森次 美尊

賃貸vs持ち家 どっちがいい?

こんにちは。ファイナンシャルプランナーの森次です。

今日は永遠のテーマでもある
『賃貸 vs 持ち家 どっちがお得なの!?』
についてお話していきたいと思います。

「どっちがお得」という言い方をすると、どうしても『お金』が連想されますが、
もっと広い視野で天秤にかけてみたり、全体的な物事の見方で、
僕なりに思いついたことを上げてみたので、是非参考にしてみてください。

賃貸

メリット

まずは賃貸の方から考えていきましょう。
賃貸マンションなど、賃貸だった場合の最大のメリットは
【いつでも引っ越しができる】

なぜなら、隣人にどんな人が来るかわからないわけですよね。
万が一、ご近所トラブルになったらどうなりますか?
持ち家だとローンなどがあって、なかなか逃げられませんよね。

でも『賃貸』だったら、いくらでも引っ越しができます。

あと、大きな天災が来るかもしれないし、
もしかしたら実家の親が病気になっちゃって、実家に戻らなきゃいけないとか、
何があるか分かんないですよね。
引っ越ししにくくなる、というのはかなりのリスクだと考えた時に、
自由に引っ越しができるというのは、最大のメリットだと思います。

【ランニングコストが安い】
他にもコスト面で言うと、ランニングコストがすごく安いですよね。
例えば固定資産税は、自分の資産ではないのでかかりません。
火災保険も、自分の家財だけに入る感じになるので、すごく安い。

なので、この辺りがメリットかな、と思います。

デメリット

【所詮、借り物である】
やはり借り物であるという意識はありますよね。
自分の一国一城の主だ!なんて気持ちにはならないわけじゃないですか。

傷つけたら、最後出ていくときには直さなきゃならないし、
その分お金も取られちゃったりしますよね。
なので、そういう意味では気を遣うし、もちろん勝手にリフォームなんてできません。

【掛け捨ての資産】
それから、よく言われるのが「掛け捨て」であるということ。
どうせ家賃払うぐらいだったら、自分の資産に変えよう!という風に言われるわけです。

それともう1つ、『賃貸』の場合、注意点があります。
法律上ではしてはいけないことなんですが、実際の実務の場面で見られます。
『高齢者になると賃貸マンションに住みにくくなる』

もちろん、高齢者用のところとか、選ばなければいくらでもあるかと
思うんですが、自分が好きで選んだマンションがオーナーの意向で
高齢者の入居を拒む場合が、実務ではあったりするそうです。

【更新料】
これは地域によりますが、更新料がかかったりします。
結局、コンスタントにコストがかかっていくよ、ということになるわけですね。
また家賃についても、ずーっと固定か?って言うと、実はそんなことはなくて、
例えばどんどん周りの価値がなくなってきたら、家賃交渉して引き下げるということも
できるかもしれないですし、逆に今のように物価が上がってきていると、
この先、家賃も上がってくる可能性は十分あり得ますよね。

もし、そういった家賃の値上げが自分の老後にされたら?!
貰える年金は変わらないし、支出もそんなに変えられない。
そこで老後に家賃が値上げされるって、ゾッとしませんか?

つまり、こういったリスクもあるんだ、ということを知っておいてください。
先のことまで考えると、結構いろんなリスクが出てきそうな感じがしますよね。

持ち家

一方の持ち家について、要はこの賃貸の逆になります。

メリット

【自由】
自分でリフォームしたり、自由に使えるし、
例えばペットを飼ってもいいし、
お庭で何かを作るような日曜大工なんかもいいし、
お庭で家庭菜園なんかもいいですよね。

【資産になる】
あとはやっぱり資産として残ることですよね。
ただ、これはまぁ、ローンが残ってたら負債になるわけですが。
ローンを全額返済すれば資産になるので、
子供たちに資産を引き継いであげるってことができるかもしれない。

もちろん、地域にもよりますから、子供たちがいらないって言ったら
逆にこれ、負の資産になっちゃうんですけど、、、

【売却できる】
そしてやっぱり売却することもできるので、それが大きなお金にドンっと変わったりとか、
例えば老後に、自分が老人ホームに入りたいな、と思った時に
持ち家を売却して得たお金を頭金に入れて、老人ホームに入る、ということも
できるかもしれないですよね。

この辺りが、持ち家のメリットなんじゃないでしょうか。

デメリット

【引っ越しがし辛い】
1回買ったら、そうそう引っ越しできませんよね。

【コスト面・ローン】
他にも固定資産税や火災保険など、この辺りは賃貸よりは結構かかってきます。
そして、ローンはデカいですよね。
これだけ大きな借金をするっていうのは、結構怖いものです。

例えば、土地も建物も全部借金をしてフルローン組んで買いました!
で、すぐに地震が来たとします。
まだローンはほぼ満額、残っている状態で、地震で全壊しちゃいました!とすると、、、
地震保険で補償されるのって、建物部分の半分のみ!土地に対しては出ないんです。
そうなると、もう1回同じ家は建てられないし、こんな状態で生活できますか?
ってことじゃないですか。
なので、ここはやはり大きなリスクじゃないかなって思います。

【購入資金としてのお金】
住宅購入には、ある程度まとまったお金が必要になってきますし、
今まではあまり考えにくかったんですが、今後は金利上昇ということもあります。

今、変動金利で借りている方って、大体8割ぐらいいます。
大丈夫でしょうか?
恐らくこれから金利は上がっていきます。
上がるのを想定して借りている人は何も問題ありませんが、
大体の場合はそこまで状況を考えずに、なんとなく変動金利の方が安かったから、
という理由で借りていて、この安い金利が当たり前だと思っている方は要注意です。

この場合、デメリットというよりは注意点ですね。

結局何がいいの?

では、結局、何がいいのか?なんですが、
ここはあくまで僕個人の考えをお伝えします。

まずは『想い』
心で考えてください。
頭で考える、つまり損得で考えると訳がわからなくなります。

もっと大切な部分ですね。
最初の第一歩を決断するときは、僕は『想い』が大事だと思います。

子供たちをどういう環境で育てたいのか、とか。

例えばですが、家の傷。
賃貸だったら傷つけたら、最後修繕費がかかったりしますが、
持ち家だったら、子供たちが巣立っていったときに、残っている傷跡を見て、
「あの時は傷つけて『コラ!!』って怒ったよな。でもこの傷も成長の証だな。」って、
これも1つの思い出になりますよね。

庭で子供たちが走り回っている姿が想像できる、とか。

やっぱりその『想い』ってすごく重要だと思うんです。

つまり、この家を見た時に、この家に住んでいる自分たち家族の未来が想像できるかどうか。
これがやっぱり価値なんじゃないかな、と思うし、
一歩を踏み出す大きな大きな勇気になるんじゃないかな、と思います。

そして、勇気を出して一歩を踏み出すのであれば、
次は頭でしっかり考えましょう。
失敗してはいけません。
失敗いないように考えていくんです。

そこでライフプランが登場します。

しっかりと返済計画を立てたりとか、
自分たちはこの先どうなるのかっていう、
収入と支出のバランスをずっと見ていくんです。

そして、しっかり考え抜いて、
『よし!この家なら自分たちの身丈に合った家だ!これなら買える!』
こうやって一歩を踏み出すわけですね。

そして、夫婦のベクトルを合わせる。
大切なのは、夫婦でしっかりと相談すること。
夫婦で同じ方向に向かって、ベクトルを合わせて、
「よし!頑張っていこう!」と踏み出していくこと。

ご結婚されて、お子さんのおられる子育て世代のご家族であれば、
必ず必要なことです。
ここがズレると、後々えらい問題になります。

ただ、夫婦でお金の会話って結構難しいもんですよね。
素人の人同士が、家のお金のことを語るって難しいんです。
なので、是非そこへお金のプロを入れてください。

我々ファイナンシャルプランナーでもいいし、
信頼できるちょっとお金の強そうな人でもいいんです。
住宅メーカーの人でも、ちゃんといろいろ相談できる人なら、それでいいと思います。
是非、第三者を入れて、2人で相談して、同じ方向を向いて進んでいくこと。
それが大事なんです。

まとめ

①想い(心)
自分たち家族の未来をどう描くのか。
ここで決断します。

②ライフプラン(頭)
その後、しっかり精査します。
ライフプランを作って、頭で考えていきます。

③相談(夫婦2人+α)
第三者を交えて、しっかり相談しながら、夫婦そろって
一歩ずつ大切に進んでいってくださいね。


最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。




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