森次 美尊

債券の利率・投資信託の利回り・保険の積み立て利率 何が違う?

こんにちは!
ファイナンシャルプランナー もりつぐ先生です!

今回は、普段よく使っているけど、言われてみればどうなの?ということを説明してみたいと思います。

利率と利回りの違い、わかりますか?
結構重要です。

今回はさらに保険の世界に出てくる積立利率の説明もします。

ここをわかっておかないと、自分が思っていた利率と違って、後々問題になる可能性もあります。
今回は重要な回です。
勉強していきましょう。

利率

まずは利率です。

皆さんがイメージする、銀行にお金を預けておいていたら利息でこれだけもらえた、みたいな感じです。
仮に100万円を預けておいて、1万円増えたとします。
1年間で1万円増えたとすると、これは利率1%です。

これは債権の世界でも同じです。
債権というものを持っていると、利子がもらえます。
100万円に対して1万円もらえたとすると、利率1%ということです。

つまり、年間にもらえる割合です。
これだけの額面に対して、これだけもらえたという割合、これを利率と言います。

利回り

利回りというのは、投資した金額に対して増えたものも含めた年平均で見た時の収益の割合のことです。

投資信託は上がり下がりしながら増えていきます。
増え方も、複利で大きく増えたりもします。
企業が同じパーセンテージで利益を出していたとしても、増える額は変わってきます。

例えば20年、投資を続けました。
仮に額面100万円の元金が2000万まで増えて20倍になった時、
複利も加味した20年の年割りにして、年単位での収益の割合は7%くらいというものが利回りです。
上がり下がりはしたけど、結果的には年平均利回り大体このくらいで増えている、というものです。

積立利率

さらにややこしいものが、保険の世界の積立利率です。
銀行にお金を預けた場合や、債権の利率とよく似ています。

例えば、このドル建て保険は積立利率3%保障です、といった言われ方をします。
すると、「え、3%で増えるのですか?」という風に銀行の利率をイメージしてしまいがちです。
100万円を預けたら103万円といった感じになりがちですが、そうはなりません。

なぜかと言うと、保険会社の積立利率としては確かに3%で回していますが、
そこから諸々の手数料は引く、というものだからです。
3%で増えたものを受け取れるわけではありません。
保険関係費や解約控除といった保証に回るお金や、保険会社の儲けに回るお金を取られます。

投資信託は利回りというものがあり、増えた資産の中から信託報酬という手数料を引かれますが、
保険の場合は積立利率を出していますが、そこから諸々引かれます。

なぜそのようになるのかというと、保険の場合は利率を出せません。
最初解約控除して、10年間だけはしっかり取ります、
後半はある程度回収したので取りません、といったことがあります。

保険には保障がついています。
この保障というものは、貯金箱のようなところに、みんなからのお金をプールしておいて、
お亡くなりになられた方にこれを渡す、ということをやっています。
これが相互扶助という考え方です。

当然1年目の人は7年目の人に比べると、
「まだ新米です、まだこの貯金箱にお金入れていません」という人なので、
「じゃお前はちょっと多めに入れろよ」といった感じになるわけです。

つまり、その年によって入れる割合が違うのです。
商品によっては運用利回りの時に対して入れる額が変わったりもします。
死亡保障がこれだけ欲しい、それに対してあなたの利回りは今このくらいで差額があるから多めにください、
今は利回りが良いので、死亡保障との差は小さいので、あなたのコストは少なくて良い、
このように変わる商品まであります。

このように、はっきりと言えないので積立利率で3%では回して、そこから色々抜くということになります。
保険会社の場合は、それらが抜かれてこうなります、という設計書というものがあり、
その中に20年後、仮に3%で回ったとしたら、あなたの資産はこうです、というものを出してくれています。

ここで重要なのは、保険の場合は何年後にいくらになるか、
仮に6%で回ったとしたら、3%で回ったとしたら、という表を出しているので、
3%、6%という率よりも金額を見ないといけません。
銀行や債権の場合は利率を見れば良いです。
そして、投資信託の場合は上がり下がりしているけど、20年という長い目で利回りを見たら良いわけです。

ただ保険も、最初は手数料を引かれて潜っていて、最後は上がってきた、というように、
20年目でこうなってるということが分かるのであれば、積立利率は何%と出てはいますが実質利回りと同じです。

投資信託と同じです。
上がり下がりをしながら、最終ここまで上がってきたとすると、
実質利回り、年間の収益の割合はいくら、というものは計算で出せます。
保険会社がそれを出してるものも、商品によってはありますが、ないものもあります。
設計書に載っているもの、載っていないものがあります。
ただ、皆さんに提案している担当者の方に言えば出せるはずなので出してもらえば良いと思います。

重要なのは、見ているところが違うということです。
同じフィールドで 考えない方が良いです。

よく例えで出すのが、ボクシングとお相撲はどちらが強いの?ということです。
これらは競技が違います。
土俵で戦えばお相撲ですが、リングで戦えばボクシング、という風に変わります。
お相撲の話をしている時に、お相撲さんは土俵から出たら負けですが、
これはボクシングで 言うと、どういう状況になりますか?と聞いているようなものです。

リングから出たら確かに負けだけど、お相撲は土俵から出そうとするけど 、
ボクシングはリングから出そうとはしないという風に、やっていること、ルールが違います。

保険の商品を見て、「結局利率はいくらですか?」というのは見ているところが違います。
保険の場合は利率ではなく、利回りを見ないといけません。
積立利率というややこしいものがありますが、実質の利回りを見ます。
結局何歳でいくらくらいになっているのか、というものを見れば良いです。

投資信託も一緒です。
何年でいくらになっているか、という利回りを見るしかありません。
単年で見ると、リーマンショックのようなもので一気に下がったりもします。

債権や銀行の利息は、利率を見ます。

そのジャンルによって見るところが 違うので、
全部を共通にして「結局利率はいくらなんですか?」という質問に対しては、
話がずれているというか、正確なものは出せない、ということです。

ただ何年目にどうなっているかという利回りは、基本的にどのようなものでも出せます。
だからこそ投資をする時は、自分の資産を何年後に持っていきたいかということが重要です。
これが結局1番重要。

つまり、目的です。
学費で使いたいのか、老後に使いたいのか、2、3年後に使いたいのか。
これらで目的が大きく変わります。

その目的にする時点で、その商品がどうなってるのかという実質売利回りは、
基本的にどの商品でも出せるので、見ていただいたら良いのではないでしょうか。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

本日のコラムはこちらのYouTube動画でご案内してます。


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