FP相談ねっと認定FP 大北 明理

2019年 09月 12日

知っとかなアカン!公的年金の仕組み~繰り上げ・繰り下げ/任意加入制度/第2号被保険者加入義務~

奥さんの年金はこれから作っていけると聞いてちょっと安心したけど、俺の年金は、かなり少ないなぁ。
602,565円かぁ…、もう、55歳やし、保険料納付できるのも、60歳までか。

うん、そうやね。しっかり働いてなぁ・・・(^^;)だけじゃぁないよ。
公的年金にも、取れる方法はあるよ。

お!いいね!あるんや。
どんな方法?

【A】年金の繰り下げ受給を選択する
【B】「任意加入被保険者」となって、国民年金を60歳以降65歳まで払って保険料納付済期間を増やす
【C】70歳未満まで厚生年金の被保険者で働いて、厚生年金(報酬比例)部分の年金を作る
それぞれ、どんな仕組みか紹介するわ。

【A】年金の繰り下げ受給

2019年から来てる「ねんきん定期便」の表側(赤枠箇所)にも記載されている、年金の繰り下げ受給知ってる?
年金受給開始年齢は65歳が原則だけど、希望によって、66歳以降に受給を開始(繰り下げ受給)することが可能。

繰り下げは、年金を増額することができる仕組みのこと。
繰り下げた場合は、待機期間の年金を受給することは無く、あくまでも将来の年金額が増額されることになるよ。

65歳から支給される本来の国民年金(老齢基礎年金)、厚生年金(老齢厚生年金)のそれぞれの額に対して、繰り下げの申出をした場合、
下の式のように月数に応じて0.7%刻みで増額率が決められてて、現行では70歳まで繰下げが認められてるので、最高42%まで増額できる仕組み。

これは、国民年金(老齢基礎年金)と厚生年金(老齢厚生年金)のどちらか一方を選択して繰り下げもできるし、同時に繰り下げをすることもできるよ。

この増額率は、一生変わらないよ。

繰り下げ支給の主な注意点

・障害年金や遺族年金を受給すると繰り下げはできない。
・国民年金(老齢基礎年金)と厚生年金(老齢厚生年金)の繰り下げは同時でなくても可能です。
・加給年金、振替加算は増額されません。(繰り下げ期間中は支給されません)
・厚生年金(老齢厚生年金)の繰り下げをする場合、原則として厚生年金基金も繰り下げとなる。
・繰り下げ待機中に厚生年金保険の被保険者となった場合は、65歳時の本来の請求による老齢厚生年金額から在職支給停止額を差し引いた額が、繰り下げによる増額の対象となる。
・特別支給の老齢厚生年金は繰り下げできない。

繰り下げの話がでたから、「繰り上げ」のことも触れとくね。

老齢年金の繰り上げ受給

年金受給開始年齢は65歳が原則だけど、希望によって、65歳よりも早くから受給を開始(繰り上げ)することが可能。
ざっくり言うと、繰り上げの場合は、1か月あたり0.5%受給額が減額されてしまう仕組みで、この減額率は一生変わらないよ。
一旦繰り上げをすると取消できない決まりになってるの。

繰り上げ受給の主な注意点

・請求後は、障害基礎年金、寡婦年金を請求できない。
・65歳まで遺族厚生年金を併給できない。
・繰り上げの減額率が生涯継続します。
・65歳からの老齢厚生年金を繰り上げる場合、老齢基礎年金も同時に繰り上げ請求します。
・加給年金、振替加算は繰り上げできない。
・いったん繰り上げをすると取消できない。

へー、「繰り下げ」、「繰り上げ」かぁ。
公的年金には、こんな仕組みがあるんやな。

【B】国民年金の任意加入制度(第1号被保険者)

そもそも、国民年金(老齢基礎年金)の加入期間は、20歳から60歳までで、国民年金(老齢基礎年金)の支給開始は、65歳から。
任意加入制度は、年金額を増額したいと希望して、自ら進んで保険料の納付を申し出ることができるの。
そして、保険料を納めた期間は、国民年金(老齢基礎年金)の納付済み期間として認めてもらえる制度なの。

【C】70歳まで厚生年金の被保険者(第2号被保険者)で働いて、厚生年金部分の保険料を作る

厚生年金の被保険者(第2号被保険者)とは、どんなことかというと、

 

 

 

 

 

 

 

つまり、60歳台前半の厚生年金(老齢厚生年金)は、受給権が生じた時点の被保険者期間の月数で計算して、
その後も勤め続けていれば、70歳までの間は、被保険者期間の月数が増えて、年金額も変わってくるから、年金を作れるね。
年金額の改定は、毎月行うわけではなくて、
原則、65歳時点と70歳時点で再計算を行うことになってるの。(特例:退職後1ヶ月経過後)

なるほど、
1号被保険者の場合は、任意加入制度が活用できるし、
2号被保険者の場合は、70歳未満まで加入義務があるっていうことか。

【C】の場合は、60歳から69歳までは厚生年金の被保険者でありながら、厚生年金の受給権者になるっていうこと?

すごい!良く気づいたね。その通りやねん。
気づいたついでに、次回は、「在職老齢年金」っていう制度も紹介するわ。

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