森次 美尊

年金って大丈夫?GPIFをわかりやすく解説

こんにちは。

ファイナンシャル プランナーもりつぐ先生です。

今日は、我々の年金ってどういう風になってるの?というお話です。

我々は、社会保険料として年金を支払っています。
これは老後に年金を貰うまでの間に、
みんなから預かったものをそのまま全部渡してるわけじゃないんです。
当然これは、ただ置いているだけではなくて運用してるんです。
つまり、投資に回ってるんですね。

じゃあ、それどこが投資してるのかってことなんですが、
これがGPIFという場所です。
このGPIFが我々の年金を投資してくれてるんですね。

ここが今、160兆円以上の投資をしているという、
世界最大級の機関投資家であり、
我々の年金を運用しているGPIFなんです。

なので、全然私には関係ないわってことではなくて、
最低限の教養として、知っておいていただけたらな、と思っています。

 

GPIFの運用実績

2001年から、どのように運用しているのかがホームページに出ています。

※僕の手書きです。


2001年はちょっと黒字
2002年はちょっと赤字
2003年と2004年は黒字・・・
リーマンショックのときには赤字になったり、と
黒字と赤字を繰り返しながらも、資産はどんどんどんどん大きくなっていってる。
こんな感じですね。

21戦で14勝7敗

あくまで1年単位で見たら、の話です。
長期で持ってなんぼっていうのが投資だって、今まで散々言ってきていますので、
ちょっと意地悪な1年単位で見ましたが、それで見ても、
3回に2回は勝っているって感じですよね。

3回に1回は「あー今年はマイナスだったね」っていう年がある感じです。

2019年、ちょっとそれまでとは違うレベルのマイナスになってますよね。
こういうちょっとえらいことになった時に、
大体メディアはネガティブキャンペーンをするわけです。

「我々の年金が何兆円失われた!」
とか言ってますけど、別に失われてないんです。

一瞬こうやって、経済とかが一気に下降し始めた時って、
評価額が下がって、自分たちの持っている資産の価格も下がるんですが、
別にこの下がった時に全額解約するわけじゃないじゃないですか。
別に置いておけばいいわけですよね。
なので、そのまま下がったものは、さらにその後で上がっていって、
トータルすると2001年から2021年までで
収益率は年率3.79%
平均して上がっていってるってことですから、優秀じゃないですかね。

そして107兆円増えてるんです。
プラス107兆円ってすごいですよね!

こう考えると、GPIF優秀だなっていう風に思いますけども、どうでしょうか?

 

GPIFの投資配分



さて、平成24年(2012年)には
国内債券が6割以上ありました。
国内株も約15%あったので、この2つを合わせると、8割近くが国内債券・国内株、
つまり国内で全部保有していたんですね。
残り少しだけ、外国の債権や外国株もあったよ、という感じです。

この時、世界全体の中から、日本っていう立ち位置をみたら、
ちょっと国内に偏りすぎっていう感じがしませんか?

なので、変えたんでしょうか。

今現在、2020年にはこれ全部均一の25%ずつになっています。

世界全体の中から見た日本の存在感ってもうちょっと小さい感じがするので、
これでもまだ国内を持ちすぎじゃないの?とか思うんですが、
もしかしたらこの辺りは、GPIFが率先して日本の株を買って株価を持ち上げるよ、とか
そういった政治的な絡みもあるかもしれないですね。
これは、ちょっと分からない、あくまで予想ですけども。

まあ、現状は面白いくらいにキッチリ4分の1ずつになっちゃってます。

GPIFはこう言っています。
「1位になる資産は分からない」


もうどれが当たるかなんか分かんないんだから、分散しとけって言ってるわけですよね。

確かに、過去を見てみると、
外国の株が1位だった時もあるし、
外国の債権が1位だった時もあるし、
国内の債権が1位だった時もあるし、
国内の株が1位だった時もあります。

何が来るか分かんないから、4分の1ずつなんだってことを言っています。

 

分散投資のやり方

卵を1つのカゴに盛るな
投資世界ですごく有名な言葉です。

例えば、投資信託とか買うときに、その中でもいろんな株を買うよ、みたいなことです。

外国の株を買う場合、
同じ外国の株(カゴ)の中で分散して株(卵)を買ったとしても、
同じカゴ=外国の株、の中で分散してるだけだったら、
そのカゴ自体を落としちゃったら、中の卵は全部割れちゃいますよね。

なので、カゴ自体をちゃんと分けましょう。ということを言ってるわけですよね。

あとは、
例えばアイスクリームメーカーの株を持っていたとして、
暑い年は売り上げ伸びますよね。
逆に夏場でもちょっと寒い日が続くなっていう年があると、
その年は売り上げが落ちてしまいます。

それとは別におでんメーカーの株はどう動くでしょうか?
これって、アイスクリームと逆の動きをしますよね。
特に寒い年はすごく売れるかもしれないし、
冬でもあんまり寒くないって年はそんなに売れないかもしれません。

こんな風に、2つの銘柄でも分けると、
別々の動きをしてくれます。
この別々の動きを両方とも自分の資産に加えておくと、
要は上がり下がりというリスクを減らすことができるというので、価値があるわけです。

僕からはずっと
世界株一択でいいよ。世界株を長期間持ちましょう。
積立投資にすれば、下がった時もたくさんの量を買えるからいい。
取り崩すときも、定率で解約していったら、
良くない時はちょっとだけ解約して、
良い時はたくさん解約する。
そんなことができちゃうんだから、とにかく積立で払って
長期で持って、ちょっとずつ取り崩すということをやればいいよ。

と言ってきました。

あえて、今日はいつもと違う考え方を紹介させていただきました。

さあ、皆さんはどう思いますか?

少なくとも、我々の年金なので、全然関係ないという話ではありません。
この辺り、少しは気にされたらいいのかな、と思っています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。



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