村松 繁

社会保障に対するチャーチルの思い

「もし自分の思いどおりになるなら、私はすべての家のドアの上や家計簿に、〝保険に入れ”と書くだろう。なぜなら、考えられないほどの小さな負担で、家族を永遠に打ちのめすような悲劇的結末から守れることを、私は確信しているかれである。一家の大黒柱の死によって、家族の運命を乗せて、か弱い小舟がもがきながら進む時に、人々の幸福だけでなく国家の健全性や国力のひどい荒廃をはばむことは、我々の責務である」

この文章はイギリスの第61・62代の首相を務めたウィンストン・チャーチルの言葉です。

国家の健全性は家族の経済状態を支えることによって築かれるという信念が湧き出る言葉で、私が生命保険業界にお世話になってから、今に至るまで支えとさせていただいている言葉です。

日本でもチャーチルの思いと同様に、社会保障を通じて悲劇的な結末から守る制度を充実させてきました。また、それでも保障が足りない方のために、我々のような民間の生命保険募集人に活躍の場を提供してくれています。

昨今、金融庁は生命保険募集人が国家が用意した社会保障をお客様にご案内せず、ただ闇雲に不安をあおり、自分の商品への加入をすすめることが多いことに懸念を示しています。

金融庁:「保険会社向けの総合的な監督指針」等の一部改正(案)の公表について

私たちは、まず公的保険や公的年金の存在とその価値を認識し、それをお客様にお示ししたうえで、なおも上乗せの保障や年金が必要だと思う方に商品を提供すべきだと思います。

今般の金融庁の動きに対し、心からその通りですと言える態度で募集活動を継続すべきだと私は考えます。