森次 美尊

新NISA、金融機関変更方法と注意点②

こんにちは!
ファイナンシャルプランナー もりつぐ先生です!

前回のコラムはこちら ▶ 新NISA、金融機関変更方法と注意点① 「どこで作ったかわからない!」

前回のコラムではNISA口座を作ってはいたが、中身が空、運用はしていないという場合でした。
今回はその口座で運用していた、もうNISAをやっていた方の場合です。
毎月積み立てで1万円とか銀行引き落としされ、このお金である投資信託(仮に aaa としましょう)を買っていた場合です。

この人が2024年になった時にどうなるのか。
つみたてNISAは、新NISAのつみたて投資枠に引き継がれます。
新しく新NISAの器が出来上がるので、この器の中で同じように積み立てで買っていってくれます。
ですので、特に何もしなくてもつみたてNISAをやっていた人はNISA口座という器が新NISAに引き継がれて、
毎月の積み立てもそのまま自動継続していきます。

この状態であれば、いややっぱりB証券でNISA口座作りたいですと言っても作れません。
前回のパターンでは中身が空っぽで商品がなかったので、年度中でも引き継げて変更ができました。
ところが、商品が中に入っていると、この商品は2024年に関してはA証券のNISA口座で管理ということが決定していて、これは変更できません。

2023年につみたてNISAをA証券で作り、そこで(aaa)という商品を管理していました。
これは2023年NISAということでずっとこのA証券に残り、その中で(aaa)という商品がずっと残ります。
これを変えることはできません。

2024年も一緒です。
新NISAというものが出来上がって新NISAっていう器の中で、(aaa)という商品を積み立てで買っていった。
これは2025年になっても、2026年、2027年になっても2024年の(aaa)という商品は、
2024年のA証券で作った新NISAでずっと管理していく。
これは決定していて、変えられません。

ですので、この人がB証券で新NISAを作りたいといなったとすると、2024年はもう無理なので2025年まで待たなければいけません。

2025年になるときにやらなければいけないこと。
2023年から2024年になった時、(aaa)という商品をそのまま積み立てを続けていました。
だから自動的に2024年の器に入ってしまいました。
これを入らないようにしないといけないので、2024年10月に変更届出書を書きます。
変更届出書で2025年はB証券で新NISAをやります、B証券に変更します、という届出をします。
すると、器は自動的に引き継がれなくなり、最悪積み立てをやったとしても特定口座に入り、新NISAには入りません。

 

そして、特定口座で買っても意味がないので、同時に積み立ての設定を止めます。
すると、引き落としがかからないので2025年で買い付けすることはありません。
加えて、10月くらいにB証券で証券口座を開設して新NISAの申し込みをします。
非課税口座開設届出書と身分証明書と変更届出書を出せば、勘定廃止通知書というものが届きます。
届いた3点セットを提出すれば、2025年はめでたくB証券で新NISA口座が出来上がります。

 

ややこしいですよね。
そもそも、特定口座というものがベースにあります。
証券口座というものは、まずベースで特定口座というものがあります。
それをNISA口座にバージョンアップさせる、というイメージです。
NISA口座であれば非課税、普通は税金がかかります。

この特定口座の場合、例えばA証券で(aaa)という商品を持っていて
B証券でも同じように(aaa)という商品の取扱いがありました。
その場合、移管手数料というものがかかりますが、A証券からB証券に移すことは可能です。
銀行口座がそうですよね。
A銀行とB銀行で口座を作って振込手数料さえ払えば、A銀行からB銀行に預金を移せます。

NISAだけです、これができないのは。
NISAの場合、1年経てば口座は変えることができますが、
買った商品はその年のNISAでずっといくしかありません。

とは言っても、今までは5年で終わりました。
だからそのうち消滅するので、それほど気になりませんでしたが、これからはずっと続きます。
なので、例えば20個ぐらい証券口座を持つ人が出てくる可能性もあります。
なかなかいないと思いますが、毎年毎年、証券口座を変えていく。
そこで毎年毎年、いろんな商品買っていく。
すると、
2024年はA証券でNISA口座を持っていた、
2025年はB証券でNISA口座を持っていた、
2026年はC証券でNISA口座を持っていた、
2027年はD証券でNISA口座を持っていたということになり、全部がずっと走っていきます。

今のところ、これらは纏められません。
いずれ変わる可能性はあります。
そうでなければ、基本的には同じ口座でずっといけ、ということになります。
それぞれの証券会社がやっぱり競争もしているし、良さもあるし、自分の気付きもあります。
イメージで言うと、皆さんが銀行口座を複数持っていることと同じです。
銀行口座もなんとなく生きていると、給料引き落としをここにしてくださいとなって作ったり、
引っ越ししたら近くにこの銀行があるのでこちらに作ったり、
生きていくライフスタイルが変わる中で複数個出来上がっていくと思います。

同じ感じで証券口座のNISA口座もこの先は、何個か持つようになると思います。
とりあえずは色々見て調べて、これだと言って買う。
その後、人のご縁で紹介され、ここで開設したら担当者がついてくれて色々教えてくれる、というように。

銀行口座も全然使っていないけど、そこに預金がちょっと溜まってずっと忘れられてるとかあると思います。
これが今問題になっています。
証券口座もそのようになる可能性はあります。
NISA口座で忘れられていたものが、忘れられているうちに爆発的に増えていたみたいなことも、
今後10年、20年経つと起こるかもしれません。

まだスタートしたばかりでどうなっていくかわかりませんが、
いずれにしてもやっぱり大切なのは、何の商品をどの証券口座で買うかよりも、
いかに自分が納得感を持って目的を持ってやるかです。
こっちが得だと聞いたということより、自分が納得感を持ってやるのであれば、
どこの証券口座だろうが大して重要ではないのかな、と思います。

証券口座の変更はややこしい‼
でも、どこで持つかよりも
自分で納得して持つかを
重要視してください‼

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

本日のコラムはこちらのYouTube動画でご案内してます。


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