こんにちは!
ファイナンシャルプランナー もりつぐ先生です!
前編のコラムはこちら ▶ 新NISA!投資信託の選び方のポイント3選 『前編』〜そもそも投資信託って何?〜
中編のコラムはこちら ▶ 新NISA!投資信託の選び方のポイント3選 『中編』〜株・債券・リート・コモディティ〜
過去2回のコラムで、株の良さは分かりましたが、次はフィールドを聞かれます。
日本株、米国株、先進国株、新興国株のように言われたりします。
どれが良いのでしょうか。
ちなみに今世界のトップは米国です。
世界のトップ、時価総額ナンバーワンの企業は米国の企業です。
では平成元年、どの国の企業が世界のトップだったと思いますか?
日本の企業ですね。
平成元年は日本の企業が世界のトップ、加えて言うとトップ10のうちの7つぐらいは日本です。
今は世界のトップ10のうち7つぐらいがアメリカです。
では、30 年後はどうか。
わらないですよね。
わからないので限定しないというのが結論です。
結論:分からないから限定しない
日本株、米国株、先進国株、新興国株、これら全部間違っています。
全世界というものが正解です。
全世界にすると、日本も米国も全部入っているということですから、これで良いです。
要は限定すればするほど、投機的なギャンブル的な要素が近くなってきます。
限定するということは予想するということ。
予想せずにもう全部で良い、その時1番優秀な企業をどこからでも買えるようにするというものが1番良いです。
ただ、ここからがポイントです。
分かりました。では、全世界全体に分散する全世界株のインデックスファンドが良いんですね、と言われますが、
そういうことではありません。
全世界株のインデックスファンドが良いということでもない‼
全世界が良いというのは、全世界の中から優良な企業を選んで来れる状況を作っておくということが重要で、
全世界に分散すればそれは本当に安定するのかというと、そうは思いません。
なぜかと言うと、特にこれからは物価上昇時代に入っていきます。
物価上昇時代というのは、企業は値段を上げていかないといけないということです。
ちなみにコロナの時期、とあるハイブラン ドは値段を1.3倍くらい上げているんです。
10万円のTシャツが、13万円とかになっています。
それでも、過去最高益を出しているんです。
確かに10万円のTシャツを買う人は3万円ぐらい上がっても気にならないですよね、という理屈です。
このような価格決定力のある企業はやっぱり強いです。
このような企業は生き残りますが、価格を上げられない会社もいっぱいあります。
「うちは価格を上げたら終わるよ」というように、価格を上げたらお客さんが少なくなる、潰れてしまう、
そのような企業はやっぱり上がっていきません。
つまり物価上昇時代に入ると優良で価格決定力のある、参入障壁の高いオンリーワンの企業は、
どんどん上に行きますが、そうではない企業は淘汰されて下に降りていきます。
つまり市場全体を買うと、かなり2極化されているということです。
その全てを買うので、下の方の企業までたくさん買うことになります。
みんなに買われるということは、株価は上がっていきます。
つまり、市場が歪んでしまう。
ろくでもない企業が優良な企業の足を引っ張っているという状態になっていきます。
これが物価上昇時代に市場全体を買うことのリスクです。
物価上昇時代に入った時に重要なのは市場、マーケットを見るのではなく、
優良な企業をちゃんと見つけ出せる力を持ったファンドマネージャーがいる投資信託が良いということになります。
これについて、典型的なお話があるので最後にお伝えします。
S&P500という指標があります。
インデックスでよく使われているもので、米国のインデックスはこれをよく使います。
どのようなものかと言うと、アメリカの大きい企業を上から500社全部集めてきて、
これをまとめて買うというものです。
これがすごくて、2010年から2020年までの10年間で8倍ぐらいになっているんです。
それを見ると、これで良いとなりますよね。
いろいろ言っているけど、S&P500は過去10年10%以上で運用されているのだから、
これを持っておけば良いよねとなって、みんなこれを買うわけです。
これが市場、マーケットを見ているということ。
マーケットを見るとそれだけ上がっているのだから、これで良い、アメリカ全部買っておこう、となる。
ただ、Google、Apple、Facebook、Amazon、Microsoft、つまりGAFAMという会社が
この10年間は大きく牽引したわけです。
このGAFAMを抜いた495社、S&P495というもので見てみると、なんと日本のTOPIXと変わらなくて、
1.2倍くらいにしかなっていません。
市場がすごかったのではないんです。
GAFAMという企業が優れていたんです。
なのでGAFAMという企業がS&P500というアメリカ全体の数値を引っ張り上げていただけです。
逆に言うと、今10年前の8倍の価格がついていて、その価格で買わなきゃいけませんが、
本当に適正な、8倍の力があるのはGAFAMの5社だけであって、
1.2倍くらいの価格が本来適正ではないかという会社がたくさん入っているということです。
これは2020年の表なので、今はまた少し変わっていますが、2020年の時はそういうことでした。
それなのに本当に全体を買うんですか?この下の方の企業の株も含めて全部買うんですか?
優秀なファンドマネージャーはこのあたりをちゃんと見ます。
下の方はいらないな、欲しいのは上の方だけだな。
これが企業を見るということです。
この視点で見ると、日本にも優れている企業はたくさんあります。
ある投資信託では、そのような日本の優れた企業をいっぱい買っているのですが、
日本株だけ集めるとS&P500に、この10年で見ても勝っているんです。
つまり、日本の企業でも優秀な企業を集めると海外にも負けません。
市場全体で日本を見ると、人口は減っていく等のネガティブなイメージが強いです。
ただ、例えばiPhoneの蓋を開けてみると、中は半導体だらけです。
その半導体の中身には何が入っているのかと見てみると、日本の企業がここで活躍しているわけです。
このような日本の企業は、iPhoneの中に入っているものを作っているので、市場は海外です。
つまり日本の人口が減ったとしても関係ないわけです。
このように海外に出ていける技術を持っているとか、価格決定力を持っ てるような会社というのはやっぱり強い。
市場に変にとらわれてしまうと投資の本質、自分のお金がどの企業に使われているのかという、
その部分が見えなくなり、この物価上昇時代に入ると今までのパフォーマンスは出なくなっていきます。
このようなことも考えていただいて、自分に合った、納得感のある投資信託を選んで頂きたいと思います。
自分のお金がどこで、どのように投資されるか
納得感とパフォーマンスを考えましょう‼
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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