森次 美尊

イーマクシス!オルカン!S&P500! 購入手数料・信託報酬から見る新NISAと担当者の価値とは!

こんにちは!
ファイナンシャルプランナー もりつぐ先生です!

オルカンS&P500が新NISAの中で8割を占めています。
これらはeMAXIS社という会社のもので、インターネットでしか買えない商品です。
つまり、ほとんどの方がインターネットでNISAを作って運用しているというのが現状です。

皆さん、これをどう考えますか?ということを検証していきたいと思います。

まず、オルカン、S&P500とはそもそも何なの?ということから説明します。
投資信託というものは、いろいろな企業の株を買いますが、時価総額の大きい順に3000社集めてきて、
上から順番に加重平均という買い方で買う、それを四半期に1回やり直していくと、
常に世界経済の上位3000社を持ち続けられるという、
世の中の世界経済の流れに自分のお金を乗っけておくというようなやり方、
これがオルカンです。
S&P500はそれのアメリカ500社バージョンです。

これらはどちらもインデックスファンドと呼ばれるものです。
インデックスとは指数という意味です、
要は世界経済、アメリカ経済を指数化してしまおう、そこにピタッと寄り添おうという投資方法です。

この方法は、未来ではなくて過去を見ています。
過去は変わらないからみんな一緒になります。
誰が見ても時価総額は一緒です。
時価総額の上から3000社集めてきて、それを上から順番にたくさん買っていきます、というのは
みんな一緒になります。

例えば5つの証券会社がオルカンを作ると言うと、全て同じオルカンになります。
ということはどうなるかと言うと、手数料引き下げ合戦が始まるわけです。
手数料を下げるしか価値がありません。
だからどれだけ引き下げたかということを、みんな頑張るわけです。

購入手数料の差はどのくらいあるのか?

これで複数社が頑張って、限界まで下がったところから最後の一手をeMAXIS社が仕掛けました。
一番限界まで下がったところからだいたい0.055%、さらに引き下げました。
この引き下げの条件として担当者を外しました。
つまり担当がいたら買えません、ネット専門商品ですとやりました。
これで最後にグッと引き下げました。

例えば皆さん、日本一高い山は?
富士山ですよね。
では、2番目は?
知らない方がほとんどだと思います。

2番目はあまり知られていません。
1番でいいよね、という話になり、
日本一手数料の安いインデックスファンドのオルカンを買います、となります。
日本で2番目に手数料の安いオルカンを買いますとはなりません。

結局1位の一人勝ちということで、
eMAXIS社のオルカンとS&P500を世の中の8割の人が持っている、という状況になったわけです。
ただ手数料が安いというだけで、それ以上考えることもなく1位になっているわけです。

では、この手数料が安いということが皆さんにとって本当に価値が高いのかということを、
ちゃんと考えていただきたいなと思います。
これを考えた上で価値があると思えば、それは皆さんに向いている商品です。
ただ手数料が安いから良い商品、これをイコールで結びつけている人というのは
少し怖いのでしっかり考えていただきたいなと思います。

ちなみに担当者がいても中身が一緒で少し手数料が高くなる、
0.055%高くなるけどオルカンますというものを選んだ時、どのくらいの差になるか。

例えば、投資枠マックスの月10万円の積み立てで、年間120万円払うと660円の差です。
NISA枠マックスの360万円で月30万円の積み立てで買ったとしても、年間1980円の差です。
つまり、年間2000円出せば、担当者が自分の担当としてずっと動いてくれるわけです。

どうですか皆さん?
ちょっと調べものがある時、聞ける人ができるわけです。

皆さんの時給が1000円だったとして、1年間に2時間、調べものをするのであれば
2000円を払って担当者がいた方が良くないですか?
月10万円の積み立てをするのであれば、660円。
だいたい30分くらい調べものをするのであれば、担当者を雇った方が良くないですか?という話です。

ただ一番安いから良いと思考を停止してしまうのは怖いです。
まずは、このくらいの差しかないということを知ってください。

次に、アクティブファンドの場合を説明します。

アクティブファンドというものを、このコラムでも何度も推奨しています。
銀座のお寿司屋さん的だとか、自分のお金が世界に役立っている、未来に使われている、と書いてきました。
そして、インデックスは過去を見ているが、
アクティブファンドは優秀なファンドマネージャーさんが未来を見ています。
未来にどういう企業を残すのかということを考えているわけです。
ここに納得感とか手触り感があるというのが、アクティブファンドの価値でした。

このアクティブファンドを購入するとき、
担当者がいて、どこかに証券口座を作り、商品を買うと、
購入手数料が3.3%取られます。

この時に、同じ商品でもネット系で買えば購入手数料はかからないので、
「購入手数料3.3%も違う」
「これすごいぞ、大変だぞ」
「ネットでいいじゃん」
という人がいるわけです。

わかっていないのか悪意があるのかは一旦置いておいて、
「毎年手数料がかかり続けるぞ」
「毎年手数料が3.3%かかり続けたら、利回りなんか上がるわけないじゃないか」
ひどいものになると、
「利回りが毎年3.3%も変わるぞ」
といったことを言っている人がいます。

これは間違いです。
利回りが3.3%も変わりません。

なぜかというと、
例えば、月1万積み立てをするとします。
購入手数料の3.3%を引かれたら、9680円分の投資信託を買ってくれるということなのです。
この時、9680円で買った投資信託は、その後、購入手数料はかかりません。
生涯かからず、どれだけ増えていってもここに対しての購入手数料はかかりません。
次の月もまた1万円払って、320円引かれて9680円買い付けます。
これもどこまで行っても購入手数料はもうかかりません。
次の月もそうです。

ということは、購入手数料は一番最初の1万円に対してだけかかるということです。
利回りというのは自分がその時に持っている全ての資産に対してかかってくるということで、
購入手数料と利回りは全然違うということがわかると思います。
最初に購入手数料が取られるだけで、この後はどれだけ増えてもかかりません。

積み立て投資の場合は少しややこしくて、
確かに毎月毎月積み立てしている限り、3%分を抜かれているので、
購入手数料がかかり続けるというのは、確かに間違いではありませんが、
その資産に対しては1回しかかかっていません。

ずっとかかり続けるというのは、情報操作しているか、わかっていないか、情報不足すぎる気がします。

購入手数料というものに、悪いイメージを持つ人がいますが、
回転売買、短期で売って買って売って買っての場合、
そのたびに購入手数料が何回もかかってしまって、購入手数料が大きくなる可能性があるからだと思います。

このコラムでお伝えしている長期投資、長く持ち続けるのであれば、
最初に購入手数料がかかって、その後はずっとかからないので、
はっきり言って誤差です。

実際計算してみました。

例えば、月1万円の積み立てを10年間して、その後20年間ずっと運用だけしておいた、
この30年間ずっと7%で運用された、とします。
購入手数料の320円が差し引かれた場合、
この30年目でどうなるかというと648万4172円です。
それに対して、購入手数料かからない人は669万7829円。
その差は21万3657円です。
30年で割り算すると年間7122円、月593円です。

さあどうですか?
月593円でずっと担当者がいてくれるわけです。

担当者の価値とは?

そもそもアクティブファンド、優秀なアクティブファンドというのはあまり情報解禁していません。
やっぱり納得感のある担当者に話をしてもらって、その後もその人にフォローしてもらわなければ不安です。
これを買えば良い、という情報だけで本当に買えますか?ということです。

基本的には担当者に紐づいていて、そこで情報を取る商品です。
情報を取るにしても、やっぱり担当者がいてもらった方が良いと思いますが、いかがでしょうか?

仮に30年間ずっと払うとしたら、
月に1万円をずっと払ったとしても、同じ7%で行ったら購入手数料がかかる方というのは1181万539円。
それに対して購入手数料がかからなかったら1219万9710円。
その差は38万9171円で、年間12972円。
月1081円です。
さあどうですか、という話です。
1000円でももったいないという人がいるのか。

ここで重要なこと、一番言いたいことは、
投資はレースではなく旅だということ、皆さんの人生そのものだということです。

長く続けていって、
自分の迎えたい未来を迎えに行くためにやっているのです。
皆さんが老後こんな生活をしたい、と思っているとします。
だけどそれに対して今はこれだけ足りない、だからこのお金を将来の自分に仕送りしよう、というものです。
将来の不安が解決したら良くないですか?

1円でも多く増やさなきゃダメだ、
損していないか気になる、
あっちの商品よりこっちの商品の方が増えたかもしれない、
そのようなことを考えていても未来はどうなるかわかりません。

思い通りにいかないことはいくらでもあります。
その時に「ああ失敗した」と思うのでしょうか。
それはどうでもよくないですか?

損だ得だという話ではなく、より納得感のある形で自分の人生の軸を考える。
損をしたくないという気持ちは分かりますが、放っておいて長期的に長く置けば増えます。
これが多少の差、1200万円と1181万円で38万円くらい差が出たかもしれないけど、
1000万円くらいの老後の資産形成ができれば別に良いと思います。

それよりも30年間本当に続けられますか、ということに着目した方が良いです。
続けられなければ意味がありません。
より納得感のあるものを担当者から聞いて、その担当者にずっとフォローしてもらい、
リーマンショックや、例えば給料が下がったといった自分の経済状況の変化、
NISAというものの制度が変わったとか、病気になってしまった、
いろいろなことを乗り越えて30年いくわけです。

この時にお守り的に聞ける人、相談できる担当者がいれば、
長く続けることに対して大きな安心感がないですか?ということです。
ここを考えていただきたいです。

いよいよ使うタイミングが来た時のこともあります。
どのように、どの資産から使っていけば良いのかわかりますか?
その時にたまたまリーマンショックのようなもの来ていたらどうしますか?
解約した方が良いのか、だけどお金は必要、どうしたら良いですか?といったこともあると思います。

皆さんに万が一があった時のことも考える必要があります。
この動画を見ているということは、皆さんは勉強していると思います。
でも皆さんに万が一があった時、同じようにその資産を誰かが引き継げますか?
その情報は誰が伝えますすか?

担当者がいたら全て解決します。

インターネットで全てをやってしまうというのはすごく危険で、
ちゃんとした担当者から、多少購入手数料がかかったとしても、
eMAXISが買えなかったとしても十分に価値があるのではないかと思っています。
このあたりを皆さんが自己選択していただきたい。

なんとなく流れに乗って、これしか方法がないと思っている人がとても多いので、
今回はこのような情報提供をさせて頂きました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

本日のコラムはこちらのYouTube動画でご案内してます。


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