相談事例集|確定拠出年金(企業型・iDeCo・個人型)の相談事例をまとめました。

相談事例集|確定拠出年金(企業型・iDeCo・個人型)の相談事例をまとめました。

確定拠出年金(iDeCo)を始める時の相談事例

iDeCoをはじめたいと思うのですが、何をしたらよいのでしょうか?

ご相談者様 DATA

【年齢】 30代後半

【職業】 会社員

【性別】 女性

【家族構成】 独身

相談しようと思ったきっかけ(アンケート抜粋)

最近ネットやニュースで話題のiDeCo。よさそうなので始めたいけど、どこに相談していいのかわからない。自宅の近くで相談出来るところを検索したところ、こちらにたどりつきました。

ご相談内容

最近会社の用事で出かけた金融機関2社から立て続けにiDeCoのチラシをもらいました。なにかとてもお得だということは分かったのですが、どうもそのチラシを見ると全てが同じではなさそうです。iDeCoってひとつではないのですか?だとしたらどうやって選べばよいのでしょうか。いいことばかり言われていますが、利用に際して気をつけることを教えてください。

ご相談でお話しした内容

相談者さんにiDeCoをはじめたいとおもった点をお伺いしたところ、税金面でのメリットが大きいと感じていらっしゃるとのことでした。

おっしゃるとおり、iDeCoは①毎月積立てる掛金が、全額所得控除の対象②運用するときの運用益が非課税③受取時には「公的保険料控除」もしくは「退職所得控除」が適用となり、税制面で優遇された制度となります。

日本には、源泉徴収や年末調整制度がありますので、納税について意識する機会がなかなか持てませんが、税金控除も私たち利用者からみれば立派な利益といえます。これは大きなメリットといえるでしょう。

 デメリットを気にされているとのことですが、まず運用のリスクはご自身で負うということになります。また老後資金を自助努力で準備するひとには税金面で特典あげます、という制度ですから原則60歳まで積立金を引出すことが出来ません。このあたりがiDeCo利用時の注意点でしょう。

以上を踏まえ、長いお付き合いとなるiDeCoです。第一歩は、自分に合った金融機関を選ぶところからとなります

運営管理機関とよばれる金融機関選びには、チェックポイントがあります。運営管理機関は、銀行、信用金庫、証券会社、保険会社などさまざまな業態の金融機関で取り扱っていますが、まず加入時・運用期間中等の口座管理料が異なります。加入時のコストは3,000円程度かかるのですがこの費用の金融機関ごとに違います。しかしそれ以上にiDeCoは長期での運用となりますので、毎月の手数料を意識したほうがよいでしょう。税制面でメリットが見込めるもののコストが上回ってしまっては意味がありません。掛金額も含め、どれくらいの税負担が軽減されるのかを一緒に確認していきましょう。

 次にiDeCoの中で選べる商品は定期預金など元本確保型もありますが、主に価格変動のある投資信託での運用となります。投資信託には信託報酬という手数料がかかってきますので、長く運用すると大きなコストになります。信託報酬の低いものや、自分が運用してみたい商品があるか、比較検討してみましょう。途中で金融機関を変えることもできますが、一度はじめてしまうと変更に数か月の時間を有します。その間、運用ができないのは、機会の損失やリスクを負う可能性もあるため、あまりお勧めではありません。

 最後にサポートサービスにも留意しておきたいです。iDeCoの運用はネット証券での取引によく似ています。加入時の書類申請はありますが、あとは残高のチェックや運用商品の変更等の手続きなどもすべてWebで自分で行っていきます。そのため、Web画面の見やすさや操作性、コールセンターの営業時間や対応などもチェックしておきたいところです。

 パートナーにすべき金融機関選びが終わったら申し込みになるわけですが、月々の積立額を決める必要があります。会社員で企業年金がないとなると年間27.6万円(月2.3万円)を上限とし、5000円から積立てることが出来ます。掛金は年に一度1000円単位で変更することも可能です。基本的に途中引出すことができないので、無理のない金額を設定します。

 また加入申込をするにあたって、ご勤務先の事業主さんから資格要件を満たしていることを証明する書類を取付けて頂くことになります。総務、経理課などの部署にお願いすることになるでしょう。

 iDeCoでは積立金でどの商品を購入するかの配分を自分で決めていくことになります。投資経験がない方にとっては一番のハードルといえるかもしれません。iDeCoは運用益の非課税メリットもありますので、合理的に考えればリターン(利益)が見込めるような商品を選ぶべきですが、一番大切にしたいのは、ご自身が上がったり下がったりの価格変動に耐えられるかどうかです。投じた積立金が少しでも減ってしまったら心配でならない、というのであれば税メリットにのみフォーカスし、少額にはなりますが元本確保型の商品を選ぶという選択肢もあります。但し、かかるコストを見込んで、掛金額の調整など損益分岐の判断は必須となります。

 この際投資にもチャレンジしてみたいのであれば、まず考えるべきは資産配分です。資産運用をするときに商品から選んでしまいがちですが、国内株式・国内債券、外国株式・外国債券などのような資産クラスは、どちらかが上がればどちらかが下がる、というようなシーソーの関係を持つものがあります。それら資産を組合せることによって、ブレ幅を少なくし、収益を求めていくというのがセオリーです。身近な例で、私たちの年金を運用しているGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の現行の資産配分は国内債券35%、国内株式25%、外国株式25%、外国債券15%となっています。まったくイメージが湧かないのであればプロの配分を参考にするという手段もありますが、リターンとリスクの許容度は人それぞれ異なります。いまはインターネットで情報取集も比較的容易にできますので、ご自身の納得いく形になるよう勉強されるのも良いのではないでしょうか。ご自身の大切な財産ですからね。

 少子高齢化社会といいますが、人口減少はゆっくりではなくフリーフォール並みに進んでいきます。年金制度がさらに脆弱になっていくのは容易に想像ができますので、現状有効な方法で老後資金の準備が必要です。運用益非課税は考慮しないとしても、所得税・住民税の非課税メリットは他の商品では受けられませんので、積極的に活用していきたいです。

 全体の流れがイメージ出来たら、気になる金融機関の資料請求をしてみましょう。実際見て触って考えてみて、わからないところはサポートさせて頂きますので、安心してくださいね。

 iDeCoをはじめ人生に必要なお金を貯めていくのは簡単ではありません。今回の相談をきっかけにこのご相談者様とのお付き合いも長くなりそうです。こちらのご相談者様は独身で同じようにお金の勉強に熱心な同僚の方とこんどは私が主催するセミナーにご参加されるそうです。お勉強にも前向きな方なので、これからが楽しみです。

 

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渡辺 和子
気軽に相談できるFPとしてお一人おひとりの夢の実現、不安の解消に貢献します。

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