森次 美尊

変動金利が0.4%上昇!〇〇はダメ!〇〇が正解!

こんにちは!
ファイナンシャルプランナー もりつぐ先生です!

この1年間で住宅ローンの変動金利が0.4%値上がりしました。
いよいよ物価上昇時代に入って、金利が本格的に上がりだしたのです。
変動金利は一時0.4%くらいでした。
戦後最低金利と言われてどんどん下がってきましたが、
コロナくらいを機にちょっとずつ上がり始め、いよいよ本格的に上がっていっています。

この流れが今後どうなるのかですが、おそらく上がり続けていくと思います。

今は物価上昇時代です。
物価上昇時代というのは、物の値段が全て上がっていくわけです。
給料も含めて全て上がるのです。

その時に金利だけ最低金利となるでしょうか。
普通に考えると金利も上がっていく可能性が高いということと、
そもそも戦後最低金利だと言われていたのであれば、今後はもっと上がっていくということです。

このコラムで何度もお伝えしているように、
世界と比較したときに日本はすごく安い国で輸入の国だから、輸入品の値段上がり、物価が上昇します。
これは間違いありません。

そうなると、やはり金利も上がると想定しておくべきです。

では、どうなるのか。

仮に5000万円の家を変動金利0.8%で借りたとして、この金利が全然上がらなかったとします。
35年間コツコツ返していくとなると、毎月の返済額は13万7千円くらいです。
ところが今は金利が上がっていっています。
仮に1年で0.4%ずつ、そのペースで10年上がり続けて4.8%まで上がり、
そこから真っ直ぐいったとします。

その場合の総払込料は9435万円です。
数千万円、取られる金利が上がります。
そして月々の支払いも最大は26万3000円、倍くらいまで上がっていきます。

これは相当パンチがあります。

しかし、どうでしょうか。
10年間だんだん上がったものが、ある時点でピタッと上がらないなんてことは、基本的にありえません。
なだらかに、かもしれませんが、ずっと上がっていく可能性の方が高いと考えられます。

それでは、その時に知っておかないといけない注意点は何か。

勘違いしている方が多いので、まずは変動金利についてもう一度整理します。
3つのルールがあります。
半年ルール、5年ルール、1.25倍ルールです。

ルール①:半年ルール

金利は半年に1回見直します、というルールです。
変動金利を借りている方は、半年に1回はがきが届いているかと思います。
金利据え置きですとか、金利がプラス0.1%になりましたといったことが書かれています。

「え!?0.1%も上がったの?
 でも来月から見ても、再来月も見ても、その次を見ても、毎月の支払い変わってないけど、
 どういうこと?」

ルール②:5年ルール

これが2番目の5年ルールです。
金利は見直されても、5年間毎月支払う金額は変わりません。

「え?金利上がったと言いましたよね。
 なぜ変わらないの?」

仮に毎月10万円に返していたとします。
1万円が利息で、9万円、元金を返していました。

これが知らない間に、2万円が利息で元金は8万円しか返せません、
というように中身が変わるのです。

恐ろしくないですか?
知らない間に、例えば5年間の間に、バーンバーンと金利が上がっていくと、
5年間金額は据え置きで、中身は大きく変わっていくので、
返しても返しても元金が返せていない、借金が減らない、という状況になってしまいます。

ルール③:1.25倍ルール

5年が経ち、月々の支払いが上がるので、今までよりも元金を返せるようになるわけですが、
その上がる金額も1.25倍までしかいきません。
つまり、10万円を返していた人は、12万5000円以上いきません。

「助かった。1.25倍までしか増えないのであれば、学費等でお金が必要な時に払えない、
 ということは無くなる」

そうではありません。
その分、また中身が変わるのです。
本来であれば、14万円、15万円、さっきの計算であれば26万円にしないといけないのに、
12万5000円でいいですとしてしまったら、中身がなかなか返せない、となります。

このようなルールがあるのです。
つまり、この先ずっと金利が上がっていくにあたり、このような状況下だとすれば、
変動金利というのは35年でローンが終わらないという話です。

変動金利は半年ルール、5年ルール、1.25倍ルールがあるから安心、
ということでは無いのです。
これは銀行が長く金利を取り続けられる恐怖の仕組みなのです。

そこをしっかりと知らないといけません。
皆さんを守っていません。
皆さんはリスクを先送りされ、散々利息を取られ続け、そのリスクが最後に全部老後にやってくるのです。

変動金利のリスクは必ず老後のリスクとセットです。
だから、自分の老後年金はいくらもらえて、支出がどのくらいあって、
どのくらいの準備資金があるのか、
これらと必ずセットで考えなければいけないということを知っておいてください。

それでは、どうすれば良いのか。
解決策です。

5000万円の家を購入し、金利0.8%で月13万7000円を払っているとします。
そもそも、これが固定金利だとすると2%くらいかかっていたわけです。
2%だとすると、月々の支払いは13万7000円では足りません。
もっともっと高い、2万円くらい高かったと思います。

固定金利が本来の金利で、変動というリスクを取って安くしてもらっているのです。
本来の金利より2万円くらい安くしてもらっているのです。
リスクを取って、おまけをしてもらっているのです。

それでは、この2万円はリスクを取ってしまったときのために運用してください。
月2万円で35年間積み立てしたとしましょう。
元金は840万円です。
仮にオルカンであれば、過去7%で増えているので、
35年間ずっと7%で増えたとすると、
840万が35年後に3600万円になり、金利が増えた分をカバーできます。
老後、ローンが終わらなかった分は、繰り上げ返済をして終わりです。

変動金利というのは借金を変動で動かしていくのだから、
そのお金を貯めるという方は運用で動かしていってください。
この併用、変動金利プラス運用が基本の資産防衛策になるのではないか、と思います。

その時に、必ず考えていただきたいのは焦らないということです。

今は2%の金利だったとしても去年が2.5%であれば、少し楽になった気がしませんか。
0.4%だったものが0.8%になったら焦るかもしれません。

つまり上がってきているから不安になってしまいますが、
そもそもたかが0.8%なのです。

なぜ、“たかが”なのか?
物価上昇率が3%だからです。
基本的に全ての物価が3%で上がっているのに、借金は0.8%しか取られないわけです。
借金の価値は下がっていっているのです。

そして、投資信託は7%で増えます。
アメリカの債券であれば、確実に保証してくれて4%で増えるのです。
0.8%よりも増える場所は、この世の中にいっぱいあるのです。

その0.8%を今返すために、必死で繰り上げ返済をしますか?
それよりももっと増えるところに置いておいて、増えた分で返した方が良いのではないでしょうか。

このように、今の自分の資産の金利を全部、上から下に書き出してみてください。
あなたの住宅ローンは下から何番目にありますか?ということです。

おそらく一番下に現金があるでしょう。
住宅ローンはその上くらいではないでしょうか。

つまり、現金を置いておいて、運用は絶対嫌だと言うのであれば、繰り上げ返済をしたら良いです。
現金は最低限しかないので、運用にお金を回したいと思うのであれば、
そして、その運用が今の借金の0.8%、その金利以上で運用できると思うのであれば、
運用に回すが一択です。
これが正解です。

同じくらいの金利0.8%でしか回らないと思った場合でも、団信という死亡保障がついているので、
やっぱり運用の方に回すのが勝ちです。

このように考えると、0.8%くらい全く問題がないことがわかると思います。
物価上昇3%なので、そんなに焦る必要はありません。
不安になる気持ちは分かりますが、まだまだ日本は低金利です。
ただ老後にもつれ込むというリスクだけは分かっておいてください。

老後まで我々は時間を使えるので、その時間を使って老後の対策を打てば、
住宅ローンは怖くありません。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

本日のコラムはこちらのYouTube動画でご案内してます。


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