こんにちは。
ファイナンシャル プランナーもりつぐ先生です。
今日は、今更聞けない!!
『一般NISAとつみたてNISAどっちがいいの?』
このテーマでお話していこうと思います。
やっぱり未だに迷っている方、多いんですよね。
過去に一般NISAの話、つみたてNISAの話、両方しているんですが、
今日はあえてこの両方を比べてみてどうなのか?というお話を
新しい最新情報も入れつつ、お話していきたいな、と思います。
一般NISA vs つみたてNISA
さあ、そもそもなんで『一般NISA vs つみたてNISA』になるのか?
それは1人1口座しか持てないから、なんです。
なので、どっちがいいのか?になるわけです。
例えば、
去年は一般NISAを持ってたけど、今年はつみたてNISAにしよう。
これはできます。
なので、これどっちかに決めたら一生そうってわけではないので、
それよりもまず【始める】ということが重要なんですね。
考えすぎて何もしないってのは良くないのかな、と思います。
NISA = 非課税口座
「つみたてNISAやりたいんです」
こう言われる方、結構いるんです。
NISAとは非課税口座の事です。
「非課税口座やりたいんです」っておかしくないですか?
非課税口座は作るものですね。
その口座という器を作って、この中に、例えば投資信託を買い付けする、というイメージです。
買い付けた投資信託を一般NISAやつみたてNISAという器に入れておきます。
すると、何年間かは非課税で置いといてあげるよっていう特典がある、ということです。
比較してみよう
下の比較表をご覧ください。
年間投資枠
●一般NISA
一般NISAは年間120万円が上限です。
一般NISAで積立はできないと思っている人がいますが、
一般NISAでも積立はできます。
なので、毎月積立で10万円ずつ積んでいってもいいんですよ。
一般だから積立できないとか、言葉に惑わされないでくださいね。
ただ単に120万円の枠があるので、積立で一般NISAやればいいんですよってことなんです。
●つみたてNISA
つみたてNISAは年間40万円が上限です。
なのでちょっと枠が小さいんです。
非課税期間
●一般NISA
2022年口座にお金を入れたとします。
そうすると2022年から2026年までの5年間、
この非課税口座という器で管理してあげるよっていうのが、一般NISA。
上の表で「5年(10年)」とありますが、5年経ったらどうするの?と言うと、
今なら、5年経った5年後には新しい一般NISAの口座とかがあるんですね。
これは新NISAっていう新しい制度が出来上がるのはわかってるので、
ここに移すことができるんですよ。
だからこの枠を使って、今まで積み上げてきた(自分が貯めた2022年枠で
入れて管理してた)投資信託を、この次の5年後の器に移し替えることができます。
するとそこからまた5年間非課税で置いておける。
これをロールオーバーと言います。
なので、今年と来年に関しては、このロールオーバーという枠を使えるので、
結果10年間非課税枠で置いておけるんです。
これがめちゃくちゃ重要!
というのもやはりNISA最大のデメリットってこの出口なんですよね。
そもそも非課税ってどういうことなのか?なんですが、
この5年以内、この器の中に入ってる時に解約したら、
普通は増えた分に対してかかる税金がかからないってことなんです。
ただ、子育て世代の方に、普段僕は長期で持ちましょうって言ってる通り、
5年間だけで解約するということは基本しないですよね。
では、5年経ったらどうなるのか、なんですが、、、
例えば、分かりやすく2022年に100万円入れたとします。
5年後、この100万円が150万円になっていたとすると、
この5年で解約すれば150万円が非課税でそのまま入ります。
が、別に解約しなくてもいいんです。
解約しなかったら、非課税口座から外れて、普通の自分の特定口座に戻るだけです。
特定口座に戻る時に、100万円が150万円に増えていたら、
この150万円スタートということにしてくれるんです。
ここからまた200万円に増えたとすると、
もともと最初の元金は100万円だったけど、スタートが150万円ということで
非課税で150万円の利益確定はもうしてくれていて、
ここから増えたものに対して税金がかかるということなので、
NISA時代の5年間は無駄になりません。
なので、非課税は5年間だからと言って、絶対に5年で解約しなきゃって
思う必要はないんですが、出口で気になるポイントは減っていた場合。
今、増えていた想定でお話しましたが、減っていた場合どうなんだ?!って話です。
5年経った時に、たまたまリーマンショックのような出来事があって、
自分は100万円入れていたのに、結果50万円になってしまった場合、
次のスタートは50万円から、ということになるんです。
今はまだ使いたくないから、と置いておくことにすると、
特定口座に移って、50万円から再スタートになるんです。
そのまま特定口座として置いといて、これが100万円まで戻りました!
そこで解約します、となったときに、
元金100万円で、一旦50万円に下がって、100万円まで戻ってきただけで
増えてないはずなのに、再スタート時点で50万円となっているから、
50万円から100万円まで増えた分に対して税金がかかるんです。
えぇーー?!って話ですよね。
なので、この出口戦略、一般NISAは難しいんですよね。
ところが、今年・来年は10年間置いておけるんです。
10年間となると、過去の実績を見ても、よっぽどのことがない限り
マイナスにはなりにくいぐらいの数字になってくるので、
ロールオーバーが使えるうちは、使い勝手がいいのかなってことです。
そして、最大の魅力はつみたてNISAの40万円の上限の3倍もある
上限120万円積み上げられるっていうのが、大きいんじゃないかな、と思います。
●つみたてNISA
一方のつみたてNISAは、一般NISAの後にできた新しい制度です。
金融庁の肝いりで始めて、金融庁がこのつみたてNISAを推してるんです。
なんで金融庁が推してるのかって言うと、『貯蓄から投資』をさせたいわけですね。
つまり、今まで参入してこなかった素人の人が使いやすいようにできてるんです。
素人の人って、やっぱり一括で入れるよりも積立でって、
過去に何度も話してきました。
積立投資、ドルコスト平均法って聞くのが、やっぱり安定するわけです。
精神衛生上も下がってるときはたくさん量買えてラッキーモードになるんで
続けられるわけですよね。
つまり、素人の人向け。
基本的には別に一括で買っても、積立で買ってもいいんだけど、
名前で「つみたてNISA」ってついてるから、
みんな積立でしようとしれくれるわけですよね。
しかも積立に向いた商品を予め選んでくれています。
なので、一般NISAの方が商品力は圧倒的にあるんです。
なぜなら、全ての投資信託から選んで来ていいぐらいの感じだし、
なんなら投資信託だけじゃなくて、株とかも買えるんです。
でもつみたてNISAはもう投資信託しか買えません。
しかも手数料のある程度安いものとか、購入手数料かからないとか、
結構、国が抜粋して、決めちゃってるので、200種類ぐらいしか選べないんで、
本当にベストな商品を選ぼうと思うと、それが入ってないことも結構あったりします。
が、まあ素人の人がなんとなくスタートするには優しい作りになっているってことですよね。
200種類から選べばいいわけですから。
そして、20年間という長期間、この数字を意識してなんとなく、
みんな20年間ぐらい持っておくじゃないですか。
これ、良くできてますよね。
20年間あるんだったら、20年間ギリギリまで持っておこうかなってなりますよね。
過去の実績的に、全世界株を見ると、20年間保有していれば、
どのタイミングを切り取っても、大体損してないよっていうのが、20年なんです。
そう考えると、
『20年』ということに惑わされて、
『積立』ということに惑わされて長く続けてたら、
なんとなく素人の人でも、しっかり資産って増えるよねっていう風にできてるんです。
だから、素人の人にすごく優しいんです。
その結果、どうなったか、と言うと、、、
2020年時点で、
つみたてNISAが172口座
一般NISAが742口座
2021年になると、
一般NISAは769口座でそこまで変わってないんですが、
つみたてNISAは339口座と、1年間で爆発的に2倍くらいに増えてます。
ガンガン増えていってるんです。
面白いのが、
一般NISAは47.4%・経験者が参入してきてるんですが、
つみたてNISAは87%が未経験者、これだけ多く入ってきてるんです。
さすが金融庁!狙い通りですね。
狙い通りにガンガン、みんな入ってきてるわけです。
多いのは圧倒的に20~30代。次いで、40代、その次に50代。
若い者順にどんどん入って来てるんです。
一方の一般NISAで1番多いのは70代です。
あとは、ほとんど均衡しています。
60代、50代、40代、ほぼほぼ変わりません。
という感じでまんべんなく分散されてるけど、やっぱり高齢者が多いイメージだし、
半分以上は投資信託じゃなくて、皆さん上場株を買っています。
つみたてNISAはもう投資信託しか買えませんので、みんな投資信託。
こうやって見てみると、
やっぱり素人の人はとりあえずつみたてNISAを始めたらいいのかな、
みたいになるんですけど、それはそれでどうなのかな、という風に思うんです。
だって、とりあえず始めたら、とりあえず辞めちゃいますから。
実際つみたてNISAは辞めてる人もめちゃくちゃ多いんです。
なので、それじゃ意味がないんですよね。
というところで、やっぱりしっかり考えていただきたいのは、
何のためにそれをするのか、という目的です。
あなたは何歳に持っていきたいんですか?
学費ですか?
老後ですか?
まずはそこをしっかり決めてください。
これはライフプランを作ってください。
そして、財源は何ですか?
例えば、親から贈与してもらった資産。
ただただ銀行に置いてるものなのか、
児童手当をなんとなく作った子供の口座に置いておくぐらいなら運用しよう、と思ったのか、
月々の毎月の余りが銀行に積立預金されるぐらいだったら、
老後のために貯めていこうと思うのか、とか。
一括なのか積立なのか、っていうのもありますよね。
毎月の給料の中からやるのか、まとまったお金があるのか。
何歳に持っていくのかなども、全然人によって違うわけですから、
まずはここをハッキリ決めてください。
これを決めたら、何を選べばいいのかなっていうのは
ある程度見えてくるんじゃないでしょうか。
この次何をするかと言うと、何を買うか。何を買いたいか、になってきます。
例えば、もうずっと老後の先の先まで持って行くのであれば、
長期間にわたってしっかりと右肩上がりでパフォーマンスを上げてるような
投資信託が良いよね、とか。
例えば、中期ぐらいの学費、10年くらいで目指すのであれば
しっかり上がっていくよりは、下がらないファンドの方が
使い勝手が良かったりします。
こんな風に、目的が決めれば何を買うかが決まります。
そして何を買うかが決まれば、その商品をNISAで買えるのかどうか。
つみたてNISAで買えるのかどうか。
つみたてNISAは200種類しかないですから、買えない可能性もありますよね。
そうしたら、一般NISAを使った方がいい、とかこういう話になってきます。
本来はこっちからなんです。
目的を決めて、
何を買うかを決めて
それでつみたてNISAで買えればそれでいいし、
いや一般NISAじゃないと買えない、とか。
そもそも枠がつみたてNISAだと40万円だけなので無理だな、とか、
じゃあ一般NISAかな、とか。
こんな感じで特性をそこに当て込んでいくっていう作業がいいんですが、
今はほとんどの場合、
「これあるから得だよねー」とか
「とりあえずやりましょう」とか
「120万円枠あるよ」とかになってしまってます。
これはこれでキッカケとしてはいいんですが、
とにかくしっかりと目的を決めて長期で続けないと、
短期売買だとギャンブル性が強くなるので注意が必要になってきます。
ご注意ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
こちらのYouTubeでご案内してます。