伊藤 由美子

社長が急死した時に注意しなければいけないことは?

先日、50代の社長が亡くなり、サポートをする中で対応を考えて動けば防げた事例をいくつかまとめてご紹介します。

50代社長は下請け業者への支払いや社員への給与の支払など経理面のご自身でされていました。
振込はほとんど銀行のネットバンキングを活用していたため、パスワードがわからず支払いが遅れたものもありました。支払い先の一覧、支払い期日の一覧はもちろんパスワードも管理することをおすすめします。
次に自社株の相続が行われました。社長の妻子にすべての自社株が相続されましたが、子は小さく、奥様は残念ながら経営にはタッチしていなかったため、経営を続ける自信もなく、現在は会社の売却を検討しています。
奥様は銀行からの融資に対する個人保証も銀行から求められて悩んでいます。

流れのままに受けるのではなく、引き継継続できる状態の会社なのかどうか?個人保証を受ける前にしっかりと確認することも大切です。
会社の経営基盤はしっかりしていますので社員のだれかが手を挙げるか、しっかりと事業の内容がマッチした企業にM&Aも検討できます。法人の終活はあまり考えないことかもしれませんが子が継ぐか継がないかわからない段階でも日々から自社の強み、弱み、財務内容を見える化しておくこともいざとという時のために大切です。