森次 美尊

インデックスファンド?アクティブファンド?投資信託の選び方3選!『後編』

こんにちは!
ファイナンシャルプランナー もりつぐ先生です!

前編でインデックスファンドのメリットをたくさんお伝えしました。

前編のブログはこちら ▶ インデックスファンド?アクティブファンド?投資信託の選び方3選!『前編』

前編の内容から、インデックスファンドが良いとなったと思います。
インデックスファンドファンドは本当に良くて、長期的に保有すればしっかり増えると思います。
絶対増えると言うことはできませんが、高い確率で増えると思います。

ただ、私たちプロの人たちは私の周りでもインデックスファンドを持ってる人はいません。
手数料が安いということは、それだけ価値がないからと思っている人がたくさんいます。

特に、運用会社の本気のプロの人たちの中には、インデックスファンドを持ってる人を知りません。

なぜプロの投資家はインデックスファンドを持たないのか?

大きく3つの理由があります。

プロの投資家がインデックスファンドを持たない理由❶

例えば、A社とB社という会社があり、B社の時価総額がA社の半分だったとします。
この時、インデックスファンドはA社を2口、B社を1口買って終わりです。
時価総額の大きい順に加重平均で按分形式で買うのでそれだけです。

ただ、アクティブファンドは違います。
アクティブファンドはファンドマネージャーと呼ばれる運用をする人たちが、
投資をする企業を選定するために、企業訪問、ヒアリングといろいろな調査をやっています。
調査対象の会社を退職した人たちに、わざわざアポをとって喫茶店等で会うこともするそうです。
「あの会社を辞められたそうですが、どこが問題だったのですか?」
このような調査までするようです。

徹底的に根ほり葉ほり、その会社の調査をしていきます。
しかも、そのような調査を何年も続けるそうです。
その結果、この会社は自分たちが皆さまから預かったお金を投資するに値するかを判断します。
そして、この会社はいけると思った企業に投資をします。
そのような調査や判断に手数料がかかってきます。

インデックスファンドは手数料がとても安いとお伝えしましたが、アクティブファンドは高いです。
インデックスファンドは信託報酬と呼ばれる手数料が、毎年0.1~0.2%くらい取られます。
7%で運用されたとしても、0.1~0.2%は引かれ、実質6.8~6.9%です。
アクティブファンドは、その10倍ぐらいで大体1~2%です。

その代わり、企業訪問をして、ヒアリングをしてという調査をしているということです。
このような調査をしていて何が起きるかというと、例えば時価総額の高いA社に調査に行ったとします。
すると、若手が全くいない。
よくよく調べてみると、離職率が高い。
さらに調べると、ノルマがきつい。
ノルマを達成できないのであれば、何をやってでもいいから数字を上げて来い、帰ってくるな、
というように言われてる会社だったらいかがでしょうか?

確かに売上は一時的に上がっていそうです。
ただ、パワハラ等のニュースになる可能性もあります。

一方、時価総額が低いB社は若手が生き生き働いているし、売上も上がっている。
ただ、時価総額は少ない。
なぜかな?と思うと、人材投資をしている。
大きなコストをかけて、若手を教育して育てている。
人材投資のコストがかかっているから、時価総額は大きくなってないだけ。
しかも、A社の半額の値段で買える。

10年後に自分の投資信託を持っていくのであれば、どちらが魅力的でしょうか?
全員がB社を選ぶのではないでしょうか。

つまり、インデックスファンドが見ているのは、時価総額という企業にとっての数値化できる部分で、
これは氷山の一角でしかありません。
海の上に現れてるわずかな部分だけです。
海の下の部分にはたくさんの企業の価値があります。
さらに、時価総額という数字は過去の実績から表されています。
未来の数字を作るのは、見えてない部分です。
社長の考え方や若手が育っているかとか、投資をどれだけしているかとか、
特許を取ったとか、ライバル企業は今どうなんだとか。
未来は数字では見えにくい部分です。
だから、人が調査しています。
この調査に人件費がかかって、手数料がかかってきます。

手数料イコール悪という人がいますが、それを言い出すとサービス量で20%を取るような高級ホテル等は、
全て成立しません。
高級ホテルはあれだけのサービスを提供してもらっているから、価値があるわけです。
アクティブファンドはこのような調査をしてくれているので、大きな価値があると思います。

数字に表れない将来性や内部事情を
きちんと調査しているアクティブファンドなら
手数料を払う価値はあるんじゃない?

プロの投資家がインデックスファンドを持たない理由❷

インデックスファンドというのは、時価総額の大きいもの順に上から買うとお伝えしました。
この2、3年くらいで、かなりの勢いで時価総額が上がって上の方に来ている企業があります。
どのようなジャンルの企業かわかりますか?

軍事産業です。

今、軍事産業系の企業の時価総額が上がってきている

その前は、コロナ関連の企業だったかもしれません。

ここで考えてみてください。

軍事産業が今調子が良くて、時価総額もどんどん上がってきているということは、
株価もどんどん割高になっているということです。
例えば、GAFAM呼ばれるような会社(Google、Apple、Facebook、Amazon、Microsoft)も、
この20年間時価総額が一気に上がってきています。
これは、世界中の人がこれらの企業の価値があると思ってるからです。

例えば、YouTubeもそうです。
YouTubeもGoogle社が無ければ成立しません。
みんなYouTubeを利用して、YouTubeの良さをわかって価値があると思っているから、
時価総額が上がってきています。
時価総額が上がるということは、割高でそれだけ高く買わないといけません。
だけど、それだけ価値があれば高くても良いはずです。

今、戦争が起きていて、ミサイルがどんどん売れて、株価も上がってきているこれらの企業。
これらの企業のこの株価は適正でしょうか。

企業には理論株価という、本来の企業の価値を表すものがあります。
これだけの利益を出していれば、適切な株価はこのくらい、ということが理論的に計算でわかります。
その理論株価に対して割安で売っていたらどうでしょうか。
例えば、コロナが来た時に世界の企業の株価は一気に下がりました。
どう考えてもコロナとは関係ないような企業の株価まで下がりました。

そのような株価は冷静に考えると割安だと思いませんか?
その企業は利益を上げていて理論株価も高いのに、コロナという全く関係のない理由で株価が下がっている。
この理論株価と実際の株価の差が付加価値です。
なので、株価が下がっている時に買っておけば、付加価値分、元に戻れば資産は増えます。

一方、今戦争が起きて株価が上がっています。
これは割高です。
冷静に見ているアクティブファンドのファンドマネージャーは、
軍事産業に力を入れている企業の株ををもし買うのであれば、上がる前に買っているはずです。
今は買わないはずです。

つまり、インデックスファンドの買い方は割高なものをたくさん買っているという言い方ができます。

直近の10年、20年を見た時、GAFAMと呼ばれる世界の1番上にいた企業がどんどん大きくなったので、
インデックスファンドでも年率10%くらい増えています。
年率10%で増えているんだから良いのでは?となりますが、この先同じことが続くとは思えません。
さらにGAFAMが伸びて、インデックスファンドが良いとなると、みんなが買って、
どんどん割高になっていくはずです。
その割高感を感じています。

その企業の価値がもともとが高ければ良いですが、いろいろな要因で割高になっている企業は、
これから先も同じようなパフォーマンスで上がっていくとは到底思えません。

インデックスファンドは、
そこまで価値がない会社の株も
一緒に上がってしまう可能性があるので
割高で買わせれていることもあるかもしれません。

プロの投資家がインデックスファンドを持たない理由❸

そもそも、インデックス ファンドに投資している方がいらっしゃったとして、
自分のお金が軍事産業に使われてミサイルを作ることに使われて、
そしてどこかの戦争で役に立っているという風なことは思っていないはずです。

指数化されているので、よくわからないのです。

なんとなく、みんなと一緒だからいいや、資産が増えたらいいや、という考えです。
なので、単純に投資をお金儲けの手段として捉えているのであれば、インデックスファンドはとても合理的です。

ただ、本来投資というのは自分の資産が世界のどこに役立ってるかということを考える行為です。

例えば、どこかの企業の株を自分が買っているとしたら、
その企業に自分のお金を預けて使ってもらっているというってことです。
その企業は利益を出すのが仕事です。
利益を出すということは世界中の役に立とうとしています。
つまり、自分のお金を使ってその企業が世界中の役に立つ行為をしてる、世界中に幸せをばらまいています。
その幸せの総量分だけありがとうと言われて、その企業が利益を出し、
利益が出た分だけ価値が高まり、その企業の株価が上がって自分の資産は増える。
これが株式投資のメカニズムです。

自分のお金がどこに役立ってるか、自分はどの企業のオーナーになってるか、という納得感があるべきですが、
インデックスファンドは
自分が企業のオーナーになっているという納得感が全くありません。

一方でアクティブファンドは、こういう理由で、こんな投資信託を作りたいから、
この企業はこういうところに価値があると思うので、この株を買っています、ということを
ファンドマネージャーが説明してくれます。
そのような話を聞くと、
「あ、そうか。こんな理由でこの企業のオーナーになっているんだ」と思えるはずです。
すると、街を歩いていて、その企業の看板を見かけると少し誇らしくなります。
オーナー気分です。
これが本来の投資です。

投資は応援だという人がいますが、応援というのはよくわからなくて、
最終的に自分の資産が増えれば良いです。
だから投資は金儲けの手段だ、というインデックスファンドの考え方は全く問題ありません。

ただ、重要なのは続けることです。
いくら手段だと言っても、続かずに止めてしまったらそこで終わりです。
長く続けるためには納得感が必要です。
この納得感をどこで取りに行くのか。

人によってはみんなと一緒という納得感が良いという人もいます。
手数料をとにかく払いたくないという人もいます。
一方で、この企業が頑張ってくれてるから自分の資産が増えているという納得感もあります。
株価が下がっていても、世界中の有名な企業であれば、その企業のスマホを自分は持ってるよとか、
以前と変わらずYouTube見てるよとか、この飲料水飲んでるよとか、
このクレジットカード使ってるよとか、そういった納得感があれば、
このような企業がちゃんと頑張ってくれていて、利益を出していれば、
いつか自分の資産も上がるでしょうという風に納得感が得られると思います。
その結果、長く続けることができて自分の資産もちゃんと増やせることに繋がります。

利益を出すということが投資の目的であることは間違いありませんが、
そこに繋げるためには、長く続けなければいけません。
長く続けるためには納得感が必要です。
自分の資産が世界のどこで役立っているかということを、将来にわたって想像できた時、納得感が得られます。

長く続けるための納得感を得るために
自分の資産が世界のどこに使われているのかを
知るのは物凄く大切

このような理由で、インデックスファンドよりはアクティブファンドの方が納得感があると思います。
もちろんこれは良い悪いではないので、皆さんにどっちが合うか合わないかです。

さらに、アクティブファンドはその他だと言いました。
とても多いので、一般的なアクティファンドであれば基本的には軍事産業は買わないことが多いです。
長期投資で考えた時、将来が見えにくいです。
もっと長期的に発展していきそうな企業を買います。

ただ、アクティファンドは将来が見えにくい株を持ってないかと言うと、そうとも言えません。
アクティファンドはその他なので、いろいろなものがあります。
投機的な短期売買させるような道具にされてる投資信託もあります。

長期投資に向いたアクティブファンドを
選び抜く力があれば
インデックスファンドを持つ理由はない

一般的には長期投資に向いたアクティブファンドを選ぶ力はありません。
このようなコラムで、皆さんが何を選ぶかまでは指示できないので、
インデックスファンドが良いというのは言いやすいわけです。

投資信託を購入する際、ご自身でネットでパッと購入するのか、
我々のようなFPやIFAと言われる、いわゆる証券仲介業と言われるな人たち、
担当者がちゃんといる形でその人の話を聞いて納得感を取って買うのか、
買い方にも商品は紐づいてきます。

新NISAが始まった今、どうやって納得感を得ながら長く続けるか⁉
皆さんなりの投資を無理のない範囲でスタートして頂きたいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

本日のコラムはこちらのYouTube動画でご案内しています。


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