ファイナンシャルプランナー森次 美尊

2021年 11月 22日

発表間近!!令和4年度 税制改正、住宅ローン控除の噂!!


こんにちはファイナンシャルプランナーの森次です。

いよいよ2021年12月に、令和4年度(2022年度)税制改正大綱が公表されます。
今回の目玉の一つに住宅ローン控除(正式名称:住宅借入金等特別控除)の改正が噂されて
います。

来年に住宅の引き渡しを予定している人はどのような形で住宅ローンを組めば良いのでしょうか?
本日はそのあたりを解説してみたいと思います。

税制改正大綱とは

税制改正大綱(ぜいせいかいせいたいこう)は、
翌年度以降の国の税制を網羅的にまとめた方針のことです。増税や減税、新しい税の仕組などの具体的内容を記したしもので、端的にいえば税制改正の原案です。
税制改正は国の予算と深い関係があります。政策を実行するためには予算が必要となるので、予算確保のために税制改正されることもしばしばあり、そのために税制改正大綱はまとめられます。

・令和3年度税制改正の大綱の概要(PDF)www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/fy2021/03taikou_gaiyou.pdf

 

まずは、現在の住宅ローン控除の仕組みを振り返っておきましょう。

現在の住宅ローン控除は、住宅ローンで住居を購入した人が、年末のローン残高の1%を上限として
最長10年にわたり所得税と住民税が還付されます(上限4000万円)

また、現在は消費税増税による消費の落ち込みを防ぐために、最長10年から+3年間延長する特例措置が取られております。11~13年目の税額控除は年末住宅ローン残高の1%か
(住宅取得等対価の額-消費税額)× 2% ÷3 のいずれか少ない額が限度額となります。


現在多くの金融機関の変動金利が1%以下なので住宅ローンの金利が1%未満だと、払う利息の金額よりも減税で還付される金額の方が大きくなって、もうかることになり、必要のない人が住宅ローンを組んだり、繰り上げ返済をしない動機付けになったりしている問題点が指摘されています。

しかし、住宅ローン控除の利息錬金術に対しては長らくメスを入れられることがありませんでした。
不況によって救済されるべき消費者や住宅・建設業界が住宅ローン控除によって助かります。票を持っている業界団体の圧力が無視できないということもあります。


銀行は低金利で赤字になっていますが、住宅ローン控除があることによって、あえて多額の住宅ローンを借りる人が増えて助かっている面もあります。また、即金で購入できる現金があるのに、あえて住宅ローンを借りてくれる富裕層を顧客に取り込むことができる面もあります。

しかし、それによってコロナ禍にもかかわらず、価格が高くても住宅ローンを借りることで逆にもうかるため、住宅価格が高くなってしまっているとも言えます。平成24年の首都圏新築マンションの平均価格は4540万円、近畿圏では3438万円だったのに令和2年度の首都圏新築マンションの平均価格は6083万円、近畿圏では4,181万円と約1.5倍に高騰しています。


令和4年度税制改正では、
現行法の1%の控除率が見直され、控除率を一律に引き下げる案と、1%と借入利率のどちらか低い方を控除の上限額とする案があります。
住宅業界や国土交通省は0・7%への一律引き下げを要望しているようです。

 

【控除案①】
控除率一律引き下げ案

・かつて消費税が5%であった平成20年の控除率は、0.6%でした。この頃の住宅ローンの変動金利は0.9%台でしたので、今のように逆にもうかるというようなことはありませんでした。控除の上限額も、1200万円でした。

現在の控除率1%となったのは平成24年度からですが、この頃の住宅ローンの変動金利はリーマン・ショックの不況によって0.7%台まで下がっていました。このあたりから借りれば借りるほどもうかる「逆さや」の制度になっていました。控除の上限は3000万円と今の4000万円よりも少し低いですが、住宅価格も今ほど高くありませんでした。  

こうした過去の経緯に鑑みると控除率を0.6%前後まで下げて、控除の上限額は据え置くのが妥当な線かもしれませんね。そうなると、0.6%以下の住宅ローンでなければ、借りれば借りるほどもうかるとは言えなくなってきます。今の住宅ローンの金利タイプでは、変動金利か10年固定がそれに当たります。


【控除案②】
1%と借入利率のどちらか低い方を控除の上限額とする案

・この案だと住宅ローンを借りることによって逆にもうかるという現象は無くなります。

おトクになる住宅ローンの組み方も変わってきます。低金利の住宅ローンを借りても住宅ローン控除の恩恵も減ってしまうから、低金利の住宅ローンが必ずしもおトクとは限らなくなってきますよね。

例えば0.4%の変動金利と1%の固定金利では、どちらも住宅ローン控除の期間は利息の負担はありません。しかし、変動金利には金利の上昇リスクがある一方で、固定金利は金利が固定されているので金利の上昇リスクはありません。住宅ローン控除の期間についてはどちらも利息の負担が無いのなら、金利の上昇リスクを負わない分だけ、明らかに1%の固定金利が有利な選択となりますよね。

また、団信を充実させるという方法もあります。適用金利がちょうど1%になるように、金利上乗せの疾病保障団体信用生命保険(団信)をつけるのです。金利上乗せ型の団信は、契約上住宅ローンの金利として払うものになります。

だとするならば、団信をつけても、つけなくても利息の負担がないのなら、上限の1%になるように疾病保障団信をつけておけば、対象の疾病になったときに住宅ローンの支払いがなくなるので、明らかに後者の方が有利となりますよね。


 

 
令和4年度の税制改正が施行となるのは、令和4年
4月1日からですが、その大方の内容は、
令和3年12月に公表予定の令和4年度税制改正大綱で公表されます。


令和4年1月から3月までに契約の場合は適用が確定する前に契約することになりますので、12月の税制改正大綱を注視しておく必要がありますね。

今のところは低金利であればあるほどおトクとされている住宅ローンの組み方のセオリーが変わる可能性もあります。
来年の1月以降に引き渡しとなり令和4年度の住宅ローン控除が適用される人は、念のため複数の金利タイプで住宅ローンの本審査を通しておくことをお勧め致します。


最後までお読みいただきありがとうございます。




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