現在は親の時代と違い老後生活していくのには厳しい時代で、年金だけに頼れないという現実を、ねんきん定期便から将来の年金額をだすことによってお伝えしました。
それまでなんとなく老後が不安と思っていたものが、数字としてはっきり表すことによって明確になります。
今回は明確になった不安が解消できる、お金を殖やすお話です。
なぜお金を殖やさなければいけないのか?
お金を殖やす方法を知っている人と知らない人では老後の生活に差がつきます。
みなさんは将来どんな生活を送りたいですか?今の生活水準を落としたくない、都心で暮らしたい、田舎で自給自足、など人それぞれ思いは違うと思います。
まずは将来どんな生活を送りたいか決め、そのためにはいくら必要か出します。次に自分の老後の収入額(公的年金、退職金、生命保険、資産収入等)を出しましょう。すると理想とする生活のためには、いくら足りないかがわかります。
目標金額(足りない額)を明確にし、それに向けて貯めれば老後のお金の不安から解消されます。
しかし老後の収入と目標金額がかけ離れている場合は高収入でない限り、今の日本の金利状況ではただ貯めるだけでは到底理想とする老後を送れる金額には届きません。
だからお金を殖やしながら、老後資金を貯める必要があるのです。
どのように殖やせばいいのでしょうか?
殖やすためには
まず一番大事なことは、稼ぐ、健康で長く働くことです。
そして稼いだお金を無駄のない使い方をして、お金を貯める仕組みづくりをします。
支出を見直すことで貯蓄に回せるお金を作れます。例えば無駄な保険やローン、通信料金など金額の大きなものを見直しましょう。
貯めるお金ができたら、給料天引き、銀行自動引き落としなど毎月必ず貯まる仕組みをつくりましょう。
収入-支出=貯蓄ではなく、収入-貯蓄=支出です。
そして老後資金なら長期にわたってお金に働いてもらい、お金が殖える仕組みの貯め方、積み立て投資がおすすめです。
積み立て投資で殖やす
投資と聞くと”危険”と日本人は思いがちです。よくわからないし、ギャンブルみたいで怖い、安く買って高く売ること、まとまったお金がないとできないというイメージを持たれている方が多いのではないでしょうか。
このようなイメージは極端な投資で利益を出し喜んでいる人の話しを聞いたり、反対に失敗して大損した人の話を聞くからです。
買ってから値下がりすると損をする、だから投資はギャンブルみたいで怖いと思いがちですが、これは投資のほんの一面でしかありません。
FXや株式の短期売買など、短期で大儲けしたり、大損したりする取引を【投機】といいます。投機は短期的な値動きをとらえた売買を行います。
一方国が運用している年金は、長期的に株や債券に投資します。長期投資は長期にお金を生む資産を保有します。お金を育てながら利益につなげていくのです。本来の投資とは、「資を投じる」資金を投じ、投じた先が将来生み出す利益を得ることです。
株式投資では企業の提供する商品やサービス、企業が生み出す価値にお金を投じます。企業が成長すれば価値が高まり、利益につながる、つまりお金を殖やすことができます。
多くの人が思っている投資は投機で、長期的な投資とは考え方が全く違います。長い間お金を管理するために行うのが投資の考え方といえます。
ギャンブル的なものではないとしても、投資はまとまったお金がないとできないものと思う方もいらっしゃることでしょう。決してそんなことはありません。手軽に投資をする方法があります。それが積み立て投資なんです。
積み立て投資は少額からでも投資を始めることができます。そして長期にわたり毎月一定金額ずつ投資をしていき、銀行などから毎月自動引き落としで投資信託などに投資できます。
貯める仕組みづくりができ、長期的に保有することでお金を殖やせる、老後資金作りに最も適した方法です。
積み立て投資は
- 確定拠出年金
- 変額保険
- NISA
- 課税口座
などを使って行う事ができます。
それぞれメリットが違います。老後資金として考えるならば確定拠出年金を優先するべきだと私は思います。しかし2017年1月からしか主婦と公務員は加入できませんし、掛け金の上限も決まっています。
何か一つだけでなく、自分に合ったものを組み合わせて将来のお金を殖やし、老後資金の不安を解消して下さい。
3回にわたって老後資金の不安を解消する方法をお話してきました。不安を解消するための参考になりましたでしょうか?参考になった方はすぐ行動に移してください。そしてやり続けることです。
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