こんにちは!
ファイナンシャルプランナー もりつぐ先生です!
質問をいただきました。
学費で投資信託を使いたいとのことです。
今投資信託をやっています。
あと何年か後には子どもの学費が必要になると思います。
どのように解約していったらいいのかわかりません。
何かテクニックありますか?
という質問をいただきました。
このような質問は意外に多いです。
というのは、NISAをやられている方、始める時に何年後に使おうということをあらかじめ決めてやっていますか?
例えば学資保険であれば満期があったり、あらかじめここで使うと決めて払っていく、何年払い等、
事前にもうある程度決めていたのでなんとなくレールが敷かれていました。
ただ、投資信託はとりあえず始めることが目的になっている人がすごく多いので、よく分からない。
しかもとりあえず全員一緒だからという理由で、オルカンやS&P500を買っている。
すると、みんな同じような動きをしていきます。
老後の分も学費の分も今使う分も全部同じような動きをしていきます。
これをどのタイミングでどう解約していくのが一番いいのか?、
このようなことを考える時が絶対に来ます。
今はとりあえず始めるのが目的ですが、次は使うのが目的になります。
ここでどうしたらいいの?となるので、今回はそこに答えていこうと思います。
今回の質問をいただいた方、今40歳で7歳と5歳のお子様がいらっしゃるそうです。
大学費用ということで想定して回答していきます。
この方が51歳になったとき、上のお子様が高校3年生です。
高校3年生から学費はかかります。
高校は無償化、中学校まで義務教育でかかっていなかった学費が高校3年生になると、
予備校に通い始めたり、受験のための願書を買ったり、大学に合格すれば入学金は先入です。
そういった費用がかかるタイミングが51歳です。
その後、いよいよ大学へ入学すると、今までかかってなかった学費がかかります。
それが52歳から55歳まで。
もちろん一人暮らしするかもしれません。
ここは皆さんがどれだけ準備をしてあげたいか、ということによります。
このように一般的には4年制の大学に行くと、51歳から55歳まで学費がかかってきます。
下の子もいますから、下の子は53歳から57歳まで学費がかかります。
ということで、この方は51歳から57歳まで学費が必要になってきます。
今投資信託を持っているとすると、今から10年ぐらいは運用期間があって、そこから取り崩していく、
そういった考えになります。
そこでどのように解約していったら良いか。
そもそも我々は入り口でどう考えているかというと、まず目的から決めています。
ライフプランというもの全体を作っていって、学費よりも老後が危ないよねとなった場合、
「老後はまず何で貯めるんですか?」
「老後NISAがいいですね」
「老後のNISAであれば、金融商品を選ぶのも投資信託にしてもより成長する、30年後に持っていっても
安定して成長しそうな投資信託がいいですよね」
という風に、目的から手段を考えていきます。
だから最初から目的は老後ということは分かっていますが、今回の場合はそうではない。
アドバイスとしては、まずは一旦立ち止まって、この全体を見渡した方が良いです。
本当に目的は学費なんだろうか?ということです。
というのは学費は3カ所から守れると言われています。
①事前に守る
学費に向けて、投資信託を貯めていっていますとか、学資保険を貯めています、というような
前もって貯める、前もって守る方法です。
②今守る
学費が必要なタイミングで、お金出すことができます。
例えば毎月10万円プラスになっていて年間120万プラスなんです、という方がいれば、
そのまま出していけば良いです。
止めておく必要はありません。
③奨学金で後ろから守る
それでもお金が足りなかった時は、奨学金という制度があるので、これを借りましょう。
奨学金は大学を卒業してから子どもが返していきますが、
この方は57歳で子どもが大学を卒業した後、65歳くらいまで働くということであれば、
その間に子どもが本来返すべき奨学金を、親が働いていて余裕があるのであれば、奨学金の返済を手伝うこともできます。
退職金をもらった時には、この退職金で一括繰上げ返済してあげよう、ということもできます。
このように、
①事前に守る
②今守る
③奨学金で後ろから守る
という風に、学費を払うにはいろいろな方法があります。
ただ、老後ってどうですか?
何もできません。
老後の後ろはありません。
そして老後は30年以上、とても長く続きます。
この方の場合、もうあと何年かすると老後を迎えます。
この間余裕はありません。
子どもが結婚するかもしれません。
家を買うかもしれません。
孫ができるかもしれません。
自分も病気するかもしれません。
60歳から収入下がるかもしれません。
このように、いろんなことが想定されるにも関わらず、
子どもが大学を卒業した後から一気に貯めることは難しいかもしれません。
そうなると、今貯めてるお金は学費に充てるのではなく、自分の老後に使った方が良い可能性もあります。
それに老後で気づいてももう遅いです。
今のお金をどこで使ったらいいのか、
まずは一回立ち止まってライフプランを作り、その辺を整理することが必要です。
自分の資産って何があるんだろう?
そしてやらなきゃいけないことは何があるだろう?
何が将来足りてないんだろう?
これらを当て込む作業をしていかないといけない、これが一つ目のアドバイスです。
その上で、この投資信託は学費で使いましょうとなった人へのアドバイスです。
株価というのは長い目で見た時に右肩上がりに成長していくという前提があります。
これがないとやる意味がなく、これは間違いないです。
ただまっすぐいきません。
上がり下がりがあります。
時にはリーマンショックのようなものが来るかもしれません。
これは分かりません。
たまたま必要な時がすごく下がっていたらどうでしょうか?
今もう解約しておいた方がいい?
来年さらに下がるかもしれない、
でも去年に比べてかなり下がったから戻るのを待ってから解約しようかな、
という風に解約するタイミングが分からなくなります。
ここでおすすめの方法が、定率解約というものです。
年に1回とかの頻度で自分の証券会社から、
金融資産、投資信託をこれだけ持っていますとか、
あなたの投資信託は今これだけの評価額になってますのようなお知らせが来ると思います。
紙かメールで通知が来ると思います。
これを見て自分の資産全体からルールを決めておきます。
例えば20%。
20%ずつ自分で計算してその分を解約。
解約というか、お持ちの投資信託を売却して現金化するということを毎年やっていく、
という風にすると下がってる時の20%って少しです。
上がってる時の20%ってたくさん解約します。
結果的に振り返ると、すごく効率的に売却していきます。
下がってる、良くない時は少ししか売却しない、今とても良い時という時はたくさん売却する、
ということを自動的にやる、これが定率解約です。
なので、いよいよこのタイミングで使うよ、
そしてこの資産は本来このタイミングで使わなきゃいけないよというところまで
まずはライフプランで洗い出して、いよいよ解約する時というのは定率解約で解約すれば
結果一番効率的に解約していけます。
もちろん下がっている時だと足りない可能性もあります。
足らない分は他から出したり奨学金を借りたりして、
足らなかった分はたくさん解約した時に補填するみたいなことをやっていけば良いです。
本来はこういう目的だからこういう商品を選ぶということは大前提ですが、
今ほとんどの方はそういうことをせずに、まずはNISAをすることが目的になってしまっているので、
将来こういう問題が必ず起きてくるはずということで、今回解説させていただきました。
定率解約ですが証券会社によっては、本当に一部の証券会社では、
定率解約を申請すれば自動的にそれに沿って解約してくれます。
ただ、今ほとんどの証券会社は自動的にはやってくれないので、手動で自分でやらなければいけません。
だからルールを覚えておいて年に1回、定率解約をやっていただけたら良いと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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