こんにちは!
ファイナンシャルプランナー もりつぐ先生です!
前回のコラム ▶ 新NISAの大人気銘柄〜オルカン・S&P500〜インデックスファンドの仕組みを解説①
今、オルカンもS&P500も叩かれてます。
それらが叩かれる理由、それらのデメリットって何なんだろう、ということを考えていきます。
デメリットは3つあります。
デメリット① 行き過ぎて市場が歪んでいる
まず、今、オルカンもS&P500も行き過ぎている感があります。
人気があまりにも大きくなると、このインデックスファンドに入っているというだけで
その銘柄が市場の価格機能みたいなもので歪められるということがあります。
2位のS&P500の例が分かりやすいです。
S&P500はアメリカの上位500社を買うわけです。
アメリカの場合、均等に1位、2位、3位、4位、5位、6位、7位と並んで500社までいきません。
ダントツで上位7社が上です。
少し前まではGAFAMと呼ばれるGoogle、Apple、Facebook、Amazon、Microsoftの5社だったのが、
今は2社を足した7社が全体を引っ張り上げています。
面白い指標があって、S&P500はこの10年間で一気に伸びました。
仮に2010年にS&P500を100万円分買っていたとしたら、2020年時点で8倍の800万円くらいになりました。
ところが、この10年を引っ張ったのはGoogle、Apple、Facebook、Amazon、Microsoft、いわゆるGAFAMの5社。
このGAFAMを抜いた495社で見ると、2倍にもなっていません。
ちなみに日本のトピックス、日本の平均もだいたいそのくらいで、
495社で見ると日本と変わらないんです。
2倍にもなってない、1.○倍にしかなっていません。
ただ、この上位5社が入ることでS&P500はドカーンと8倍になったわけです。
その影響で「S&P500いいねー」となって、今10年前と比べて8倍の値段で大量に買っていっています。
皆さんのお金はアメリカの500社の株を買うことに使われているわけです。
すると、また株価が上がっていく。
本来株価というのは企業の価値です。
企業の価値があれば、みんなが欲しい欲しいとなり株価が上がっていくものです。
ただ現状をみるとS&P500の500社の中の499社目、500社目は本当に価値あるのか?と言うと、
全部買っているだけなので、よく分かっていません。
アメリカといえばGAFAMは人気で、GAFAMの株を買っているという、
この気持ちは分かる気がしますが、GAFAMを買うついでにいろいろな企業も抱き合わせで売られて、
下位の企業の株価もGAFAMに引っ張り上げられて、上がっているという状況です。
さらに言うと、今戦争が起こっています。
その影響で軍事産業とか核兵器を作っている企業がどんどん伸びていっています。
これらの企業に価値はあるでしょうか?
たまたまバブルかもしれませんが、これらの企業の株価はどんどん上がっていっています。
株がたくさん買われるということはこのように市場が歪む原因になりえます。
決してインデックスが駄目だとは言いませんが、ここまで行き過ぎると
さすがに反動を受けるよなと思います。
なぜここまで行き過ぎたかというと、やっぱりこの10年のパフォーマンスが良かった。
2010年代はまさにインデックス市場だったわけです。
2010年代は10%くらいのパフォーマンスで回っていました。
ただ、過去50年の平均で見ると、オルカンは大体7%です。
ということは、どこかのタイミングで3%や5%で回り出す可能性も大いにあり得るということです。
過去10年が良かったからということは、あまり参考にはならない、そう思っておいた方が良いです。
デメリット② 物価上昇時代に不適当
今世の中は物価上昇時代に入っています。
これまでのインデックスメインの時代から、インデックスが逆風の時代がくる可能性があります。
少し前まではグローバル化と言われていて、世界中を人・物・金が行き来する時代でした。
そういう時代だと、中国に世界中の工場が集まったわけです。
安い国、安い人件費の国に多くの企業は工場を作ることができました。
この時代は物の値段は上がりにくい。
世界中が一番安いところを求めるので、値段の差が出ずに値段が上がりません。
ところが今戦争が起きて、社会主義国とアメリカ等の国々、世界が二極化、二分化しています。
そうなると物価は上がりだします。
実際にロシアと戦争したからエネルギーの値段が上がって、世界中で物価上昇していってます。
物価上昇時代に入ったのです。
物価上昇時代に入ると企業は物の値段を上げざるを得ない。
物の値段を上げられない企業は生き残れないわけです。
ただ値段を上げられる会社と上げられない会社があると思いませんか?
例えばMicrosoftが出しているWordとかExcelというソフト、無かったら困ります。
そのような商品は値段が上がったとしても、みんな買うしかしょうがないです。
一方で名もなき冷凍食品メーカーの出している商品は値段が上がったら、
「こっちの値段が上がっていない商品を買おうかな」となると思います。
このように値段を上げられる会社と上げられない会社が存在します。
つまり、インデックスファンドのように全てを買うというのはすごく要領が悪くなっていくわけです。
二極化していった時に市場を丸ごと買うというよりは、
この企業を買うんだというと企業を選定していくことが重要になっていきます。
インデックスはコンピュータが自動的にやるシステムなので、企業を選定することはできません。
デメリット③ 未来を見ていない
あえてこの言葉を使いますが、インデックスファンドは価値がありません。
インデックスファンドに投資している方は考えてみてください。
あなたはどこの企業のオーナーになっているんですか?
自分のお金が世界のどこに役立っていて、
誰が使って、どういう人の問題解決をして、
そのおかげで自分の資産が増えた。
このイメージが湧きますか?
全くイメージが湧きませんよね。
インデックスファンドというものは、数字に投資しています。
もっと言うと、この数字は過去です。
過去こういうデータだったという、過去の蓄積された数字、ここに投資しているだけです。
ここに本当に価値はあるのでしょうか?
例えばA社とB社という会社があって、A社の方がB社よりも2倍大きな会社だったとします。
この時点で『A社を2口、B社を1口買います』というのがインデックスファンド。
数字だけしか見ていないので、とてもシンプルです。
でも企業の価値はそうではないはずです。
確かに今はA社の方が大きいかもしれないけど、
会社の中身を見たらパワハラがあるし、離職率は高いし、若手が全然いないという会社かもしれません。
一方、B社は若手が生き生きと働いている。
なぜかなと調べてみると、若手に対しての人材投資にコストをかけているんです。
だから若手が伸びていて、離職率も低い。
未来に投資投資しています。
しかも今はA社の半額の値段で買える。
未来を見たときにB社の方が魅力的だと思いませんか。
過去の実績だけを見ていると、ここには気付けません。
その企業の未来を見た時、そこに価値が生まれます。
自分のお金がどういうふうに使われて、誰の役に立って、どういうふうにお金が増えた、
このような納得感があると価値がある感じがします。
この価値が見えない、それがインデックスのデメリットと言われるところです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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