森次 美尊

ファンドラップ(ラップ口座)って何?『前編』

こんにちは!
ファイナンシャルプランナー もりつぐ先生です!

今回は、「ファンドラップって何?」という質問をいただいたので、それに答えていきます。

ファンドラップって何?

ファンドラップは、ラップ口座と言ったりもします。
ファンドというのは投資信託のこと。
ラップというのは包む、サランラップと同じです。

ラップ口座 = 投資信託全体を包む

つまり、投資信託全体を包みましょう、という意味ですが、
金融庁がプログレスレポートというもので、注意換気をしている商品でもあります。

一方で、2014 年に大体3兆円ぐらいだったものが、
2022年には13兆円とかなり大きくシェアを伸ばしています。
この背景にはNISAやiDeCoといった、投資に対する興味がすごく湧いてきたということもあります。

シェアを伸ばしているけど、金融庁が注意換気もしているとなると、
ファンドラップって何?とか、ファンドラップを進められたけど、という疑問を持たれると思います。

注意が必要ながら拡大しつつある
ファンドラップについて

お勉強していきましょう‼

まず、シンプルに答えると、
ファンドラップとは、資産運用まるごとおまかせサービス、です。

ファンドラップ = 資産運用まるごとおまかせサービス

要は、日本に6600本くらいある投資信託を、ある程度お金を預けておくことで、
証券会社の人がこの投資信託を買って、この投資信託を買って、この投資信託を買って、
という感じにラップしておく、セットにしてくれます。
お任せでやってもらえるということです。

素人だと、投資信託を買ったけどほったらかしでいいの?とかわからないと思います。
それをプロの人がずっと見てくれて安心だよね、というサービスです。

もちろん、これにはサービス料が発生するので、本当に得なのかどうなのかというところを、
検証していきます。

まず、そもそも投資信託って何?というところから始めます。

投資信託ってなんだっけ?

通常、企業の株を買うということは、その企業のオーナーになるということです。
その企業の価値が上がれば、当然その企業の株価は上がるので、
自分が持っているこの株の資産が上がって、良かった、自分の資産増えたとなります。

ところが、最悪のケースとして株を持っているその企業が倒産することがあります。

企業は倒産することもある

すると、自分の資産は無くなった、となります。
せっかく、老後の大切な資金を貯めていくという重要なお金を運用している時に、
紙切れになったと言われてもやり直しが効かないので、
大切な資産になればなるほど紙切れには絶対してはいけないという意識は持たれると思います。

それでは、なるべく紙切れにならないようにするにはどうしたらいいのか?という話です。

大切な資産が紙切れにならないようにはどうしたら良いのか?

人は、やっぱりお金は使うわけです。
例えば、コロナが来たら海外旅行行けなくなったし飛行機も乗らなくなったけど、
その分お金があるから百貨店に行ってお金使おうかなとか、
ちょっといい車買おうかなとか、
家の中にいるからネットサービスに申し込もうかなとか、
宅配で料理を食べようかなとか、
何かしらにお金は使います。

企業の株を1つずつ買うのではなく、たくさんの企業の株を持っておけば、
どこか1つの会社が潰れたとしても、
そこで使われるべきお金は別の会社に回っていてその企業は儲かるかもしれない。
そうやって、総合的に見ると紙切れにはならないと考えます。
1つだけの企業の株を持つのはとても危険です。

自分は将来のために長期的にほったらかしにしておきたい、
となればなるほど、1つの株だけではなくてたくさんの株を持てばいいわけです。

さらに付け加えると、株だけでなくて債券というものもあります。
このコラムでは基本的には株をお勧めしていますが、債券や不動産を集めたものもあります。

このようにいろいろなものを買っていけば良いんだけど、1個1個自分で買うのはとても大変です。
たくさん買うというのは選ぶのも大変だし、管理も大変です。
そこで、このコラムでもお勧めしているのは投資信託というわけです。

投資信託というのはいろんな企業の株をパッケージ化した商品です。

ある投資信託を買っただけでたくさんの企業のオーナーになるわけです。
だから1社が潰れたとしても紙切れになるということはなかなかありません。
投資信託が紙切れになるというのは、基本的には考えにくいです。

しかも、投資信託にはファンドマネージャーというプロがついてくれているので、
このファンドマネージャーというプロがこの企業の株を買う、これはやっぱり売っておこうといったことを
やってくれるので、その時々で一番旬で元気な企業の株を持っておけるということです。

その代わり、ファンドマネージャーというプロがつくので手数料はかかります。

ファンドマネージャーというプロがつくので手数料は掛かる

普通に株を買うよりも、投資信託で買った方が手数料はかかります。

手数料は大きく言うと2つあります。

1つ目は、購入手数料という買い付けする時に取られる手数料で、大体3%ぐらいです。
2つ目は、信託報酬です。
信託報酬は毎年取られるので、結構パンチがあります。

購入手数料は購入時だけです。
このブログでは基本的には1回持ったものは長期で持つことがいいとお伝えしてきました。
その観点でいくと買うのは1回だけなので、この購入手数料はそれほど大した数字ではありません。

ですが、回転売買という、いわゆる投機的に上がった時に売って、下がった時に買って、
ということをすると買うたびに3%かかってくるので、
そのようなことをする人にとっては、結構パンチが大きいわけです。

今はネット系の証券会社で買うと、積み立てNISAや新NISAの積み立て投資枠には、
この購入手数料がかからないノーロードという商品があったりします。

信託報酬は投資信託ごとにかかるものです。

インデックスファンドという、例えばファーストフードや初心者セットのような、
とにかく全体の平均値を取る、誰がどこで食べても安心安全、大量生産して手数料が安いといったものに対して、
信託報酬は安いです。

一方で、ファストフードではなくて、外食産業で言うと最高の職人が最高の食材を使ってミシェラン目指します、
ゴルフで言うと初心者セットを始めたけどいよいよ自分にあったクラブを買うぞというアクティブファンド。
アクティブファンドというのは信託報酬が高めです。

これらの手数料は、0.1%~2%ぐらいの幅で投資信託ごとに決まっています。
ファンドマネージャーというプロがつくことでこのような手数料が発生します。

じゃあファンドラップは?

ファンドラップというのは、投資信託を売り買いしてくれるものです。

ラップ口座というところにお金を例えば300万円入れておけば、
Aという投資信託と、Bという投資信託と、Cという投資信託をそれぞれ100万円ずつ買っておきます、
という風にやってくれます。

大体何個かの質問を受けます。
これらの質問に答えていくと、ああなたのリスク許容度はこれくらいなので、
安定資産的な債権も入れましょうかとか、自分の適正にあったものを作り出してくれる、
そのようなイメージです。

似たものでロボアドと呼ばれるものもあります。
これは、ロボットがアドバイザーになってやってくれるものです。
人ではなくロボットがやるというものです。

上で説明した信託報酬というのは、投資信託ごとにかかるので、
ファンドラップの場合でも投資信託の信託報酬はかかります。
ですが、購入手数料という購入時にかかるものはかかりません。
基本的にはラップ口座には購入手数料はかかりません。

ラップ口座は購入手数料が基本的には掛からない

ただし、ラップ口座を持つための手数料は掛かる

ただ、ラップ口座を持つための手数料があって、
固定で毎年いくらという感じでかかってくるパターンと、
成功報酬として増えたものに対しての10%ぐらい取るみたいなパターンとがあります。

購入手数料はかからなくなる代わりに、毎年毎年取られる、ずっと取り続けられる手数料がかかってきます。

ラップ口座には投資信託やNISAにはない
口座を持つための手数料が毎年掛かる

投資信託やNISAでは購入手数料は1回だけでしたから、ラップ口座の方がパンチはあります。

(『後編』に続きます。)

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

本日のコラムはこちらのYouTube動画でご案内しています。


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