青山 創星

MSCI World Index で20年間と30年間積立投資した場合の投資成果はどう異なったか?~インデックス型投資信託で複利効果は有効なのか?(その5)~

こんにちは、青山創星です❢

前回は、20年間毎月3万ずつを1年定期預金で積み立てた場合とMSCI World Indexに連動する投資信託で積み立てた場合でどのような結果の違いがあるかについて、1970年に開始した場合から2002年に開始した場合まで33の場合についてシミュレーションしてみました。

その結果は以下の通りでした。

MSCI World Indexに連動した投資信託で投資した33の場合のうち20年後に元本割れをしていた(現金化した資産総額が積立総額を下回っていた)のは1989年~2008年の20年間積み立てた場合と1992年~2008年の20年間積み立てた場合の2つの場合だけでした。

このうち元本割れの金額が最も大きかったのは、グラフの期間に赤枠で示した1989年~2008年の間積み立てた場合でした。

積立総額720万円に対して、資産総額は626万円となり、94万円のマイナスでした。

また、33の場合のうち預金で積み立てた方がMSCI World Index連動の投資信託て積み立てた場合より資産総額が上回っていたのは4つの場合だけでした。

これらは20年間積み立てた場合の結果です。

投資では長期に投資するほど投資成果が上がるとよく言われています。
果たしてその通りなのでしょうか?

この記事では、前回と同じ条件の下で30年間積み立てた場合についてシミュレーションしてみたいと思います。

グラフの見方は前回のグラフと同じです。

30年間積み立てた場合のシミュレーションは、データの取れる最大限の23の場合について行いました。
その中でMSCI World Indexに連動する投資信託で積み立てた場合でも元本割れする場合はありませんでした。

そして、MSCI World Indexの方が預金よりも低い投資成果となる場合はありませんでした。

両者の投資成果がほぼ同じとなったのは1979年~2008年までの30年間投資した場合でした。
約13百53万円で、ほぼ同じ結果となりました。
(但し、このシミュレーションでは税金を考慮していません。税金を考慮した場合、半年ごとの利払いの都度税金が差し引かれる定期預金の方が投資成果は低くなるでしょう)

もう一度前回の20年間のシミュレーションの結果も見てみましょう。

MSCI World Indexに連動する投資信託で30年間積立てた場合は、20年間積み立てた場合に比べて安定度を増し、全体に投資成果が上がっているのがわかります。
元本割れした場合もありません。


この結果から、MSCI World Indexで30年間ほどの長期間にわたって積立投資し続けた場合には元本割れもほとんどなく、また、1年定期預金で積み立てた場合に比べて圧倒的に投資成果のよい場合が多いので、こちらを選んだ方がよさそう、ということが言えるのでしょうか?

さて、今までシミュレーションしてきたのはMSCI World Indexに連動した投資信託に投資した場合についてでした。
日本の株式指標に連動した投資信託の場合はどうでしょうか?

同じことが言えるのでしょうか?

次回は、MSCI Japan Indexに連動した投資信託に投資した場合についてシミュレーションしてみたいと思います。

お楽しみに❣