投資信託の最大のツマラナイところは、お金の行き先がよくわからないこと。そんな気がしませんか?
今日は、そんなお金の行き先を決めている「ファンドマネージャー」さんに話を聞いてみたレポートです。
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共働き家計専門!「貯まる・増える仕組みづくり」
確定拠出年金ねっと認定CFPの塚越菜々子(つかごしななこ)です。
ファンドというものにちょっとお詳しいなら「え?どこのどこの?」と前のめりかもしれませんが、ごめんなさい今回はそれはオフレコです(笑)
特別に話を聞くことができたのです。
そもそもインデックスとアクティブのハナシ
投資信託の勉強をしようとすると、必ず「インデックス(パッシブ)」「アクティブ」という言葉に出会います。ベンチマークという言葉も。
正確に定義しようと思うとなかなか厄介な感じがしますので、思い切っていうと「インデックス」は平均点を目指すのが目標です。
例えば、日本の株式に投資するインデックスファンド(投資信託)は、平均狙い。まさに日経平均やTOPIXという「平均」と同じぐらいを目指します。
外国株式にも外国債券にも、それなりに「平均」の基準があります(それをベンチマークといいます)
そしてその平均狙いの投資信託のタイトル(商品名)には大体「インデックス」と書いてあります。もちろん目論見書といわれるファンドの説明書には記載されていますしね。
つまり「日経平均と同じ値動きを目指すインデックスファンド」が5種類あったとしたら、みんな勝負はかけずに同じ平均値を目指すわけですから、差が出にくい。この株が上がる!などの調査もそれほどしないわけですから手数料も安め。
ざっくりいうとこんな特徴があります。
でも、わかりやすいですよね。
日経平均と同じように動いているとしたら、ニュースで日経平均って日に何度も耳にするので自分の投資信託が大体どうなってるのかわかります。
手数料が安い・平均狙い・わかりやすい。ので、「初心者さんはインデックスでいいよ」なんて言われるのもよくわかります。
(私もまずはそれで投資信託に慣れてもらったらいいと思っています)
そしてそう↑(インデックス型)じゃないものをアクティブファンド(アクティブ運用)といいます。例えば「その平均を超えていこうぜ!」とか「環境にいい社会を作ろうとしている会社を応援しようぜ!」とかですね。
アクティブってなんか元気そうだし、強そうだし、平均狙いよりいい成績だしそうですよね(え?あまりにも素人発言?笑)
ところが、必ずしもそうではないところは注意が必要です。
平均狙いと違い、アクティブファンドに分類されるものは、私たちが預けたお金の使い先を色々な観点から選んでいます。まんべんなく投資して平均を狙うものとは違います。
とすると、どう考えても手はかかります(手数料はインデックスに比べれば高めです)。値動きが大きくなることもあるでしょう。また、長期的な成長を見越して投資していたらすぐにはわかりやすい利益(リターン)にはならない可能性があります。
「アクティブファンドの7割はインデックスファンドに負けている」などと言われるゆえんはこういうところにあるようです。
さて、大変前置きが長くなりましたが、それを踏まえて今日の話題。
アクティブファンドを作る人が投資先をどう選んでいるか
今回お話を聞いたのは、ファンドマネージャーと呼ばれるお仕事をしている人です。
億?兆?の単位のお金を動かすのかと思うと、カフェラテ500円を高いと尻ごんででしまう(笑)私にはまったく務まりそうもありませんが、大変な信念をもってお仕事をなさっていることに素直に感動しました。
もちろん、ファンドマネージャーと一言に行っても所属する金融機関などによって色々だと思います。
今回、お話を聞いたうえで私が印象的だったことを二つご紹介します。
投資する先はどうやって決めているか
コーポレートガバナンス、という言葉が出てきました。そういえば大学のとき経済か何かの授業で聞いたような・・・と若干白目をむきそうになりましたが、とてもかみ砕いて丁寧に説明してくださいました。
経営者の人格や企業理念、トップのメッセージ。会社の製品やサービス・業界内の評価。そして時には工場見学をしたりしてそこで働いている人も見るとのこと。
同じ会社で働いている別のファンドマネージャーさんが選んでいる銘柄を、自分はどうして選ばないかという話の時には「その会社が発展することが、必ずしも日本にとって良いことだと私は思いませんので入れていません」と説明してくださいました。
その会社自体がいいい・悪いということではなく、経済的な面または社会的な面・・・・色々な方面から企業や社会のことを考え大きな決断を行っているという責任の重大さを感じるとともに、目の前の利益だけではない『想い』の部分を感じることができました。
インデックスファンドでいい、と言われることをどう考えるか
上にも書いた通り、アクティブファンドはインデックスファンドに比べて手数料が高く、リターンという面では負けているものも多いです。
資産運用の分野でとても有名な方も「インデックス投資でいい」とおっしゃっている方もたくさんいます。
それを踏まえてどう思うかということにも、アメリカの株式市場と日本の株式市場との違いを挙げて真摯に説明してくださいました。
目先のリターンだけではなく長い目で見たら社会をよくしていく会社、経済的利益を生み出すばかりではなく環境に配慮した経営を行う会社・・・・そういう会社を応援したいと思う人に選ばれるファンドを作っていきたい。運用成績だけでない価値をどう見出していくのかを考えて選定している。企業の価値創造に参加することができる。
私はそんなメッセージを受け取りました。
増えた・減っただけじゃない、血の通った資産運用
資産運用というとどうしてもお金が増えた減ったという話ですし、自分の大事なお金は減るより増やしたいと思うのが当たり前だと思うのです。
でも、じゃあ自分たちがいつも経済的に合理的なものだけ選んでいるのかというとそうでもない。
食品一つ買うのだって、ただ一番安いものばかりを選ぶ人ばかりじゃないはず。
安全な栽培の仕方をしているものを選んだり、環境に配慮して作っている会社のものを選んだり、地産地消を大事にしたり・・・・
目先の利益ではないものを選ぶ暮らし方をしていますよね。
資産運用だってそういう目線があったらいいと思うのです。
そう考えると、目の前の自分の資産をどれだけ増やすかということだけではなく、もっと社会の一員としてお金を循環させて「血の通った」資産運用ができるかもしれませんね。
オフレコなのがもったいない!紹介したいと思ったぐらいです。
(でもこのファンド、私も買ってた。なんかうれしかったです(^^)