相談事例集|確定拠出年金(企業型・iDeCo・個人型)の相談事例をまとめました。

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iDeCo(イデコ)とつみたてNISA、どちらが得ですか?

ご相談者様

【年齢】 35歳

【職業】 会社員 

【性別】 男性

【家族構成】 配偶者(主婦)、子供1名(0歳)

 

相談しようと思ったきっかけ

子どもも生まれ、教育費や老後のお金も貯めなければと思っていました。低金利の預金ではお金が殖えないので、投資をしてみようかと思っていましたが、失敗するのが怖くて迷っていました。あるTV番組で確定拠出年金(iDeCo)も、来年から始まるつみたてNISAも国の制度だということを知り、国がすすめる投資制度なら少し安心かなあと思い始めてみようかと思っています。良い制度のようですが、投資初心者はどちらの方がいいのか?どちらを始めた方が得なのか?国の制度だけどどうなんだろうと思ったので相談しました。(勤務先は企業型確定拠出年金も職場NISAも導入していない)

 

ご相談内容

どちらが得ということではなく、今後のライフプランやマネープランによってiDeCo(イデコ)とつみたてNISAどちらの制度を優先した方がいいのか、又は両方とも必要なのかは人それぞれ違います。何のための貯蓄なのかを明確にして貯蓄しましょうというお話をしました。そして国の制度を有効活用して、どのように将来のお金を作っていけばよいのかを説明しました。ご相談者様の場合教育資金と老後資金はいつまでにどのくらい必要なのか目標金額を決めていただき、そのためにはどのような方法で貯蓄すればいいか、貯蓄方法の選択肢としてのiDeCo(イデコ)やつみたてNISA、を有効に活用する方法をお話ししました。

 

ご相談でお話した内容

iDeCo(イデコ)とつみたてNISA、どちらが得ですか?というご質問の答えは、「どちらが、何が得かどうかはその方によって違います。」です。

 

節税効果だけで考えればiDeCo(イデコ)がお得ですが、税金がお得な事だけで全て良いというわけではありません。

 

また何のために貯蓄するのか、その目的も大切です。

 

いつまでにどのくらい準備したいのか目標をしっかり立てると、どうするべきかが見えてきます。

 

教育費や老後のお金を貯めなければと思っているのであれば、それに対してiDeCo(イデコ)とつみたてNISA、この2つの制度がどの様に利用できるかを考える必要があります。

 

結論から言うと

 

iDeCo~老後資金

つみたてNISA~教育資金、住宅資金、老後資金

 

ではiDeCo(イデコ)とつみたてニーサがどのような制度なのかよく理解して、ご自身にとってどうすれば得となるのか考えていきましょう。

 

 

iDeCo(イデコ)

個人型確定拠出年金の愛称がiDeCo(イデコ)

個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)とは

 

毎月一定の掛け金を積み立てながら自らの判断で運用し、その運用結果に基づいた資金を給付金として60歳以降70歳までの間に受け取れる、国の私的年金制度になります。

 

年金と名前がついているように60歳以降にならないと引き出せない、給付されない老後に特化した積み立て貯蓄になります。

 

20歳から60歳までの国民は皆、国民年金に加入が原則ですがこれは公的年金、国民年金は毎月一定金額(2017年3月現在16,490円)払いその掛金を国が運用しています。

 

公的年金だけでは今後国民の生活は成り立たないだろうということで私的年金制度の確定拠出年金ができました。

 

仕組みを詳しくお話ししていきましょう。

 

 

仕組み

iDeCo(イデコ)は国民年金を払っている方は誰でも加入できます。

しかし掛け金の上限はそれぞれの職業によって異なります

 

iDeCo(イデコ)は積み立てる掛け金がそのまま資産となる積み立て方式です。

それに対して、国民年金は賦課方式になっています。

 

※賦課方式とは

年金を現役世代から集めている保険料から、年金受給世代へ支払うこと

つまり現役世代から年金受給世代への仕送りのようなもの

 

皆さんの積み立てた国民年金の掛け金は、ご自身のそのまま全額が資産にはならず、1965年生まれ以降の方々の将来受け取れる金額は積み立てた金額より少ないと予想されています。

 

 

一方iDeCo(イデコ)の積み立てる掛け金はそのまま資産となりますが、国民年金のように国が管理し運用するのではなく、毎月一定金額を積み立て自分の口座で管理し自分で運用します。

 

その為運用次第で大きく殖やすこともできますし、元本割れする可能性もあります。運用は自己責任です。

 

自己責任で元本割れもあると聞くと不安な気もしますが、自分のお金を自分で管理できる点は将来積み立てた金額をもらえるかどうかわからない国民年金よりメリットがあると考えることも出来るのではないでしょうか?

 

 

しかも

・積立金は全額所得控除

・運用益非課税

・受け取る時退職所得控除又は年金控除

 

iDeCo(イデコ)税制面で優遇されています。

ただiDeCo(イデコ)も良いことばかりではなく、

 

積立金は60歳まで原則引き出すことはできませんので流動性はありません。60歳までの

間でまとまったお金

「教育資金」「住宅取得の頭金」といった使い方はiDeCo(イデコ)はできません。

 

iDeCo(イデコ)=『個人型確定拠出年金』は、「年金」と名前についているように老後のための資産形成、老後にしか使えません。

 

しかし言い換えれば、iDeCo(イデコ)が60歳まで引き出せないということは確実に老後資金が貯められるということになりデメリットではなく、メリットです。

 

 

iDeCo(イデコ)は積立金は5,000円から1,000円単位で年1回変更可能です。35歳でお子さんがまだ小さいので、60歳までの長い期間には色々生活スタイルが変化しますので、それにも対応できます。

 

積み立てが苦しくなったときは、積み立てを止めることもできます。

しかし積立を止めている間は、所得控除というメリットは受けられず、口座管理手数料がかかりそれを払い続けなければなりません。

 

また逆に余裕がある年には、毎月の掛け金が限度額以下の場合、12月から翌年11月の範囲において使い切っていない限度額分までをまとめて積み立てることも可能です。

 

加入は各金融機関での扱いになります。

加入時、そして毎月積み立てる時手数料がかかります。

 

 

 

つみたてNISA

毎年投資金額40万円まで、最長20年間、対象は投資信託で運用益や配当金が非課税になる制度です。

従来のNISA(ニーサ)と比べ、少額、長期の運用が可能です。

 

NISA(ニーサ)と同じく一人1口座しかもてません。NISA(ニーサ)とつみたてNISAを同じ年に併用することはできません。

仕組みをもっと詳しく見ていきましょう。

 

 

仕組み

つみたてNISAは国内在住の20歳以上の方が加入できます。

加入者は皆、運用期間20年間、年間40万円の枠内で積み立てられ、金融庁が「長期の積み立て投資に適している」と認めた投資信託を定期的に積立購入します。

 

積立金はいつでも引き出し可能で流動性があります。

 

つみたてNISAもiDeCo(イデコ)と同じく、掛け金を積み立てながら自らの判断で運用する『積み立て投資』です。

 

定期的積立購入は金融機関での購入最低金額や頻度が違いますので要チェックです。
例えば大手銀行では月1万円からが多いですが、ゆうちょ銀行、みずほ銀行は千円~、SBI証券や楽天証券はなんと毎日100円というのもできます。

 

iDeCo(積立金は5,000円から1,000円単位)よりも少額からはじめられ、長期、分散、積立投資のリスクを軽減させる投資形態(『積み立て投資』での運用に限定し、iDeCo(イデコ)と同じく運用益非課税でさせてくれる仕組みになっています。

 

積み立て期間はiDeCo(イデコ)のように60歳までではなく(60歳以上の方も可能)、20際以上なら何歳からでも最長20年できます。その間いつでも引き出し可能です。

 

しかし当初の非課税期間である20年が終了し、その後も続けたいと思ってもNISA(ニーサ)のように継続運用(ロールオーバー)はできません。今のところこつみたてNISAは平成37年末に終わる予定になっています。

 

運用イメージは図のような感じです。

 

出典:金融庁つみたてNISAの概要より

 

加入はiDeCo(イデコ)と同じく各金融機関での扱いになります。

しかしiDeCo(イデコ)と異なり加入時、そして毎月積み立てる時手数料はかかりません。

 

 

iDeCo(イデコ)とつみたてNISAの比較まとめ

職業

種類

つみたてNISA

iDeCo

主な税制優遇

運用益非課税

・積立金は全額所得控除

運用益非課税

・受け取る時退職所得控除又は年金控除

利用可能年齢

20歳以上

20歳以上

積立は60歳まで
運用は70歳まで

その他の条件

国内居住者

国民年金納付者

非課税
期間

最大20年

最長70歳まで

拠出上限額
(年間)

40万円

14.4万円から
81.6万円まで

 

投資
方法

「1ヶ月に1回」等
積立(積立投資)

原則毎月定額積立(積立投資)

新規
運用
できる
期間

2037年12月末

60歳まで

途中
引出

自由(売却部分の再利用はできない)

原則できない

開設
口座数

一人1口座 NISA(ニーサ)かつみたてNISAのどちらか

一人1口座

管理
コスト

なし

167円/月以上
加入時、移管時の
手数料など

 

DeCo(イデコ)とつみたてNISAの違いの中でも

税制メリット

途中引出の有無

積み立て期間
積み立て上限額

は重要なところです。

 

ライフ、マネープランに合った活用

教育費、老後資金を貯めなければいけないと思われてのご相談でしたね!

 

iDeCo(イデコ)とつみたてNISAの内容が理解できたところで、2つの運用益非課税メリットを利用した殖やせる貯蓄をしましょう。

 

老後資金

まず考えるべきは、老後です。
なぜなら教育資金はなければ借りられますが、老後のお金にローンはありません。

 

将来ご夫婦でどの様な暮らしをされたいか?
30代で老後のイメージはなかなか難しいかもしれませんが、思い浮かべてみてください。

 

今の生活レベルを落とした老後にしたいかどうか考えてください。
たぶん嫌だと思います。

 

それならば、今から備える必要があります。
そして将来働けなくなった時に受け取れる収入、資産がなければ公的年金のみになります。

ねんきん定期便で将来受け取れるであろう年金額がわかります。

 

例えば
毎月の生活費はおいくらですか?
35万

老後現役時代の何割くらいあれば生活できそうでしょうか?
30万円(現役時代の8割強)

年金受給者の平均受給額(夫婦)
22万円

老後年数は?90歳まで生きることを想定し、65歳でリタイヤ
25年

 

となると

毎月30万円−22万円=8万円赤字

老後の不足金
8万円×12か月×25年=2400万円

 

2400万円の老後資金を65歳定年までの30年間で作る必要があります。

退職金や現在の資産
1000万円あり

2400万-1000万円=1400万円

 

30年間で、
1,400万円を準備しないといけません。

 

年利0%の場合 毎月約39,000円

年利3%で運用できれば  月約24,000円
年利3.5%で運用できれば 月約22,000円
年利5%で運用できれば  月約17,000円

会社員の掛け金限度額は月23,000円です。

年利3.5%運用を目指しiDeCo(イデコ)活用して積立ましょう。

 

教育資金

同時に教育費もと考えるならば、必要になる17年後に引き出せる
つみたてNISAを活用します。

 

高校までの費用は日々の生活費から出すとして、大学にお子さんを行かせるなら

国公立4年間の大学の費用だけでも ※2017年度

入学金 28万2,000円
授業料 53万5,800円(年額) 

28万2,000円+53万5,800円×4年間=242万5,200円
受験費用も考え約250万円

 

私立大学(文系)なら385万9,542円
受験費用も考え約400万円

  ※Benesseマナビジョン資料より

 

17年後に
400万円
準備する必要があります。

年利0%の場合 毎月約20,000円

年利3%で運用できれば 月約15,000円

 

まとめ

何のために、いつまでに、いくら

目的と目標を明確にするとどうすれば、何がお得かが見えてきました。

 

3~3.5%運用を目指して

老後資金を
30年後1,400万円、毎月23,000円(上限まで)

教育資金を
17年後400万円、毎月15,000円

 

ご相談者は、今後の管理も考えるとiDeCo(イデコ)又はつみたてNISAどちらか一つの制度で統一したいとのご希望でした。

つみたてNISAは毎月15,000円なので、毎月3.3万円(限度額年40万)までなら積み立てられるため。残りの枠で老後資金をとのお考えです。

しかし老後の積み立てには期間が20年と短いのに加え、税優遇がiDeCo(イデコ)の方が大きいく、そして60歳まで引き出せませんので確実に老後に使えます。

またつみたてNISAで38,000円は限度額オーバー、逆でもそうです。それに教育資金にiDeCo(イデコ)は17年後に引き出せないのでそもそも無理です。

 

ご相談者様は35歳と老後まで30年ある為、このようにiDeCo(イデコ)を優先した貯蓄の方法が適していると言えます。
もちろんこれが50代の方で同じように小さいお子さんがいる場合は違ってきます。

お一人お一人何がいいのか、お得なのか違います。

今回はiDeCo(イデコ)とつみたてNISA、2つの制度でお話ししましたが、投資にはリスクもありますし、これが全てでベストではありません。

 

また現状で最低限必要なお金のお話しだけをいたしました。

今後家計全体、金融資産全体をみてアドバイスさせて頂きたいと思います。次回は保険証券や現在の貯蓄残高、退職金や会社の企業年金などの資料をお持ちいただきお話させていただくことになりました。

 

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木原 美恵
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