こんにちは。
ファイナンシャル プランナー もりつぐ先生です。
いよいよ 2024年に NISA が拡充
という形で大きく変わります。
今までは投資のプロの人達でも、
「 なんか痒いとこに手が届きそうで届かないなぁ。
使い勝手がイマイチだし、めんどくさいからもういいわ 。」
みたいな感じで、制度としてはあっても実際にはあまり使われてこなかった。
っていうところがあるんですよ。
ところがですね、これからは
間違いなく 資産運用・資産形成 をするのであれば、
まずは NISA という風に変わります。
まずは、
入口としてここから入っていって、そのあとにいろんなことを考えていく。
これが基軸になってくると思います。
このぐらい大きな変革があるということは、
いろんなビジネスチャンスがあるので、いろんな人たちが参入してきます。
ということは、絶対トラブルも出てくるんですね。
なので今日は、まだ100%決まってるわけではないけども
ある程度、制度が決まってきているので、今考えられるリスクというものを
わかってやらないと、とんでもないことになるよ。
ということについて、お話をしたいと思います。
こちらのお話なんですが、結構長くなりそうなので
前半後半で2回 に分けようと思います。
まず前半は、
『 手数料について 』
投資信託を買った時に、手数料がどういう風に取られるのかを、
結構勘違いしてる人がすごく多いので
この点についてのお話を、まずはしっかりしていこうと思います。
その上で後半は、
『 ここを知らないと、大きなリスクがあるよ。』
『NISAの拡充で新しく変わって、こんなリスクがあるよ。』
こんな話をしていきたいな。と思います。
全2回に渡ってお話していきますので、最後までどうぞよろしくお願いします。
投資信託の2大手数料
① 購入手数料
もちろんその投資信託によって、全然違うんですけども
大きく言うと二つの手数料がかかります。
1つ目は 購入手数料 です。
これは、コミッションと呼ばれるようなイメージです。
投資信託を売り買いしたりとか、売買をした時に対してかかります。
なので買ってなかったら、手数料ってかからないんですよ。
例えば100万円の投資信託を買います。
ここから3%の購入手数料がかかります。
という感じで税金を抜いた分が一般的なんですよね。
ということは、購入手数料は3万円ですよ。※ 実際は、3%内税なので少し金額は変わります。
100万円払ったら、
「3万円が購入手数料で抜かれて、97万円だけ買い付けします。」
これが購入手数料です。
② 信託報酬
購入手数料が大きいのは、信託報酬 と呼ばれるもので
これは フィー に近いですね。
コミッションとフィー
それぞれ 一体何が違うの?
ということについて解説していきます。
① コミッション → 売り買いした時、購入手数料がかかるもの
② フィー → 売り買いしてなくてもずっとかかっていくもの
その投資信託を保有してることに対して、
毎年自分の資産全体から、手数料を抜いて行くよ。
という意味なんですね。
例えば、さっき100万購入しました。
3万円分を、購入した時入り口で抜かれるのがコミッションですけど、
97万円で投資信託を買いますよね。
この投資信託の基準価格が、大きく上がっていって
次の年に120万円ぐらいになっていたとしたら、
また120万円から何%っていうのが抜かれます。
次の年には140万円になって、またそこから何%か抜かれます。
これを30年間持っていて、1000万円ぐらいまで増えたとします。
しかしその1000万円から何%というのが、
ずっと抜かれ続けるので、自分の資産が増えれば増えるほど、
抜かれる金額が大きくなっていくわけです。
これってめちゃくちゃ大きいですよね。
これが 信託報酬 です。
だからここは、別々に考えないといけないんです。
購入手数料と信託報酬 はそれぞれ全然違うものです。
仮に、先進国株っていう世界全体に分散するようなして平均値をとる。
みたいなインデックスの投資信託っていうのがあります。
この商品を1998年7月に100万円持っていたとします。
何も手数料を取られなかったら、
2022年12月時点で約510万円になってます。
大体5倍ぐらいまで、かなり増えてるわけですね。
購入手数料を3%抜かれるということは、
100万円から3万円抜かれて97万円で買い付けます。
こういう商品だった時、結果的にどうなるかというと
まず2022年で495万円です。
そして、
A : 3万円の購入手数料を抜かれたもの
B : 手数料を取られていない右肩上がりに増えていくもの
A . B の5年間の資産総額の差が15万円ぐらいで、
最終的には思ったより、少ないかな。って感じです。
これは大きい?小さい?
皆さんはどう思いますか?
例えば、
購入手数料がかからない代わりに、ネットで全部自分でやってくださいね。
みたいなやつで担当者もつかない ノーロード っていう商品があったりします。
一方で、ちゃんと担当者から購入してその代わり購入手数料が
3万円抜かれますよ。っていうのがあったとしましょう。
じゃあ、この2つのパターンについて解説していきます。
パターン ①: 20年以上ずっと自分で考えて勉強して、自分で運用してやって行く。
パターン ②: 何か不安があった時に、すぐ質問したり連絡したりとか、
手続きのやり方が分からない。などいろんなことを聞いたりする
担当者がいてくれて、20年間ずっとフォローしてくれる。
①と② その差は3万(購入手数料)だけです。
総額の最終価格の差が15万だけですから、
この間自分でずっと勉強するとか、自分で何かやらなきゃいけない。
そうしたら勉強するために調べなきゃいけない。とか
自分の時給のことを考えたら、購入手数料がかかったとしてもかなり安いよね。
っていう考え方もできないでしょうか。
僕は、購入手数料って実はそんなに気にならないと言うか、
なんだこんなものか。っていう感じがするんですよね。
でも、仮にこの購入手数料3万円を毎年取られたらどうでしょう。
例として、信託報酬みたいな物でもいいです。
例えばラップっていう商品があったら、
それは保有してるだけでラップフィーって言って、
ずっと購入手数料を取られるんですよね。
仮にもなかなか3%って結構高いので、
こういったものって、なかなか無いんですよ。
1%か2%が多いかな。
って感じがするんですけど、仮にわかりやすく3%が
毎年取られたとするじゃないですか。
すると、全く取られなかったら510万円でしょ。
購入手数料だけで取られたら495万円でしたよね。
毎年フィーを取られたら244万円なんですよ。
この差は、めちゃくちゃ大きいってことがわかりますか?
なので、フィーというものは気をつけないと
購入手数料で引かれる額より、かなり大きいよ。
っていうことなんですね。
もうひとつ進めて話をすると、じゃあ購入手数料は全然怖くないのか。
と思うじゃないですか。
以前もお伝えしたんですけど
金融庁のデータによると、
投資信託って20年以上、ずっと長く保有していたら
損をしていないというデータもあるんです。
例えばリーマンショックっていうマイナスのタイミングで
全部解約したとしても、その20年前から持っていた世界株とかなら
しっかり増えてるんですよね。
だから長く保有すればいいのに、
日本人の投資信託の平均保有期間は2年半
っていうのをお伝えしたと思います。
短期で売り買いしてるのか、
短期で売り買いさせられてるのか、
どっちなの?!っていう状況なんですよね。
仮に、最初に投資信託を買ってからその後ずっと1回も買ってない場合、
ずっと持ってたから最初の1回だけ、購入手数料として3万円を抜かれただけですが、
もし毎年売り買いさせられたり、回転売買させられてたら
結局、購入手数料がかなり大きくなってくるわけですよね。
ポイント:どんな形で投資信託を保有していきたいのか
つまり購入手数料というのは、
何回も売り買いしたらめちゃくちゃパンチが大きくなるんです。
長く保有したら全然気にならない額の手数料になるし、
それに付随して担当者とかがついてくるなら、
これはかなり価値あるよね!
っていうことになるわけです。
逆にフィーというのは安定していますが、
購入手数料という、このコミッションは使い方によるんですよね。
皆さんが
どんな形でその投資信託を保有していきたいか。
これが ポイント!! になるんだよ。
というお話でございました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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