森次 美尊

徹底検証!新NISA vs iDeCo 向く人、向かない人 どちらを始めますか?【前編】

こんにちは。

ファイナンシャル プランナー もりつぐ先生です。

さあ 来年2024年からNISA拡充
ということで今 新NISA が今後 凄いことになるよ!
なんて言われています。

そもそも 投資をやっていなかったり、そういう事に興味がなかった人って
今どうしてそんなにすごい事になっているのか?

という事自体、何だかよくわかっていないと思います。

元々 資産運用するにあたって、

iDeCo、NISA という制度がありました。

これって一体どういう仕組みなのかと言うと、
「 これからの時代は、自助努力で各自しっかりと資産を作っていって下さい !」

そして日本って、預貯金残高が無茶苦茶多いので
「その資産をどんどん投資に回してください !

という風なことを言って、国が投資を推奨してきたわけです。

投資を推奨するという意味で、投資をしてくれたら
特典として税制優遇受けられるよ。
というような箱を2つ作ったんですね。

この箱が NISA、iDeCo になります。

だから NISA、iDeCoっていうのはただの箱であって
別に作るだけでいいので、ここに投資信託とかの商品を買ってきて
保管しておいてね!ってことですね。

保管しておくと、
『 税制のメリットを色々、受けられる制度 』
っていうのがNISA、iDeCoなわけでしょ。

これにやはり今、かなり注目が集まってるんじゃないでしょうか。

・NISA、iDeCoのどっちがいいの?
・自分はどのバランスで投資をやればいいの?
・自分にはどっちが向いてるの?


みたいな疑問が出てきますが、これについては
それぞれにメリット・デメリットがあります。

なので、どれが良い悪いではなくて
結局 自分に合うか合わないか。
なんですよ。

自分が何をしたいのか目的を明確にする!! 』

『 NISA・iDeCoの特徴をちゃんと捉える!!』

その目的に沿って、運用していくのがポイントだよ。
ってことですから、どちらを選ぶかは人それぞれ。
というのが答えになります。

今日は、新NISA制度になった時にiDeCoと比べて
自分にはどこが合うか合わないか
といったあたりを1回まとめてみました。

まず 結論から言っちゃいますと、
「答えはない。」ということです。

我々もこれから現場に出て、お客様と色んな話をしながら
これについて考えていかなきゃいけません。

ありとあらゆるパターンを想定して考えないといけない。
ってことが常に課題なんですね。

今日は現時点で僕が思うことを、1度 書き出してみたので
お付き合い頂けたらと思いますので、よろしくお願いします。

まず 税制優遇という風に言っても
『 入口、真ん中、出口 と言う風に3つあるわけです。

なので これを順番に整理していきたいな、と思います。

iDeCoは所得控除が使える所がすごい!!

まず入口なんですけど
iDeCo の場合、すごいって言われている事があるんです。

それは、所得控除 というのが使えるわけですね。

控除を使うにあたっては、みんなそれぞれ
置かれている色んな境遇の状況って違いますよね。

例えば、子供がたくさんいて子育てしなきゃいけない。
配偶者も養わなきゃいけない。という人たちには、

「 配偶者控除とか扶養控除を使ってくださいね。
これらは生きていくのに必要なものなので、税金をかけるのはやめます。」とか、

「住宅を買ったら家計が大変だよね。だから住宅ローン控除が使えますよ。」と言う風に、

国が推奨した制度については
そこに対して税金かけるのをやめてあげるよ。
というようなお得な制度があるんですね。

そしたら所得税というのは、
本来 自分の稼いだものに対してかかってくるものですが、

いろんな控除を使うことで、
かかってくる税金をを少なくしてもらえる。

こういう制度が使えるってことです。

これで言うと、生命保険とかもそうなんです。

生命保険料控除ってあるじゃないですか。

生命保険に入ってる方は、その書類を出してください。

と会社で言われて、これを出すと年末調整でちょっとお金が返ってきたりしますよね。

あれって、生命保険料控除という所得控除を使ってるわけです。

所得税は所得を少し少な目にするようにして、
生命保険はやっぱり必要だから入っといた方がいいよ。

という風に国が言ってるわけです。

そして「生命保険に入りました!」となったら

「 じゃあそれに対して、税金かけるのはやめておくね。」

という感じで税制優遇されるわけです。

すると 所得が下がるという計算をされるので、
所得税・住民税がそれぞれ安くなるというメリットが生まれます。

このメリットをiDeCoは、めちゃくちゃ使えるわけです。

iDeCoなら年間で約4万8,000円
の税制優遇が受けられる!!

iDeCo は、その人の職業形態によって
掛けられる金額の枠がそれぞれ違うので、
かかってくる税金もそれに応じて違ってきます。

一般の会社員では企業年金等に加入しているかどうかにもよりますが、
未加入の一般の会社員では2万3000円 が枠になります。

例えば、月に2万円 掛けてたとします。

iDeCoに年間24万円を掛けました。
じゃあ24万円が丸々所得税が掛からない枠になるんです。

つまり年収から24万差し引いてくれるわけです。

そこに対して所得税、住民税 共にかかりません。

仮にそれが10% +10%で20% だとしたら
月2万、年間24万の20%なので4万8000円です。

この分の税制優遇を受けられるということです。
これって、めちゃくちゃお得感の大きい制度ですよね。

さらに、子供が小さい人の保育料は無償化に
なってない枠の場合、かかっちゃうじゃないですか。

この保育料って、自分の所得に合わせて
高くなったり安くなったりするわけですよね。

なので、iDeCoをやっておくと所得控除を受けれて
所得が安くなるっていう計算になります。

すると結果的に、その場を上手くクリアすると
保育料まで安くなるかも知れない。

という可能性もあるという事なので、
子育て世代の方でまだまだ子供が小さいというご家族にとって、
ご主人とかメインで働いてる人の所得を下げるのは、
すごく価値の高い事になるよ。というわけです。

iDeCo 職業別:1カ月の掛金上限額

以上のことから考えても、やはり
iDeCoは、子育て世代に向いている。
という風に考えられますよね。

この辺りの制度はNISAには全くありません。

NISAは通常通り 税金も納めた上で
しっかりと自分のお金を手取りで払って、
資産運用をしていくといったかたちの制度です。

なので「 税制優遇がある 」
という制度は、iDeCo特有という事です。

専業主婦(主夫)の方は、iDeCoの所得控除の
メリットは全くない。

ですけど、一方で専業主婦の方とかって
そもそも 税金を払っていなかったりするじゃないですか。

であれば、iDeCoをやったとしても所得控除の入り口の
メリットを受けられることは、全くないということになります。

あとは、ふるさと納税をガンガンやりたいという人は
そちらで所得控除を受けれたら、住民税の控除とか受けたとしても
それを全部、使えない方もいます。

住宅ローン控除とは、とてもお得な還付を受けられる制度になります。

もうすでに住宅を購入済の住宅ローンがある人で、
住宅ローン控除でかなり税制優遇を受けてる人は、
実はiDeCoをやったとしても、満額受けられない可能性もあります。

なので、その辺りはちゃんと見極めないといけないよ。
ということですよね。

例えば 今は奥さんは働いているけど、この先子供ができたら
リタイアして、扶養の範囲内で働く。

という計画を立てている方が、iDeCoを始めたとしても、
扶養の範囲内だと所得控除を受けられなくなりますよね。

なので、やはりこの辺りはどちらがいいのかな?

って考えた時に、自分のライフプランがこの先どういう風に
進んでいくのかってことを想定して、しっかりとした計画を立ててから
どちらにするのかを選ぶことが重要になってくるわけです。

iDeCo

メリット 所得控除が受けられる。

デメリット 購入手数料がかかってくる

ということが上げられます。

この点 NISAは口座開設するのに
手数料は一切かかってきません。

口座をずっと管理しておく事に対しても、
毎月いくらかかるとかはありません。

ところが、iDeCoは口座開設・口座管理 両方ともかかるんです。

iDeCoは口座開設も、口座管理も手数料がかかる

iDeCoをどこの金融機関で作るかによって変わってきますが、
1番最低限でも1回作るのに2,829円を取られます。

その上、管理手数料 毎月171円 もかかってくるんですね。

そして騙されないように気を付けて頂きたい点があります。

各金融機関のホームページを見てみると、うちはiDeCoやってます。
管理手数料0円です。

といった感じで、結構どこもこんな感じの広告を打ち出しています。

でも、これはその金融機関が取る管理手数料が0円っていうだけで、
これ以外に必ずかかってくるものがあります。

それは、国民年金基金連合会信託銀行
に取られる事が既に決まっています。

国民年金基金連合会
国民年金基金制度は、国民年金法の規定に基づく公的な年金であり、
国民年金(老齢基礎年金)とセットで、自営業者など国民年金の

第1号被保険者の老後の所得保障の役割を担うものです。

所得控除・保育料の減額などのメリット、
管理手数料がかかるデメリットも考慮する。

ですので、iDeCoは管理手数料171円は必ず取られるということです。

これ以上に上乗せした料金を取っている金融機関もあるし、
ここは取らないし0円だよ。って言ってるだけなので
くれぐれも騙されないようにしましょう。

「 管理手数料0円だったらいいね!」

という風に思うかも知れませんが、管理手数料171円は
実は、必ず取られるって事なんです。

その点、NISAには管理手数料はかかりません。

ということなので、やはり自分にとっての所得控除のメリットや、
保育料を下げるなど 色んなメリットを考えて選ぶようにしないと
1回作ってお金を入れておくと、あとは管理されて置いておく事になるので
管理手数料はずっと取られちゃう。ということです。

なのでやはり、作る時には
この辺りも慎重に考えた方が良いって事ですよね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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