こんにちは、青山創星です❢
前回は1969年12月から2021年12月までの52年1か月間、毎月3万円ずつ積立てをしていた場合、定期預金や投資信託の場合にいくらになっていたかについてシミュレーションをしてみました。
積立総額は18百75万円になりました。
そして、1年定期預金なら約25百万円、MSCI Japan Indexに連動する投資信託ならその2倍の約55百万円、MSCI World Indexに連動する投資信託なら4倍の約1億1千万円になっていたということになります。
しかし、これは1969年12月から20221年12月までの52年1か月間という特定の場合についての話しです。
期間がズレたり、投資期間が異なっていたりしたらどうなっていたでしょうか?
さらに細かくいくつかの場合についてシミュレーションしてみます。
シミュレーションの類型を大きく3つに分けてみます。
(1)1年定期預金とMSCI Worldインデックスに連動した投資信託に20年間、毎月3万円ずつ投資した場合。
(2)1年定期預金とMSCI Worldインデックスに連動した投資信託に30年間、毎月3万円ずつ投資した場合。
(3)1年定期預金とMSCI Japanインデックスに連動した投資信託に20年間、毎月3万円ずつ投資した場合。
(4)1年定期預金とMSCI Japanインデックスに連動した投資信託に30年間、毎月3万円ずつ投資した場合。
以上4つの類型に分けます。
そして、それぞれの類型ごとに積立の開始時期を1年ずつずらしていった場合についてシミュレーションをしてみます。
まずは1つ目の類型です。
(1)1年定期預金とMSCI World インデックスに連動した投資信託に20年間、毎月3万円ずつ投資した場合
まず、1970年1月から1989年12月までの20年間に1年物の定期預金の金利とMSCI World Indexはどのように変わっていったかを見てみましょう。
1年物定期預金金利は6~7%程度のレンジを行き来していましたが、期間の終盤では3%程度に低下していっています。
これに対して、MSCI World Indexは、期間の半分以上はほぼ横ばいでしたが、期間の終盤にかけて急上昇しています。
3万円×20年×12か月=720万円で、積立総額(投資総額)は720万円となります。
緑色の面グラフで表したものが積立元本です。
では、1年定期預金で積み立てていったら資産総額はどのように推移していったでしょうか。
オレンジ色の棒グラフが1年定期預金で積み立てた場合です。
半年ごとに受け取る利息をその時の1年物の定期預金で運用していったものとしてシミュレーションしています。
定期預金なので元本割れはなく順調に資産総額が増えて行き、20年後には1,267万円になっています。
では、MSCI Worldインデックスに連動した投資信託で積み立てた資産の評価額はどのように推移したでしょうか?
青色の棒グラフが資産の評価額の推移です。
20年経った時点では、16百7万円となっています。
積立元本は720万円ですので2倍以上になったということになります。
これは、年利7.29%の1年定期預金で20年間定期預金の金利が変わらなかったとして、それで毎月3万円ずつ積み立てた(半年ごとに受け取る利息も1年定期で運用しながら)のと同じ金額となっています。
但し、①、②の期間に積立をやめて現金化した場合はその時点の積立総額を下回っていたことになります。
逆に言えば、その時期を外せばそれ以外の時期は積立て資産の評価額が積立総額を上回っていたということになります。
さて、いかがでしたでしょうか?
預金の場合とKSCI World Indexの場合を同じグラフに重ねてみましょう。
1970年1月から20年間、MSCI Worldインデックスに連動する投資信託で毎月3万円ずつ積み立てていた場合、積立総額の約2倍の金額になっていました。
この期間中、金利が7.29%で変わらない1年定期預金で半年ごとに受け取る利息も1年定期預金で複利運用していたのと同じ結果となっていました。
しかし、これはこの期間のMSCI Worldインデックスの動きが横ばいまたは急上昇したからなのです。
他の期間ではどうなっていたでしょうか?
20年間では、預金の場合とMSCI World Index の場合とでは、3百万円ほどの差があります。
しかし、それに至る途中の時点では、MSCI World Indexの方が預金を下回る時期も長く続いていました。
これをどう評価したらいいのでしょうか?
MSCI World Indexの方が最終的な結果がよいからこちらがよい、と判断するべきなのでしょうか?
それとも、預金の方が元本割れは絶対になく、期間の途中でも安定的に増えて行っていて最終的にもMSCI World Indexとの差は3百万円ほどしかないので、預金の方がよいと判断するべきなのでしょうか?
その判断をする材料をもっとたくさん集めてみましょう。
次は、1か月ずつ積立の開始時期をずらした場合がどうだったかをシミュレーションしてみましょう。
次回をお楽しみに。