寺田 紀代子

医療保険あきらめてた方 緩和型保険考えてみては?

こんにちは。

FP相談ねっと認定FP 寺田紀代子です。

青森県弘前市で保険にまつわるお悩みを中心に相談承ってます。

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コロナ第2波、すごい勢いです。長期戦になりそうですね。暮らしそのものを考えなおす必要がありそうです。

どんな方にも脅威のウィルスですが、持病をお持ちの方にはさらに大きな脅威ではないでしょうか。

持病を持っていると、民間の保険に入りにくいことがあります。病気になる前に入っていたのだけれど、新しい保険に切り替えたいと思っても断られてしまうこともあります。実は保険を販売している立場の私も持病があり、だいぶ昔の保険を大事に暖めているひとりです。

そんな方々におすすめしているのは、緩和型の死亡保険や医療保険です。確かに割高かもしれませんが、実際病気を持っていると、入院費用の不安、働けなくなることへの不安が頭をよぎり、多少高くても、備えておきたい気持ちになるのは当然です。

近々発売される緩和型商品が従来の商品と少し違い、見直してみたい商品だったので、私を実例に挙げてお話しします。

保険に入れない理由

私が現在保険に入れない最大の理由は、脳に小さな腫瘍があることです。他にもシニアの女性によくある高脂血症や、経過観察のみで手術をしない筋腫なども持っているのですが、これらの病気は、投薬などでコントロールされていれば、多少の条件はついても、加入をお断りされる事はほとんどありません。ですが脳腫瘍はちょっと厄介です。

私の脳腫瘍は、定期的なMRI検査では、2ミリ程度から大きくならず、脳自体にも影響を与えていないので、経過観察中です。あえて細胞をとって良性か悪性かを調べることは、医師の判断でしていません。

いくら大きくならないとはいっても、白黒はっきりしていないグレイの状態の腫瘍は、保険会社が一番嫌うケースです。いつ悪さをするかもしれない、突然大きくなってくるかもしれない腫瘍に対してはどの保険会社でも、死亡保障も、医療保障も残念ながらお断りされてしまいます。

現在入っている医療保険

現在入っている医療保険は10年前に入った2件。日額5000円の入院保障に手術保険金が10倍の5万円。1日目から入院費用がでるいたってシンプルな保障です。

一生涯変わらない保険料で支払も一生涯の終身タイプ。

先進医療がついて1入院60日型の医療保険が月4,860円 少し保険料を抑えるために1入院40日型にした医療保険が月2,480円 2件で合計月7,340円の保険料を払っています。

この10年医療保険もどんどん新商品がでて進化してきました。短期入院に備える、三大疾病は無制限、三大疾病から八大疾病に拡大、がん通院にも手厚くなどなど。その都度、こんな保障もあったらいいな、見直しを試みてきましたが、保険会社に受け入れてもらえず、現在のシンプルな保険を大事にしてきました

新しい緩和型保険と比べてみました

これまでも、各社の緩和型保険は見てきましたが、保険料が割高なため、あえて検討はしてきませんでした。告知内容もシンプルではありますが、良性でも腫瘍があることではじかれる緩和型商品もありました。

今回比較検討しているのは、東京海上あんしん生命の健康還付特則付緩和型医療保険です。

現在60歳に加入して、80歳まで20年間、入院費用や手術費用の給付がなかったら、支払った保険料全額お返しします。という還付特則付の緩和型医療保険です。

現在入っている保険を仮に20年間払い続けると保険料総額 1,761,600円。入院日額2件で1万円ですから、176日分の入院給付金になります。1入院60日と40日の制限がありますから、何回も間をあけて入院しないと、もとが取れません。本来医療保険は元を取るために入るわけではありませんが、結構払ってるなと感じます。

今回発売された緩和型医療保険。日額5,000円 1入院60日型 手術費用日額の10倍で5万円 外来での手術費用は日額の5倍で2.5万円 放射線治療給付金5万円 と現在の保険とほぼ同じ内容。この1件で保険料月額8,990円です。現在の保険に加入したのは50歳ですから、10年歳をとってリスクが高くなった分と、リスクの高い持病を持っている人向け緩和型保険の料率が高い分とで、日額は半分の5,000円になりますが、こちらの保険の方が保険料は1,650円高くなります。20年間払い続けると、保険料総額2,157,600円です

新しい保険も終身保障、終身払です。1つ違うところは、80歳になった時、使わなかった保険料をすべてお返しするというところ。

現在の保険は20年間1,761,600円、入院も手術もなければすべて掛け捨てです。

新しい保険は20年間2,157,600円、同じく入院も手術もなければ、全額手許に戻ってきます。ちょっといいですよね。もし、途中で入院や手術の給付金を受けた場合は給付金を差し引いた分が戻ってくる仕組みです

この保険80歳以降はどうなるのかというと、今まで通りの保険料で保険は続けることができます。ここから保険料があがることもないし、保険終了というわけでもありません。改めて告知することもなく保険に加入し続けることができます。

20年後80歳になった時、自分がどんな考えになるかはわかりませんが、今は80歳時点で2,157,600円戻ってきたら、保険は解約と考えています。残り何年になるかわかりませんが、公的医療制度がありますので、この還付金で医療費は賄えそうです。

戻ってくる保険は絶対お得な保険なのか?

同じ保険会社で、還付特則付保険と特則なしの保険料を比べてみました。

入院日額と手術給付金がほぼ同じで、還付特則付の保険は月額8,990円 特則なしの保険は月額5,735円です。月3,255円も保険料に開きがあります。同じ保障内容で3,000円以上も差があるのでしたら、その分積立投資をした方が有効では?とも考えられます。

また、私は80歳で医療保険をやめるつもりですが、80歳以降も保険を続けるという場合は、仮に100歳まで生きたとすると、80歳以降はどちらも掛け捨てになりますから、同じ保障内容で781,200円多く保険料を払うことになります

使わなければ全額戻ってきます!というところにだけスポットをあててしまうと、全体が見えなくなってしまうことがあります。比較検討は必要です。

緩和型保険も進化しています

「前に検討したけどだめだったからあきらめてる」という方もたくさんいらっしゃいます。ですが、緩和型保険は日々進化しています。

今まで緩和型というと、契約してから1年間は、契約した保険金額の半額しか支払われない保険が多かったですが、1年間のしばりがなくなってきています

一度がんに罹患すると緩和型でもなかなか保険に入ることができなかったのですが、治療終了後5年を過ぎれば、経過観察中でも加入することができるようになってきました。

「医療費に不安はあるけど、もう断られるのはいやだな」という方も、新しい緩和型でしたら面倒な告知のストレスもなく加入できるかもしれません。私のように、医療保険には入っているけれど、だいぶ古い保険だという方も見直しのチャンスは十分あります。医療保険は日々変わっていますから、定期的なメンテナンスが必要ですね。