塚越 菜々子

【実録】SBIでジュニアNISAロールオーバーの流れ

10月に入るといろいろと年末に向けての書類が届きだし「え?もう今年が終わるの?」と白目をむきそうになりますね。
一年のなんと早いことよ!!!という心の叫びはさておき、年末には大事なお金の手続きが目白押し。

今日はその一つ「ジュニアNISA」のロールオーバーについてのお話です。

『【該当するお客さまへのお知らせ】2022年ジュニアNISAロールオーバー手続き開始について』
という見慣れないメールを開き「9月28日時点で、2022年のジュニアNISAロールオーバー手続きの対象※となっているお客さまへお送りしております。」というメッセージに「えっ、なにこれ?どうしたらいいの?」と焦ってたら、ぜひこの記事をご覧になっていってください。

なお、この記事では「ジュニアNISAの非課税期間(5年間)が終わるときに、子供がまだ18歳未満」であることを前提に開設していきます。

そもそもロールオーバーってなに?

NISAという言葉はかなり認知度が上がってき多様に思います。
実際につみたてNISAをしているという人も私の周りでも少なくありません。

ただし、NISAはNISAでも「ジュニアNISA」は特に制度が特殊です。
子どもの名義分も税金が掛からずお金が増やせるなんてラッキー!というレベルで始めてしまうと、5年後に慌てることになりかねません。

実際の手続きの前に、そもそもの制度をおさらいしておきましょう。

(参照)金融庁:ジュニアNISAの概要

箱の有効期限が5年間

正しい解説は各証券会社などでたくさん出ていますのでそちらに譲るとして、ここではざっくりとしたイメージを優先します。

ジュニアNISAは、買い付けした株式や投資信託の値上がり益や分配金などを「5年間」非課税で運用することができます。いくらでも投資できるわけではなく、1年間で80万円まで入れることができる箱を希望者(ジュニアNISA口座開設者)に配布します。
本来は”もうけ”には約20%の税金が掛かりますが、この箱の中で投資して儲かった分は丸儲けでどうぞ、ということです。
そしてこの箱の有効期限は「5年間」という決まりです。

箱の配布は2023年まで

ジュニアNISAは2023年で廃止が決まっています。つまり、この箱は2024年以降は希望してももらえません。
ただし、例えば2022年にもらった箱は2026年まで有効です。2024年になると取り上げられてしまうということではありません。新規配布は2023年分で終了、ということになります。

有効期限が切れたらどうする?

5年間の非課税期間(有効期限)が切れると、もうその箱に入れておくことはできませんから、中で買った投資信託や株などをどこかにもっていかないといけません。
2022年末に有効期限が切れるのは、5年前(2018年)に配布された箱です。

選択肢は3つあります。

1:売って現金化する

これが一番シンプルです。
売却に制限はありませんので、株であれ投資信託であれ有効期限が切れる前に売って、現金にして箱から出してしまうことができます。
ここまでで儲かった分はもちろん税金はかかりません。
ただし、損をしていてもほかの利益と相殺はできないことになっています。

2:課税口座(特定・一般口座)に移動する

非課税の特典がついているジュニアNISAからは出すけれど、まだ現金化して使う予定がないときは、非課税の特典の付いていない箱に移すことができます。課税口座(特定口座・一般口座)と呼ばれるものです。

課税口座では儲かった分には税金が掛かります。
その代わり有効期限などはありませんので、子供が成人になる・もしくは使うその日まで運用し続けることができます。ここまで増えてきた分は非課税。移し替えた時から儲かった分に税金がかかることになります。

3:2023年のジュニアNISAの箱に移し替える(ロールオーバー)

最後は、2023年に配布されるジュニアNISAの箱に移し替えることです。
そのことを「ロールオーバー」と言います。

2023年のジュニアNISAはまた5年間非課税の機能がついている箱ですから、移し替えればここからまた有効期限は5年間です。

そのかわり、流し込んでお金を入れてしまうので「本来箱に入れられる80万円」のうち、一部または全部を使ってしまいます。
ロールオーバーで移し替えて箱がいっぱいになってしまえば、2023年に新しく投資信託などを買って追加することはできません。
(ちなみに、お金が80万円より増えていても特別にロールオーバーでは全部新しい箱に入れていいことになっています)

この3つのうちどれかを「自分で選んで決める」必要があります。

何もしないでいると「2:課税口座へ移動」になります。そんなつもりじゃなかった!ということにならないように気を付けましょう。

SBI証券でのジュニアNISAロールオーバーの流れ

今回、ちょうどわが子の2018年のジュニアNISAが5年間の非課税期間の終了を迎えましたので、せっかくならと実際の手続きの流れを記録しました。

もちろん具体的な作業は証券会社によって違いますので、よく取引している証券会社の説明を読み締め切りまでに忘れずにアクションを起こしてください。
(書面でのみ手続きの会社もあります)

メールが届いた!

子どもがまだ小さいので、当然使う予定もなく買い付けは基本積み立て投資でほったらかし。
17歳近くまでこのままよね~と思って、ろくにログインもせずに放置していてはいけません。

今回、見慣れぬメールが届き、私も「いけね!」と思った次第です。
SBIからはこのようなメールが届きました。

今のところ使う予定もないので、わが家はロールオーバーを選択します。

重要なお知らせから手続き開始!

パスワード・・・パスワード・・・と思いながら久しぶりにジュニアNISA口座へログイン!
重要なお知らせのところに、手続きのお知らせが来ていたのでそこをクリックして手続きに入ります。

ログインするとNISA口座の状況とロールオーバーを設定するボタンがありました。
今回は課税口座に移動する予定はありませんが、ここで念のため「特定口座」が開設されているかもチェックしておくといいでしょう。

ロールオーバーの注意項目をチェック

ポップアップ留意事項を確認します。

同意するにチェックを付け、設定に進みましょう。

一部を課税口座に出して、一部をロールオーバー・・・のような変わったことをしない限りはそれほど難しいことはありません。
一番大事なのは「移し替えるとその年(2023年)の枠を消費しますよ」ということですね。上記で説明したとおりです。

現状の確認とどうするかの設定

  • 持っている資産はこれくらいですよ
  • これをロールオーバーすると翌年のあまり枠はこれくらいですよ
  • こんな種類の投資商品を持ってますよ

が出てきます。

全部ロールオーバーするときは「NISA預り」にして次に進めばOK

最終確認→確定

ウェブ手続きで完了させますので、こちらでよろしいですか?という最終確認のページがあります。

証券会社と子供の情報が出てきますので、確認ののち確定ボタンを押しましょう。

これにてロールオーバー手続きは完了です。

なお、来年以降はジュニアNISAの制度が終了を迎えることで、新しい箱をもらうことができません。
その場合は、売ったり特定口座に移動したりせずに非課税で運用したい場合は「継続管理勘定」というところにロールオーバーが必要になりますが、それはまた来年!

締め切りが早い!後回しにせず!

ジュニアNISAのロールオーバーの手続きはSBI証券は12月8日(木)までです。

子どもがまだ小さいと、ついつい「まだ先だからほったらかしてお金が増えるのを待てばいい」なんて思ってしまいがちですが、そうはいかないのがジュニアNISA。

子どものための大事なお金でうっかり損をしてしまわないように、一年に一度はしっかりと確認・管理を行うようにしてくださいね。

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