青山 創星

外国株式取引をするには日本のネット証券のどれがいいでしょうか?

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外国株式取引をするには日本のネット証券のどれがいいでしょうか?

日本のネット証券3社(SBI証券、マネックス証券、楽天証券)について、外国株式を中心にBuffett投資をするという視点からサービス内容を詳細に比較してみました。

まず、取り扱っている銘柄数と国の数です。

取扱い銘柄数、国数は、ともに圧倒的にSBI証券

SBI証券が、中国を除いて取扱い銘柄数も国数も圧倒的に多くなっています。
米国株の取扱い銘柄数は約6千銘柄で、マネックス証券や楽天証券は約5千銘柄です。


韓国株やロシア株はSBI証券だけの取扱いとなっています。

マネックス証券は、中国株を幅広く取り扱っています。
楽天証券はシンガポール株の取扱いが一番多いです。

日本株も1株から投資できるのは、SBI証券かマネックス証券

米国株は1株から取引できます。

ところが、日本株は100株が単元となっているため、基本的には100株単位でしか取引できません。
しかし、SBI証券とマネックス証券は単元未満株の取扱いを行っているため1株から取引できます。
(一部この取り扱いのない銘柄もあります)
単位未満株の場合、両社とも買付手数料は無料です。

楽天証券は持っている株の買取り請求だけが可能です。

(買取り請求:取引所で売却するのではなく、株式の発行会社に申し出て買い取ってもらう形となります。2週間程度の時間がかかるとされています)

日本株の1株投資にはいくつか注意すべき点もあります。
別の記事で詳しくご説明したいと思います。

SBI証券の特徴は、自社内の企業調査部が国内株式について独自のレポートを作成

SBI証券は、自社内に企業調査部門があり、国内株式について独自のレポートを発行しています。
口座保有者はこれを参照することができます。

また、Refinitive社の企業スコアなどのレポート、モーニングスター社の評価レポートも見ることができます。

さらに、中国の情報についてはサーチナ中国ニュースを見ることができます。

もう一つ大きな特徴としては、米国株投資をするときの為替手数料は25銭ですが、住信SBIネット銀行を使って外貨決済をすれば6銭となります。
外貨入出金サービスを使えば住信SBIネット銀行からSBI証券への入出金手数料は無料となっています。

マネックス証券の特徴は、日本株、米国株、中国株の銘柄分析ツール銘柄スカウター

銘柄スカウターを使えば、最長過去15期にわたって業績(売上高や各種利益等)や株式指標を数字やグラフで見ることができます。

他社の株式分析ツールに比べ詳細な分析が行えます。

楽天証券の特徴は、日経テレコン21が無料、ポイントプログラムが充実

日経新聞(朝刊、夕刊)、日経産業新聞、日経MJ(流通新聞)などを無料で見ることができます。

また、ポイントプログラムを利用すれば取引手数料の1%がポイントバックされ、国内株式や米国株式(円貨決済)の購入代金や手数料に充てることができます。

3社それぞれ特徴があります。
詳細は以下の表にまとめてあります。
自分に合った証券会社を見つけましょう。

外国株式取扱い銘柄数

(青山創星が各社HPなどを参照して作成。2022/7/25現在)

国  別S B I
証券
マネックス
証券
楽 天
証 券
米国5,9084,9404,999
アジア韓国65
中国1,3142,5731,294
アセアンベトナム302
インドネシア7472
シンガポール3852
タイ7775
マレーシア4444
【アセアン計】5350243
【アジア計】1,9142,5731,537
ロシア29
欧州
合計7,8517,5136,536

(青山創星が各社HPなどを参照して作成。2022/7/25現在)

ネット証券 外国株式取引対応状況比較

比較項目 SBI証券 マネックス
証券
楽天証券
取引チャネル 外貨建商品取引サイト(PC)
スマートフォンアプリ「米国株アプリ」(iOS/Andoroid)
パソコン、スマートフォンアプリ(トレードステーション米国株 スマートフォン) パソコン(PCウェブ、マーケットスピード)
スマートフォン(スマートフォンウェブ、iSPEEDアプリ iPhone/Android)
カスタマーサービスセンター
取扱銘柄 米国株
NYSE・NYSE Arca・NYSE American・NASDAQ上場の当社選定銘柄
米国株
NYSE・NYSE Arca・NYSE American・NASDAQ上場の当社選定銘柄
米国株
NYSE・NYSE Arca・NASDAQ上場の個別株、ETF、ADRのうち、当社選定銘柄
NISA口座 米国、中国、韓国、ロシア、ベトナム、インドネシア、シンガポール、タイ、マレーシアの9ヵ国の株式 外国株式(米国株式、中国株式) 外国株式(米国株式、中国株式、シンガポール・タイ・マレーシア・インドネシアの株式)
特定口座 米国、中国、韓国、ロシア、ベトナム、インドネシア、シンガポール、タイ、マレーシアの10ヵ国の株式 外国株式(米国株式、中国株式) 外国株式(米国株式、中国株式、シンガポール・タイ・マレーシア・インドネシアの株式)
注文の種類 指値・成行・逆指値 成り行き注文、指値注文、逆指値注文、ツイン指値、連続注文、OCO注文、トレールストップ注文、トレールストップ注文(%) 指値、成行および逆指値
マーケットスピードでは、逆指値注文の発注および訂正はおこなえません。
注文有効期限 当日中もしくは期間指定 (発注日を含めて最長90現地営業日まで指定可能) 最長90日先まで指定可能
※注文が一部約定(内出来)となった際、約定しなかった残りの株数は一部出来となった当日中までは注文が引き継がれ、当日の場が引けたタイミングで失効。
当日中、期間指定(注文日から最大90日先まで)
株価表示 無料条件を達成すれば米国リアルタイム株価(NYSE/NYSE Arca/NASDAQリアルタイム株価・チャート)を無料で申し込み可。
すでに利用中の場合、継続のための無料条件を満たせば再度の申込不要で利用し続けることができる。
無料条件
【条件達成のお取引】
インターネット経由の注文で米国株式(米国ETF含む)の売買の約定が1回以上あること
ただし、無料条件対象外の取引があるので注意。
ECN(電子取引所)配信のリアルタイム株価(OTC銘柄を除く)
(外国株取引口座の米ドル残高もしくは保有米国株の残高があるお客様)

残高の判定は月曜日~金曜日の14:30時点に基づいて行い、同日18:00に取引画面配信データを更新します。なお、残高のないお客様の場合、20分遅れの株価が表示。
当社では「Nasdaq Basic」を採用し、Nasdaqグループ3市場(Nasdaq、 Nasdaq BS、Nasdaq PSX)の中での最良気配と直近約定値段を表示。
約定時及び逆指値条件の照合は、現地取次先ブローカーが対応しているNYSE、NASDAQを含む全米国市場が対象となります。そのため、実際に約定した価格と、画面上に表示される価格に差異が生じる場合がある。
注文訂正
・取消し
指値注文、逆指値注文の注文価格は約定するまで訂正可能
逆指値注文の参照価格は、注文が市場に発注されるまで訂正可能
注文訂正機能
注文の取消を行わなくても、簡単に注文訂正ができます。
一括訂正・取消
複数の注文を、一括で訂正・取消することができる。
数量は減数のみ訂正可能。ただし、既存注文のうちの一部が約定しているケースの場合、既に約定している株数以下の数量を入力することはできない。
価格は訂正可能。指値と成行の訂正が可能。
執行条件は訂正可能。本日中と期間指定、日付の訂正が可能。
決済方法、口座、市場は変更ができない。
数量と価格は同時訂正できず、数量と執行条件または価格と執行条件は同時訂正が可能。
取引時間 標準時間 :23:30~6:00
サマータイム :22:30~5:00
(現地時間9:30~16:00)
8:00~20:00
(ニューヨーク現地時間)
21:00~翌9:00
(日本時間/夏時間)
22:00~翌10:00
(日本時間/冬時間)
3月第2日曜日から11月第1日曜日までサマータイム(夏時間)
サマータイムは3月第2日曜日(米国時間)から11月第1土曜日(米国時間)まで

標準時間
23:30~翌6:00
サマータイム
22:30~翌5:00
注文受付時間 米国営業日の以下を除く時間帯
・日本時間19:00~19:30(予定)
・日本時間での取引終了後から9:00頃まで(状況によって前後する可能性があります)
注文受付時間中に受注した成行注文は、取引時間に順次発注。
24時間 サマータイムは3月第2日曜日(米国時間)から11月第1土曜日(米国時間)まで

標準時間
23:30~翌6:00
サマータイム
22:30~翌5:00
取引形態 現地証券会社であるインタラクティブ・ブローカーズ(Interactive Brokers LLC)に取り次ぎ。
NASDAQ市場に発注されている場合、日本時間23:25(サマータイム時は22:25)~23:30(サマータイム時は22:30)の間にお客さまから注文訂正または注文取消を発注された場合、23:30(サマータイム時は22:30)以降にお客さまの注文訂正または注文取消がNASDAQ市場で有効となる。そのため、当初のご注文が先に約定した場合、注文訂正または注文取消が無効となるので注意。
現地注文委託先であるTradeStation Securities, Inc.にお客様の注文を取次ぎ。
TradeStation Securities, Incではお客様の注文を受けると、各証券取引所、ECN(電子証券取引所)、機関投資家等の中から、最適な条件で発注できる場を短時間で検索し、その単価で約定させる。
取引画面上では取引市場は「Intelligent」と表示。
1注文
あたりの
取引手数料
【米国株式】
約定代金の0.45%(税込0.495%)

最低手数料:0米ドル
上限手数料:20米ドル(税込22米ドル)
※当社取引手数料の端数処理の関係上、最低手数料0米ドルが適用される取引は、約定代金が2.02米ドル以下の取引。
【米国株式】
国内取引手数料
約定金額の0.45%(税込:0.495%)
〈最低手数料0米ドル、手数料上限20米ドル(税込:22米ドル)〉
※売却時のみ、国内取引手数料のほか、以下の現地取引費用がかかります。
SEC Fee・・・売却時に、約定代金1米ドルにつき、0.0000229米ドル
(小数点以下第3位切上げ、最低0.01米ドル)
(2022年5月12日現地約定分より適用)
【米国株式】
約定代金に応じて手数料がかかる。
1回の取引につき、約定代金の0.495%(税込)がかかる(最低手数料0米ドル、手数料上限22米ドル(税込))
※1取引あたりの取引手数料
※最低手数料が無料になる取引は、約定代金が2.22米ドル以下のお取引のみとなる。約定代金が2.23米ドル以上の取引には、「約定金額×0.495%(税込)」(最大22米ドル(税込))の手数料が適用。
※当社が別途指定する銘柄の買付手数料は無料。
両替手数料 片道:25銭
※ 住信SBIネット銀行を利用すれば、片道6銭で両替可能。
買付時:0銭
売却時:25銭

※為替手数料については定期的に見直しを行い、次回は2022年9月を予定。
片道:25銭
外国証券取引
口座開設料
・管理料
無料 無料 無料
呼値 1セント単位 1セント
(Tick Pilot Program対象の一部の銘柄は5セントとなります。)
呼値は原則1セント刻みです。
決済方法 米ドルによる「外貨決済」又は日本円による「円貨決済」(取引は完全前受金制となる) 米ドルによる「外貨決済」又は日本円による「円貨決済」 米ドル
(米ドルでの取引にあたりましては、予め、為替取引や米ドルMMF買い付け、米ドル入金によりドル資産を用意する必要がある。)
日本円
(日本円による買付注文を発注される際は、日本円の買付余力の範囲においてご注文が可能となる。)
国内約定日
・国内受渡日
当社の国内約定日は、お客さまのご注文が約定した米国営業日の翌国内営業日となる。
また、国内受渡日は国内約定日から起算して3営業日目となる。
約定日:当社が現地の取引注文の成立を確認した日(原則として現地約定日の翌国内営業日。)
受渡日:約定日から起算して3営業日目。
当社約定日※2から起算して3営業日目(T+2)
※2 当社約定日は、米国市場の約定日の翌国内営業日となる。
株券の保管 分別保管 分別保管
TradeStation Securities, Inc.を通して、当社の指定する保管機関DTC(デポジトリー・トラスト・カンパニー/The Depository Trust Company)に混蔵寄託され、米国の法令および慣行に従って保管される。
分別保管
米株貸株
サービス

info.monex.co.jp/lend/index.html
×
米国株式
・ETF
定期買付
サービス

bit.ly/3cq8teU

info.monex.co.jp/us-stock/reserve-order/about.html

配当金再投資サービスあり

www.rakuten-sec.co.jp/web/us/saving/
【日本株】
1株からの
取引
【S株】
【東証(プライム・スタンダード・グロース)上場銘柄】
取引:買付・売却
・0:00~7:00:当日前場始値
・7:00~10:30:当日後場始値
・10:30~13:30:当日後場引け(終値)
・13:30~24:00:翌営業日前場始値
【名証(プレミア・メイン・ネクスト)・福証(Q-Board含む)・札証(アンビシャス含む)上場銘柄】
取引:売却のみ。時間帯は東証とは異なる。

買付手数料:無料
売却手数料:約定代金の0.5%(税込0.55%)
最低手数料:50円(税込55円)
24時間注文可
【ワン株】
当日午前11時30分までの注文が原則として後場の始値で約定する。約定結果は15時40分頃に反映される。

買付手数料:
無料(0円)
売却手数料:
約定代金の0.5%(税込:0.55%)
〈最低手数料48円(税込:52円)〉
1株からの購入取引は不可

単元未満株式の売却は、取引所での売却はできません。「買取請求」による換金のみとなる。また、単元未満株式を買い増しし、単元株式にすることはできない。
投資情報一覧 bit.ly/3ITFSe8 info.monex.co.jp/service/index.html#6 www.rakuten-sec.co.jp/web/service/investment/
バロンズ・
ダイジェスト
アナリスト
レポート①
国内株式銘柄レポート(SBI証券企業調査部) 日本株アナリストレポート(JPモルガン、TIW) 中国銘柄レポート(企業レポート、セクターレポート)
アナリスト
レポート②
国内株式個別銘柄_分析ページ
Refinitiv社が定義した定量分析により算出した企業スコアや、各社アナリストの当該企業に対する目標株価等を表示。
目標株価はマルチプル法によるもの。
業界レポート(JPモルガン、TIW)
アナリスト
レポート③
評価レポート
モーニングスター社
中小型株アナリストレポート(JPモルガン、TIW)
アナリスト
レポート④
米国株銘柄レポート(こころトレード研究所の決算速報)
トムソン
ロイター
×
日経テレコン
21

日本経済新聞朝刊・夕刊
日経産業新聞
日経MJ(流通新聞)
日経プラスワン
日経地方経済面
日経速報ニュース
フィスコ
QUICK
リサーチ
ネット
○(有料) × ○(有料)
サーチナ
中国版
ニュース
× ×
会社四季報
企業概要、財務状況、資本異動

(同左)

(同左)
四季報速報 ×
取引ルール
ページ
bit.ly/3AXqfAi info.monex.co.jp/us-stock/guide/rule.html www.rakuten-sec.co.jp/web/us/stock/rule/
その他特徴① SBI証券の為替手数料は、円貨決済・外貨決済どちらを使っても、1ドルあたり25銭。しかし、住信SBIネット銀行を使って外貨決済をすれば、為替手数料を25銭から6銭に下げることができる。

住信SBIネット銀行との外貨入出金サービスで入出金手数料が無料
銘柄スカウター米国株、中国株
外国株口座内で提供する銘柄情報分析ツールです。豊富な個別銘柄情報やニュースのほか、スクリーニング機能やランキング、銘柄比較機能などを搭載。
info.monex.co.jp/market-information/tool/us-expectation.html
ポイントプログラム
国内株式・外国株式取引手数料の1%がポイントバック。
国内株式・米国株式(円貨決済)の購入代金、手数料にポイントを利用できる。
www.rakuten-sec.co.jp/web/service/point/
その他特徴② IPOスピードキャッチ(米国・中国)
米国・中国のIPO銘柄情報
資産管理ツール
info.monex.co.jp/service/index.html#6

(青山創星が各社HP等を参照して作成。2022/7/25現在)