っただけで会社はお金出さない、出したいなら自分たちで出してね、別に出さなくてもいいよ、自分たちで選択してねという選択性という制度もあります。
会社に確定拠出年金という制度ができたけど、お金を入れたらいいのか入れないのが、
おそらく質問者さんもこれで迷われているのではないかなと思います。
メリットは、
老後の私的年金を税制優遇を効かせながらお得に貯めることができる‼
ことです。
例えば、この財布で月2万円の積み立てをやるとします。
ということは、自分の収入の何か引かれる前の収入が2万円下がります。
収入として会社がこちらに渡す前に2万円を引いてくれて、先に財布に入れてくれます。
この収入に対して社会保険が決まって、諸々引かれてそこに課税所得が決まります。
2万円下がるので、社会保険も等級が下がれば安くなるし、 所得税や住民税の税金も安くなります。
税金は安かったら良いよね、という話にシンプルになります。
この税制優遇はすごい制度だと思います。
ただ、社会保険はちょっと注意が必要で、保証が下がるっていう言い方もできて老後の年金も少し下がるかもしれません。
これは今しっかり貯められているし、安くなった分を資産運用に回せば取り戻せます。
他にも、例えばこれからちょっと病気で傷病手当てをもらう時、
会社を休んだ分だけ給料の3分の2をもらうという制度があります。
産休育休で女性の方が休んだ時に、休む前の給料をベースにその3分の2をもらえたりします。
これらの時、給料自体が下がっていると、この保証も下がってしまうので、ここは注意が必要です。
逆に言うと収入が下がるということは、
例えば保育所代を計算する時に収入下がってたら、保育所代も安くなるかもしれない、という可能性もあります。
このように、ある程度所得を操作できてしまいます。
良し悪しありますが、使う人によってはすごく良い制度です。
ただ、やっぱり1番ポイントにしたいのは、
会社がわざわざコストをかけて金融教育のプラットフォームを作っているということです。
そこに乗っかって、金融リテラシーをみんなで上げていこう、教育に来た担当者にどんどん聞いていこう、
という環境が素晴らしいということですが、
残念ながらやっただけという会社が結構あるのも事実です。
ここで質問者さんのやった方が良いのかに答えると、その会社のテンション次第です。
確定拠出年金はやった方が良いのか⁉
それはご自身の会社の本気度によります
その会社がただ始めました、金融教育もやりませんくらいの雰囲気であれば、税制優遇というメリットはありますが、
それだけであれば、いつでも引き出せるNISAという素晴らしい制度もあるので、
いろいろな選択肢の中から冷静に見極めた方が良いです。
最近導入されたということなので、
導入した時に会社の代表や人事の方が、なぜこれをやるのかというような思いを喋っていると思います。
ここに注目してほしいです。
例えばある会社では、代表がこう説明したそうです。
これは選択性だぞ、自分で選べるぞとした上で、
自分でお金のことを考えて選択するというこの自立こそが素晴らしいことなんだと。
この金融教育を会社としてやっていくから皆さんは自立した人生、責任ある人生を送ってほしい、
そういう人を会社は求めます。
つまり、どのような思いで会社がやっているかということが、
今後この制度が機能していくか機能しないかということを分けていきます。
この思いが良さそうであれば、絶対に買った方がいいです。
良くないのであれば、それでも制度としては素晴らしいので、いろんな中から選んでいただければと思います。
ちなみに、iDeCoと確定強制年金企業型のどっちがいいの?と言うと、一部併用というやり方もできます。
手数料はiDeCoの場合、自分で払わなければいけませんが、どの金融機関で作るっていうのは自分で選択できて、
この商品買いたいなというところまで自分で決められます。
一方、会社が作ったプラットフォームだと、金融機関を自分で決められないので、
これだけの商品しかないというリスクもあります。
やはり、かなり会社次第にはなってくるかなという風に思います。
確定拠出年金企業型の活かされ方は
それぞれの会社の本気度で変わります
ご自身の会社のテンションを見極めて‼
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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