寺田 紀代子

自動車保険継続忘れてた!等級引き継げない?

こんにちは。

FP相談ねっと認定FP 寺田紀代子です。

青森県弘前市で保険にまつわるお悩みを中心に相談承ってます。

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8月になってもさっぱりしない天気が続く津軽地方。日照不足でお米やりんごのできが心配です。

今年は台風の出足が遅かったですが、これからシーズン到来。大きな被害がない事を祈るばかりです。

先日こんなお問合せをいただきました。「自動車保険が満期を過ぎてしまい、もう1か月以上たってしまった。保険に改めて入りたいのですが、結構高くなりますよね。」

いろいろ事情はあったのでしょうが、1か月以上経ってしまうと、等級の継続は難しいです。

こんな時ネットのQ&Aはどう答えてくれるのか、調べてみましたが、ほとんどの答えは『1か月以上経ってしまうと、継続はできません。新たに入りなおしましょう。保険の継続手続きはお早めに。』というものでした。

おそらく、この方もいろいろなサイトを調べ、無理だなと諦めて、新たに入るご相談に来たのだと思います。

ネットではなかなか見つけられないのですが、うっかり継続を忘れてしまった方のために、救済措置があります。万一の時の為にお知らせします。

一般的には7日

自動車保険の保険期間は、一般的に1年間です(3年長期の契約もあります)

1年の保険期間中に保険請求する事故がなかった場合は割引等級が1つ上がり、割引率が上がるので保険料が安くなっていきます。

割引等級を引継ぐには、前の保険契約の満期日が、新しい保険契約の始期日であることが条件になります。例えば満期が令和2年8月15日午後4時までだとすると、引き継いだ契約の始期は令和2年8月15日午後4時から、であれば等級を引継げます。

8月15日だったのに、うっかりしてしまい、8月17日に手続きをすることになってしまった。この場合は、満期日の翌日から7日以内の日になるので、等級を引継げるという猶予期間があります。この仕組みはほとんどの保険会社で適用できる救済措置です。

継続手続き特約

契約者と何らかの理由で連絡が取れなかった場合、今の契約と同じ内容で取り敢えず契約を継続しておく特約です。

この特約を付けておくことで、長期出張で、継続を失念してしまった場合や、急な入院で連絡をし忘れていた場合でも、等級を引継いで契約を続けることができます。

但し、満期から1か月の間に、担当の扱者ときちんと連絡を取り、確認書類を取り交わす必要があります。

この特約は、保険会社によって「うっかり継続」や「しっかり継続」などの名称で付帯されています。自動付帯ではなく、任意に付帯する保険会社もありますので、万一の時を考えて特約を付けておきましょう。保険料はかかりません。

等級継承期間の延長に関する特則

7日、30日の間は、上記2つの救済措置で等級を引継げますが、1か月を過ぎるともうアウトと思っている方も多いでしょう。ですが、万一こんなことが起こってしまったら、もう一つ180日まで猶予のある特則があります。これが「等級継承機関の延長に関する特則」です。

条件は以下になります。

*新しい契約の始期日が、前の契約の満期日または解約日の翌日から7日をこえて180日以内の日であること。

*契約できなかった理由が、契約者の長期間の入院、法令の規定で身体の自由を拘束されていた、災害に罹災した、海外転勤や出張をしていた、緊急の国内転勤や出張をしていた場合であること。

*契約できなかった理由が、契約の締結を全く忘れてしまっていた場合(この場合は、悪用・濫用を避けるために、2回目は猶予の対象外になります)

このような場合は、申込む際に、入院証明書、出張などを証明する書類、罹災証明書、前契約の証書のコピー、忘れていた場合は、保険会社所定の書類など、確認資料の提出が必要です。

等級の引継はできますが、前契約の満期日から新しい始期日までの間の事故に関しては補償されません。また、前契約と新契約の保険会社は同じでなくても構いません。

例えば20等級63%割引の方が、継続を忘れて新規の等級になってしまった場合、6F等級19%割引になってしまい、44%も割引率が下がります。万一このようなことになってしまった方は、簡単にあきらめず保険代理店に相談しましょう。

継続は早めに

自動車保険の継続は各保険会社、満期の2ヶ月ほど前から、満期のお知らせをしています。満期はまだ先だからと、連絡の電話やメールをスルーしていませんか?

早目に手続きをしておけば継続漏れを防げます。満期までに車の入替を考えている方でも、継続手続き後に変更はいくらでもできます。満期ギリギリで思わぬ災害が起きた時、手続きができなくなることもあります。ネット通販でしたら、早期割引がある会社もあります。

早目の手続きにデメリットはありません。忘れず早目の手続きをしましょう。

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