森次 美尊

市場価格調整・解約控除・為替レート・ドル建て一時払い保険 徹底解説‼

こんにちは。

ファイナンシャル プランナー もりつぐ先生です。

今、ドル建ての一時払い保険というのがめちゃくちゃ流行ってます。

というのもアメリカが、利上げしたことによって
今、アメリカの債券の価格とか、利率が凄く上がってるんですよね。

なのでそういったものを使って、商品設計している
ドル建て一時払い保険っていうのは、今ものすごい利回りが良いんですよ。

4.14%

これ、ある会社(A社とします)の商品の利率なんです。

A社 ⇒ 4.14% :10年間 固定金利

これ、利率がすごいですよね。

今だと、銀行に預けても0.001%とかじゃないですか。

この商品は、
4.14%で10年間保証してくれるんですよ。

これは良いよね!って事で、
やはりみんなが今、買ったりしてるんですけどね。

でも投資信託とどっちがいいのか迷ったりとか、
いろんな意見があるかと思うので、今日はこの商品ってどうなの?
っていうお話しをしていきたいなと思います。

ドル建て一時払い保険はアリ?ナシ?

確かに4.14%の利率では増えていくんですけども、
そこはこういった金融商品ですから、

・こんな手数料がかかるよ。とか、
・何よりドルでという話ですから、これをに替えるならどうなるの?

っていう話が出てくるわけですよね。

その辺りを検証していきたいな、と思います。

まずは仮に、1000万円でこの商品を買ったとします。

その時は、現在のレートの大体1ドル130円で買ったとします。

すると買えるのは、7万6923ドル。
7万6923ドルを1千万円出して買う、ということです。

このドルが4.14%で、10年間固定で増えてってくれるよ!
というのを保険会社が保証してくれるわけです。

① 為替のリスクに注意

じゃあ10年経った時はどうなのか。

これはドルベースで11万5407ドルになります。

かなりしっかり増えてきますよね。

だから同じ1ドル130円で見たらですね、
この1000万円が1500万円になるんですよ。
  

すごいですよね。
1.5倍になるんですから、いいですよね。

なんですけども、これはあくまでも為替が同じだったらの話なので、
為替が110円になったら、1269万に減っちゃいますし、
なんと1ドル85円になると981万円。

つまり1千万を割れてくるっていうことですよね。

ここはやはり 為替のリスクが、かなり大きく関わってきます。


 

② 流動性がない(すぐに出し入れできない)

次に、この商品のリスクといえば、流動性について
保険全般に言えることがあります。

流動性がなくて、すぐに出し入れできなくなるというものが
やはり、この保険のデメリットだったりするわけですよ。

出し入れしてもいいんだけど、損する可能性が出てくるよ。
って事が大きくなるわけですね。

なので、この10年を待たずして、途中でもし止めちゃった。
ってなった時には、問答無用で、
解約控除 っていう手数料が抜かれます。

この商品は1年目で辞めると、9%抜かれますし
最後の年だったら1%しか抜かれないっていう風に
ちょっとずつ小さくなっていくんですけども、
為替のリスクもかかる上、さらに解約控除で抜かれるって言ったら
さすがにこの間お金使えるかどうかって言ったら
かなりリスクがありますよね。

【保険を解約すると、解約控除という手数料が発生する】
 
 

③ 買った時より債券の利率が上がったら、
  売る時は市場価格調整で資産が減る

そしてさらに 市場価格調整 というのが
満期を迎える10年以内ならかかってくるんですよ。

これは一体何なの?
っていう話なんですけど、この商品というのは
大体の場合、アメリカの債券とかに変えてるんですね。

債券を買ってるわけで、債券の利回りというのは
いくらあげるっていうのは決まっているわけです。

それをもとにして作られているのが、この商品だったら
4.14%で回ってるわけじゃないですか。

これが例えば、3年目ぐらいになった時に
「 この商品もういらないから売りに出します!」

ってなると、保険会社にしてみたら、この商品のために
買い入れていた債券を売りに出さないといけない。
という風になるわけですよ。

3年前の時点だったら、4.14%で回っていたものが
今現状、蓋を開けて周りを今の市場で見た時に
例えば5%の商品とか、普通に売られたとするじゃないですか。

ということは、この4.14%の商品って全然価値ないですよね。

じゃあ同じ価格では、世の中で買い取ってくれないんですよ。

ということは、
この価格が下がってから売らないといけない。

という風になるので、
下がってから売るって事になると保険会社が損しますから、
市場価格を調整させていただきますよ。ってことです。

つまり売るつもりで、解約するって言った時に
加入した時よりも、世の中の利率やアメリカの債券の利率が
上がっていたら市場価格調整がかかって、
自分の資産はちっちゃくなって返って来るってことです。

そして今度、逆もあるんですよ。

世の中の3年前に比べて、今これを解約するって言った時に
このアメリカの債券の利率が下がっていたらどうでしょう。

例えば世の中でも2%とかでしか売られていないんですよ。

ってことはこの4%の債券ってめちゃめちゃお宝ですよね。

なので世の中に売り出す時って、高く買い取ってくれるんです。

だから今度この市場価格調整がかかって、自分の資産が余分に増える!
っていう現象が起きるわけですね。

なので、利回り利率が下がっていれば、解約したら増えるし
利率が上がっていたら、解約したらちっちゃくなります。

こういった増えるのか減るのか、どっちに行くかわからない物が

① 市場価格調整
為替

そして、確実に手数料を取られる
解約控除

この3つが満期を迎える10年以内に、かかってくるわけですから
これはかなりちょっと読めないよな。
というのがやっぱり出てくるので、途中解約というような
流動性はかなりなくなると思っていただいた方が良いんです。

ですけど、この10年目の最後までいけば
解約控除と市場価格調整はなくなります。


これもうだんだん入り口の方が、沢山かかってくるんですよ。

だんだん小さくなって、最後10年目にはなくなるので
ここでかかってくるのは為替だけですね。

よくある商品というのは、ここからさらに
利率をもう1回改訂して、さらに置いといてあげるよ。
みたいに、この先もさらに続いていく。
っていう物もあります。

という風に考えたら10年目まで行って、
為替がいい感じだったら解約すればいいし、
逆によくない状況だったら、もうそのままで利率改定した状態で
もう一回さらにずっと持っておく。

という風にすることだってできるわけです。

いずれにしろ、良いのは
最低保証をドルベースではされているので、
確実にこうやって増えていってくれるわけですからね。

極端な話、ドルで解約することができるわけです。

そうしたらドルで解約して、ドルで保有しておくってこともできて
為替がいい感じの時に、自分で解約してもいいわけじゃないですか。

という風に考えたり、アメリカで使ってもいいわけです。
そう考えると、過去の回でもお話したんですけどね、
投資信託というものは、お金を増やす作業なんだよ、ということです。

 

ドル建て保険は資産を守る!!

あくまでもドル建て保険っていうのは、ドルに替えているので
これは資産を守るという考えの方が、近いのかな。
という風に思いますから、色んな資産を持つというのは悪いことじゃないです。

こういった形で資産を守りながら、投資信託で
資産を増やしていき、例えば投資信託って
7%で回ったらこれは倍になりますからね。

要点としましては、
『 1000万が2000万になるかもしれない代わりに、最低保証とかは何もないよ。』

っていうことです。

ですのでそのあたりを見極めて、
いろいろ分散していただいたり、勉強していただいたりとかして


スクを知った上で
流行りや良い悪いではなく、自分に合った資産
を見つけてください。

ということを、お伝えさせていただきます。

最後までお読みいただきありがとうございました。




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