森次 美尊

超円安時代!絶対に買ってはいけない投資信託!為替ヘッジありの落とし穴

こんにちは!
ファイナンシャルプランナー もりつぐ先生です!

今回は、投資をする人であれば絶対知っておいていただきたい内容です。

このような質問をよく頂きます。

投資信託の商品によって、
為替ヘッジありのタイプ為替ヘッジなしのタイプ
2種類から選べます。
どちらがいいんですか?

1ドル158円(2024年8月当時)という円安になると、為替の影響はとても大きい。
今回は為替ヘッジについて解説したいと思います。

まず、なぜこんなに円安になっているのか?

いろいろな要因があります。
為替というものはいろんな要因が働くので一概には言えませんが、
一番の理由は金利差です。

コロナの時にアメリカはたくさんのお金をばらまきました。
まだお金が余っている状態です。
今はコロナも明けて、みんなお金を使いたい状況です。

多くの人が買う買う買うとなって、
多くの人が欲しい欲しい欲しいという状態になると、当然値段は上がっていきます。
競うように求める状況であれば、当然値段上がってきます。

そのようにしてアメリカは今、物価がものすごく上がっていっています。
物価が上がってもお金が余ってる人は良いですが、中には余ってない人もいて、この人たちは生活ができない。
物価が上がることによって、大きな貧富の差が生まれています。
飢え死にするような人が出てくるリスクもあるので、
物価が一気に上がりすぎるのは実は良くない。
景気が良いから物価が上がるというのは自然な現象で良いことですが、行きすぎるのは良くありません。

なので、アメリカは今、国を挙げて金利を上げています。

金利を上げると、例えば企業が設備投資しようと思い、銀行にお金を貸してもらおうと思っても、
金利が上がっていたら今はやめようかなと、借りるの控えます。
個人でも住宅ローンを組む時に金利が上がっていたら、
去年に比べて2%も上がってる、やめておこうかな、となり、
みんなが買い物をする意欲が減っていきます。

物価が一気に上がってきて、景気が良くなり過ぎそうになると、
国は政策として金利を上げます。
このことをアメリカはやっていますが、
金利が上がったがまだ買うぞ、金利が上がったがまだ買うぞ、となり
なかなか良い景気の状態が落ち着かないので、アメリカはずっと金利を上げ続けています。

一方で日本はどうなのか?

日本はずっと景気が良くありません。
景気が良くないのでマイナス金利、とにかく低金利にしてお金を使ってください、ということをやりました。
住宅ローンは戦後最低金利と言われていました。

これだけ安くしたんだから、みんな買ってよとやってきましたが、
未来に対して不安があり、みんながお金を使わないので結局景気は全然良くならない。
景気が良くならないので、金利を上げられなく、ずっと下げておかないといけない状況です。
このような時に金利を上げたら、さらにみんな買わなくなります。

さらに、空前の少子高齢化で働き手がいない、
人がいないから人件費を上げなければいけない、
ウクライナ等が戦争をしてエネルギーの値段が上がった、
いろいろなことがあり物の値段が上がっています。
みんながお金を使って景気が良くなれば良いですが、物の値段も上がりまた買わなくなる。
買わないというより買えないという状況です。

そして、買えないということは企業が儲からないということです。
儲からない企業は設備投資をしないということだから…
という悪循環でなかなか日本は景気が良くなっていきません。

金利を上げられない日本と金利をどんどん上げているアメリカ。
銀行にお金を預けておいて、金利3%で勝手に増えていきますという所と
0.01%しか増えませんという所、どっちの銀行にお金を預けたいですか?
このように考えると、みんなアメリカを選びます。
つまり、みんながドルを買うからドル高。
一方で円はいりません、円は売りますとなって、円の価値は下がるので円安。

ドル高円安というのは、このような状況で1ドル158円(2024年8月当時)くらいまでいってるということです。

ドル高円安になるとどうなるか。我々にどういう影響があるのか。

日本で住んでいたら、為替なんか関係ないじゃないですかという人がいますが、そんなことはありません。
我々も世界と繋がっています。

例えば、日本は輸入の国です。
輸入品に頼らざるを得ない国です。
この輸入品の値段がどんどん上がっています。

為替がそれだけ変わると、今まで1ドルのものを輸入しようと思えば100円を出せば輸入できたのに、
今は158円出さないと輸入できません。
値段が大きく上がっているわけです。
特に海外から輸入されている物の値段は今どんどん上がって、それに伴って日本の物価は上がっています。

このように私たちにも為替というものは大きく関係しています。
さらに続きそうな理由として、平成という時代に日本は全然物価が上がりませんでした。
一方で海外はどんどん上がっていました。
アメリカ圏に行くとだいたい日本の3倍くらいの値段と言われています。

ただ世界はある程度つながっているので、物価も平均化されていくと考えると、
日本に輸入品がどんどん入ってきて、日本の物の値段もどんどん上がっていくということです。
これからももっともっと値段上がって行かざるを得ません。

ということは、値段を上げられない企業は潰れて淘汰されていく。
値段を上げられる企業が残っていきます。
値段が上がるのに合わせて給料が上がっている人は豊かになる一方で、
給料が上げられない会社であれば貧しくなる、そんな時代が来るということです。

1ドル158円、160円、これが関係ない人はいません。
全員関係あります。
まずはここを分かっておいてください。

ここからが今回の本題です。

1ドル158円(2024年8月当時)時代に入りました。
この時代において投資信託を買うときに絶対注意してください、ということをお伝えします。

投資信託には商品によって、『為替ヘッジあり』『為替ヘッジなし』というものがあります。

『為替ヘッジなし』というのは何も関係ありません。
そもそもそういう制度がないということなので、無視して頂いて大丈夫です。
これがニュートラルな状態ですが、そこにオプションで手数料を払い、
『為替ヘッジあり』という特約のようなものを付けておくことができます。

『為替ヘッジあり』とは何なのかというと、為替をヘッジする、為替のリスクをヘッジするということ、
つまり為替で自分の資産が大きく動いてしまったときに、為替の動きを小さくするということです。
この仕組みは損した時に戻すだけではなく、得した時も戻されます。
損した時も得した時も影響を受けなくする、そこに対して手数料を払うということです。

例えば投資信託の世界株、オルカン等で世界中の企業の株を買うとします。
日本円でそれらは買えません。
自分はオルカンという投資信託を円を出して買っていますが、
円で受け取ったものを投資信託の運用会社が1回ドルに変えて、
ドルに変えたものを世界中の企業に分散して投資しています。

これを売却するとなると世界中の企業を売却します。
世界中の企業を売却をしたことで運用会社にはドルが入ってきます。
このドルを私たちに渡すことはできないので、円に替えて渡します。

これらの取引は投資信託という中身で行われてるだけで、
自分は投資信託という商品を円で持っているので、最終的に円換算が必要です。
直接的ではありませんが、最終利回りのところで為替の影響を受けます。

3年前1ドル110円だったものが、今は150円くらいになっています。
約37%、円安に振れました。
つまり3年前に110円で投資信託を買ってドルでいろいろな企業の株を買っていたとしたら、
今は1ドル150円で戻せるので、その分儲かることになります。

ただ、『為替ヘッジあり』にすると、この儲けを減らされるだけでなく手数料まで持っていかれます。
ここがポイントで、日本とアメリカの短期金利の差の分の手数料を取られます。

アメリカは物価がどんどん上がるので、金利もどんどん上げている。
その一方で日本は不景気なので金利は上げられません、ということをお伝えしました。
ということは、金利の差がどんどん開いていき、今で約6%の金利差があります。
直近1年であれば、『為替ヘッジあり』にするために約6%もの手数料を抜かれるということです。

自分の資産が増えたとしても約6%の手数料を抜かれる。
これでは資産が増えません。
為替で得した分も減らされます。

米国株式ファンドは分かりやすいです。
全部アメリカで買えるので、円をドルに替えます。
アメリカの株式ファンドのインデックス的なもので見ると、
この3年間で利回りの差が70%ついてます。
同じ商品なのに『為替エッジあり』にすると70%も『為替ヘッジなし』よりも少ない。

結論です。

為替は上がるか下がるか分かりません。
それであれば手数料は取られない方が良いです。
上がるか下がるか分からないということは50%50%です。
50%50%であれば、より元金を増やす方が良くて、
手数料を抜かれて元金が小さくなっていくのは意味がないという話です。

数学的に言うと『為替エッジあり』をつける意味が分かりません。

実際にプロの人たちで『為替エッジあり』を付けている人は聞いたことがありません。
今はさらに円安の時代で金利差があるので、
絶対ここには手を出したらいけませんという注意喚起でございました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

本日のコラムはこちらのYouTube動画でご案内してます。


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