こんにちは!
ファイナンシャルプランナー もりつぐ先生です!
前回のコラムで一括払いドル建て終身保険のメリットを説明しました。
今回はデメリットについて説明していきます。
前回のコラム ▶ ドル建て終身保険!平準払いから一時払い保険の切り替え?メリット・デメリット【前編】
大きく4つあります。
デメリット① 解約控除
解約控除と言って、商品によりますが最初に3~6%下がります。
平準払いの保険を支払っていた人はわかると思いますが、10年間潜っているわけです。
これの3~6%を1年2年で取り戻します。
このようなイメージです。
平準払いの保険に入ります。
毎月これだけ払っています。
それに対して今2割ぐらい元金割れしています。
元金割れしてるところで支払いをストップすると、2割くらい元金割れした時点から3%で増えていきます。
一方、平準払いの保険を一括払いの保険に差し替えると、最初6%くらい減らされます。
6%くらい減らされた状態から5%で増えていきます。
平準払いと一括払いを比べると、最初に6%減らされても5%で増えます。
差し替えせずに3%で増えるものと比べて、2%ずつ徐々に追い込んでいくわけです。
つまり、今から2年、3年で解約する予定なのであれば、差し替える必要は全くありません。
老後に、10年20年先にという方は、差し替えた方がメリットがあります。
デメリット② 手数料
平準払いの保険を解約する時、ドルの口座を持っていないのであれば一旦円で解約します。
そして、またドルに変えて一括払いの保険に入れます。
円安の状態で解約して円安の状態で入れるので、預貯金を1ドル159円(2024年8月当時)で入れるという状態ではありません。
為替のリスクはほとんどありませんが、為替は行きと帰りで為替手数料というものを取られます。
保険会社によりますが、だいたい50銭くらいです。
例えば1ドル150円が基準だったとした時、
149円50銭で解約して、150円50銭で入れるとなり、1円分くらい手数料を取られているイメージです。
ただ、この手数料を取られたとしても利回りが全然違うから、最終的にもらえる金額は大きく違ってきます。
最終の金額がどれだけ違うかという計算は、ファイナンシャルプランナーの方にしてもらった方が良いです。
金額の差は計算してもらえばわかりますが、圧倒的に差し替えた方がメリットが出る可能性が高いです。
手数料を回避するやり方としては、ドルの口座を作る方法があります。
ドルで解約してドルで入れれば、為替手数料はありません。
ただ、ドルは振込手数料が結構高い。
ドルの口座を持っていなければ、それを作る自分の手間もあります。
デメリット③ 乗り換え期間に無保険になるリスク
ドルの積立保険を毎月毎月続けています。
毎月続けるドルの保険をやめます。
解約します。解約用紙出します。
ここで補償がなくなります。
その後、保険会社から入金されるのにだいたい1週間くらいかかります。
1週間くらいで入金されたお金を新たな一時払いの保険に入れて、保障がスタートします。
今までの保険を解約して入金されて、新しい保険に入金するまでの例えば1週間、10日間、無保険になります。
この乗り換えのリスクは必ずあります。
別に預貯金があって、先に入れておくことができればすぐにいけるかもしれませんが、
普通はこのリスクがありますから、絶対知っておいてください。
デメリット④ 市場価格調整
市場価格調整というものがあります。
例えば、3%の利回りと1%の利回り、どちらが欲しいですか?
3%ですよね。
3%の方が人気があります。
当たり前ですが、人気があるものは値段が上がります。
人気がない1%のものはいらないので、値段が下がります。
世の中需要と供給なので、マスクの値段が上がったのは人気があったからです。
スーパーのお惣菜コーナーで閉店間際は値段が下がっているのは、人気がなかったからです。
つまり、利回り3%と1%の商品があったとしたら3%の方が普通は値段が上がります。
一時払いの保険というのは、アメリカが20年間お金を貸してくださいと言って国債みたいなものを発行します。
20年間貸してくれたら利息付けます、借金なので20年経ったら返還します、というルールを決めてくれています。
これがアメリカの20年国債、こういうものを保険会社は買い付けてくれて、20年固定金利が成立します。
でもお客さんが20年の満期を待たずに10年目くらいで、一部やめます、解約します、と言うと、
保険会社は解約返戻金をお客さんに渡すことになります。
そして、この20年で満期が来る国債はまだ満期が来てないので世の中に売り出さないといけません。
買い取ってもらわないといけません。
これを市場に買い取ってもらうわけですが、
例えばこの国債、この保険は5%で20年行くと決められていたとします。
今10年目で、残り10年も5%でいくと決まっているわけです。
これを満期を待たずに解約すると言われたので、買い取ってもらえませんか?と市場に出します。
この商品は利回りが5%で回ることがわかっています。
その時、仮に世の中が3%のものが一般的だったとします。
そのような商品を買おうと思った時に3%で運用されてる物しか買えない状況です。
でも解約されて市場に出した商品は10年前から持っていたので、その後も5%で運用されます。
さあ3%のものと5%のもの、どちらが欲しいですか?
5%ですよね。
5%の方がが人気があります。
人気があれば価格は上がります。
つまり、この5%のものを売りに出すと
「えっこんな高いものを買わせてもらえるんですか?」となり高く売れます。
世の中の利回りが下がってる時に、利回りが高い商品を売りに出すと高くなって返ってきます。
逆もありえます。
利回り5%の商品を世の中に売りに出した時、
同じような商品であれば6%とか7%で運用されるものが買えるとなると買い叩かれてしまい、
下げられた値段で売りに出されてしまい、自分の解約返戻金も減ってしまいます。
市場によって価格が調整される、これが市場価格調整というものです。
この市場価格調整がかからないのが、20年という満期が来るタイミングです。
一時払いドル建て保険は20年固定、30年固定で決められているので、
固定が終わるこのタイミングは満期が来るタイミングなので、世の中の利回りがどうなろうが関係ありません。
これは決定しています。
では、この市場価格調整をどう考えたらいいのか。
まず上がるか下がるかわかりません。2分の1、50%50%です。
そう考えると、中の元金を増やしておく方が良いよねという当たり前の話になります。
イメージで言うと、中の元金が今の積立率3%で増えるより、5%で増えたとしたら、
満期の時点で20%くらい一括払いの方が増えていたとすれば、
市場価格調整で多少減ったとしても20%のアドバンテージがあるわけです。
さらには過去実績的に見た時、アメリカは11回連続で利上げをしています。
だからこんな利回りがついていて、今高いんです。
ということは売りに出す時に下がってる可能性が高いのでは?という考え方ができます。
過去実績的に下がっているのであれば、高いものの方が人気があって高く売れるということなので、
有利に働く可能性があるということです。
まとめると、
解約控除で3%か6%、下がる可能性はあります。
ただ利回りが全然違うのですぐに取り戻すことができます。
為替手数料、振込手数料がかかりますが、利回りが違うのでそれ以上に増えていくでしょう。
死亡保障の乗り換えのリスクだけはあるので、他に死亡保障がないのであれば、これは絶対に忘れてはいけません。
そして市場価格調整。
プラスマイナスゼロなのであれば元金が増える方がいい。
過去実績的には利回りが下がっている可能性があるから、増えて返ってくる可能性があります。
満期という逃げ道があることを考えると、
平準払いから一括払いへのやり替えは良い方法なのではないでしょうか。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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