村松 繁

老後の資金計画の役に立つ!マネープランの考え方とは?

こんにちは、確定拠出年金相談ねっと 認定FP

アイマーク株式会社 代表の村松です。

公的年金の金額が年々厳しくなるなか、老後の資産形成の状況に不安を感じている方は多いのではないでしょうか?マネープランを作ると、現状の収入と支出で老後まで生活できるかが確認できるようになります。

仮に、マネープランを作り、老後に貯蓄が底をついてしまうことが確認できれば、現時点で対策を立てられます。老後の資産形成は早めに準備を始めたほうが有利です。この記事では、マネープランとは何か?作り方や、作るメリットについて解説しています。

マネープランとは?

人生の長期的な資金計画のことをマネープランといいます。企業にお勤めの方の場合、一生涯の年収はおおよそ決まっています。そのため、住宅購入や、生活費などどこかのタイミングでお金を使いすぎてしまうと、そのしわ寄せは老後にやってくるでしょう。

マネープランを立てると、自分が将来にわたっていくら必要になるか?自分の収入で、お金に困ること無く自分の理想とする人生を全うできるかを見通せるようになります。

マネープランを立てる際は、ライフプラン表を作成して、計画を立てることが一般的です。

マネープランを立てる上での課題

マネープランを立てる上でもっとも重要になってくるのは、人生の三大支出です。人生の中で、結婚や自動車購入、引っ越しなど多くのお金がかかる出来事のことを「ライフイベント」といいます。

人生の三大支出とは、一般的な人生のライフイベントの中で、特に大きなお金がかかる住宅費用、教育費、老後費用のことです。マネープランを作ると、将来的に住宅費用や教育費、老後資金がどれくらいかかるのかがわかり、自分の収入でこうした将来の大きな支出に対して対策を立てられるようになります。

マネープランの見本

以下はライフプラン表の一例です。ライフプラン表とライフイベントは別表に書くこともありますが、ライフプラン表に、主なライフイベントも書き込んでおくと、まとまったお金がかかる時期がいつやってくるかが一目で分かるようになります。

まず毎年の夫と妻の収入と支出の見込みを記入し、毎年の収支を計算します。なお、支出は下記の表よりも細かい項目にしても構いません。

「収入-支出」はその歳の年間収支であり、その年の貯蓄額になります。そして、年間収支を毎年合計していくと、貯蓄残高が積み上がっていきます。

もちろん、年によっては大きな買い物をして赤字になることもあるでしょう。年間収支がマイナスになることもあります。ただし貯蓄残高がマイナスにならない限り、計算上は家計が破綻することはありません。

【ライフプラン表の一例※】

※実際のライフプラン表は、社会保険料も支出の項目に加える他、支出額も項目によっては物価上昇率を考慮して作成する必要があります。こちらは、あくまでも簡易的に作成したライフプラン表の一例です。

ライフプラン表を作るメリット

ライフプラン表を作ると、現在の生活を続けていくと、例えば65歳時点でいくら貯蓄額が貯まっているか、おおよその金額がわかります。

さらに、ライフプラン表を65歳以降まで延ばして作ってみると定年退職後、5万円ずつ貯蓄を取り崩していくと何歳で貯蓄が底をつくかがわかります。貯蓄が底をつくことは、すなわち家計の破綻です。

70歳位で貯蓄が底をついてしまうようであれば、もっと貯蓄額を増やさなければなりません。
将来的に家計が破綻する可能性があることがわかれば、今の段階で生活費を減らして、資産運用で少しでもお金を増やす、車の購入頻度を減らす、またはグレードを落とす、住宅購入の予算を見直すなどの対策を立てられるようになるのです。

マネープランを作っていなければ、老後に漠然とした不安しか感じられませんが、実際に表を作れば、老後にいくら不足するのかが一目瞭然でわかるので、対策が立てられます。

またマネープランの作成は早く始めるほど、準備期間が長くなるので対策が立てやすくなります。

生活費の節約を意識させる効果も

住宅費や教育費など、ライフイベントで大きな支出が発生しても、収入があるうちはなかなか収支の課題は見えてきません。しかしライフプラン表を利用すれば、現時点での支出が老後に向けての貯蓄額にどれくらい影響を与えるか見えるようになるので、日々の生活費を節約する意識付けにつながります。

まとめ

マネープランとは人生の長期的な資金計画のことです。ライフプラン表を作ると、現時点での収入と支出で老後の生活費を準備できるかが確認できるようになります。

ただし、ライフプラン表は、早めに作ったほうが対策は立てやすくなりますが、一人でつくることは難しいかも知れません。マネープランを一人で作ることは難しい、あるいは、忙しくて作る時間がないという方は、アイマークにご相談ください。