森次 美尊

新NISA!投資信託の選び方のポイント3選 『中編』〜株・債券・リート・コモディティ〜

こんにちは!
ファイナンシャルプランナー もりつぐ先生です!

前編のコラムはこちら ▶ 新NISA!投資信託の選び方のポイント3選 『前編』〜そもそも投資信託って何?〜

投資信託を始めましょうとなったものの、投資信託は2000本ぐらいあると話しました。
2000本の中からどうやって選ぶの⁉
そもそも2000本で何が違うんだっていうことを分からないといけません。

投資信託はいろいろなものを買ってくると言いました。
過去のコラムでも世界株がいいよと言ったり、企業の株を買ったら良いですよと言っていますが、
実は株以外のものも、投資信託に入れることができます。

まず、株以外にも、債権というものを入れることができます。
王道はこのどちらかです。

債権というのは簡単に言うと、借用証書です。
例えば日本の債権に日本国債というものがありますが、
これは日本という国が借金をしたい、お金を集めたい時に、お金を貸してくれた人に借用証書、債券を渡します。
当然お金を貸してくれているので、毎年1%とか決められた額の利息をもらえます。
借金は返さないといけないので10年間で返しますと決めておけば、満期が来た時に全額返ってきます。

借金というのは返さなければいけないので、社債という会社のものもあり会社が潰れてしまうと返せませんが、
まずは借金してる人から返していきます。
一方、株というのはその企業のオーナーになっているので自分のもので、運命共同体という考え方です。
その企業が潰れた場合、自分も責任を取ってそれは紙切れになりますが、債券というのは戻ってくる可能性が高い。
つまり、リスクは株の方があり、債権の方がリスクが少なめです。

では、リターンはどうなのか。
株は運命共同体なので、株価が上がるつまり企業が利益を出せばその利益分が株価に乗って、
株価が上がればその分自分の資産は増えます。
一方で債券は利息がつくだけで、株に比べるとそこまで増えません。
1つの目安ですが、世界全体に分散しているようなもので見た時、この200年間で株は50万倍以上になっていますが、
債券は800倍ぐらいにしかなっていないというデータもあります。
長期で見た時、このぐらいの差がつくということです。

まとめると、
ハイリスク・ハイリターンの株
ローリスク・ローリターンの債権
どちらが良いですか?ということになります。

このような言い方をすると、私はローリスク・ローリターンで良いですとなりがちですが、いやいや待って。
そのリスクは紙切れになる可能性のあるリスクなのか、紙切れにはならないリスクなのか。
この差は全然違っていて、投資信託はそもそもたくさんの企業に分散しているので、普通に考えると紙切れにはなりません。
そして世界全体に分散してるということは、世界全体で見ると経済成長はしていくので、
上がり下がりのリスクは確かにあったとしても、紙切れにはならない、世界経済は成長すると分かっていたら、
下がったとしてもどこかで戻るわけです。

積立投資で毎月1万円で買っていれば、下がっている時は安く買えるということです。
安い時に買っておいて上がった時、高い時に売れればそれだけで増える、お得ということになります。
きっと世界経済は成長するわけだし紙切れにはならないので、このハイリスク・ハイリターンも怖くないです。

長期的にしっかり投資するのであれば、元金よりも高いところに行った方が良い。
多少の上がり下がりやリーマンショックのようなものが来たとしても元金以下にはならないわけだし、
普通に考えれば長期で持てば持つほど、上がる角度が高くなり強くなっていく。
長期投資で考えるので株の方が良いとお伝えしています。

また、過去に積立投資のところで説明しましたが、
上がり下がりするのは悪いものではなくて受け入れてしまった方が良いです。
つまり、リスクもあった方が良いということです。
積立投資の場合はある程度リスクがあるからこそ、口数をたくさん買い込むのでお得に積み立てをしていけます。

ワンパック200円の玉子がたまたま50円になっていたら1/4で買えるとお得です。
そのように上がり下がりしてくれた方が、買った玉子、株の場合は腐らないのでずっと置いておけて、
価格が上がってきた時にその株を売れば儲かるわけで、リスクも受け入れた方が良いということです。
そうなると、株で良いという話になります。

また、株と債券を合わせたバランス型というものもあります。
いろいろな動きのものをくっつけることでリスクを減らそうとしています。
ここまで説明してきて、減らす必要ある?ということです。

昔はこのような考えがありました。
65歳ぐらいで自分は定年して、そこからいよいよ使い始める。
つまり65歳がゴールなので、最初は時間をしっかり使って株でガンガン運用して債券の比率は少なく、
だんだん安定資産である債権の比率を上げておいて、65歳時点でリーマショックのようなものが来た時に備えて、
株と債券の比率をだんだん変えていきましょうという理論がありました。

今言いたいのは、 65歳であなたの人生ゴールなんですか?ということです。
そこから95歳まで生きたらまだ30年あります。
生涯運用し続けたらどうでしょうか?、ゴールはなくてずっと運用し続ける中で取り崩しという考え方を持てば、
生涯運用し続けてより高いところまでしっかり増えていく株でいいんじゃないですか?ということです。

過去の動画でもお伝えしましたが、定率で解約するというやり方があり、7%ずつ解約していくとすると、
上がり下がりしていたとしても下がっている時の7%は少しで、上がってる時の7%はたくさんという風に、
効率的に解約していく方法もあります。

過去の動画 ▶ 【ほったらかし投資シリーズ第5話】資産寿命を伸ばす必殺技【子育て世代のお金の教室】


積み立てで払って長期間持って、取り崩しは定率でということをすると、
払う時もらう時も下がることが怖くなくなります。
それであれば、より高い角度で増えていく方が良いとなり、
バランスを組んでリスクを減らすのも、ローリスク・ローリターンの債権も
持つ理由がないと思ってしまいますがいかがでしょうか。
皆さんご自身で考えてみてください。

また、株や債券の他にも、不動産や金もあります。
株や債券の主流派に比べると、少しマニアックですがしっかりと存在しているので、
iDeCo等で選ぶ時に、どうしたら良いのかわからないという方もいると思うので説明していきます。

僕の中では株が良いです。
なぜなの?という話ですが、まず不動産はリートと呼ばれるものです。

不動産投資信託 = REIT(リート)

いろいろな不動産に投資して分散しているということです。

ここで考えてみてください。
ワンルームマンションがあったとして、1ヶ月の家賃が10万円取れますとした時に、
この10万円儲かるマンションが、
10年後20万円になって、20年後には40万円になって、30年後には80万円取れますとなるでしょうか。
同じマンションで30年後に8倍の家賃は取れますか?取れないですよね。
つまり不動産の価値にはある程度限界があります。
長期的に見ると、それ以上は取れないよねとなってきます。

ただ、株はその可能性があります。
株の原資は何ですか?企業の利益です。
Amazonの時価総額は何十倍にもなっています。
それだけの利益を出しているからです。
企業は10倍にでも20倍にでも、時間をかければ大きくなる可能性がいくらでもあるということです。
世界経済はいくらでも成長していきます。

ただ不動産に限定すると限界があります。
つまり、長期投資で考えると不動産投資はどうなの?と思いませんか。
これが不動産を僕が推奨しない理由です。

次に、(きん)です。
そもそも、金は僕の中では資産ではありません。

金は資産ではない!?

資産は「資本」を「産む」と書きます。
金は何かを産んでいますか?
例えば株は利益を産み出します。
債券は利息を産み出します。
不動産は家賃収入を産み出します。きん

つまり、金は絵画と一緒でただの取引価格です。
これはコモディティーという言い方をしたりもしますが実物資産のことで、
実物資産は何も産み出しません。

コモディティー = 実物資産

長期的にしっかりと成長していく保障がありません。

実物資産は長期的に成長していく保障はない‼

そもそも金はインフレ率にピタッと寄り添っているだけで、右肩上がりに成長していくような資産ではありません。
下がってもいないが上がりもしない、そのような資産です。

株のように、長期的に考えて50万倍以上に増えた、ということを知っていれば、
金は持つ理由がないと思うはずです。

利益が出ていると、誰が見ても割高か割安とわかります。
例えば、あるマンションで毎年100万円の家賃収入があったとします。
これは100万円の利益が出ているということです。
そのマンションを100万円で売っていたらどうでしょう?とても安いと思いませんか?
毎年100万円入ってくる、これを100万円で買える。
このようなものは絶対に100万円では売っていません。
みんな欲しいと言うので、絶対値上がりします。

そこで、1億円で売っていたらどうでしょう。
さすがに1億円は何年で回収するんだという話になり、これは割高と言えます。
つまり100万円の利益が出てるということがわかれば、誰が見ても100万円は割安、1億円は割高とわかり、
良い感じのところに値段は落ち着きます。
利益が出ていれば適正価格というのは誰が見ても分かり、
しっかりと利益が増えていけば株価も上がっていくということが言えますが、
利益を出さない金というものはこの先どう動くかがわかりません。
右肩上がりにしっかり成長するとは言えないわけです。

まとめると、こうなります。
× 金は資産じゃない
× 不動産は長期的に見たら限界がある
× リスクの少ない債券より、リスクは受け入れた方が良い

消去法で株がやっぱり良い‼となります。

これで2000本の投資信託から株ばかりを集めてくる投資信託で良いんだよね、とかなり絞られてきます。

確定拠出年金年金等で自分の商品を選ぶ際に、
債権というものが入っていたり、バランス型みたいないろいろセットになっているものは全部外してしまえば、
数十個くらいに絞れると思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

本日のコラムはこちらのYouTube動画でご案内しています。


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