
こんにちは!
ファイナンシャルプランナー もりつぐ先生です!
前回のコラム ▶ 日経平均株価・オルカン・S&P500・大暴落!? 円高の理由??
それでは、大きなマイナスが起きた時、どのように考えれば良いのか。
まずこれまでの歴史を見た時、定期的にいろいろなマイナスが来ています。
例えば、コロナがありました。
コロナの時、一気に半分くらいに株価が下がりましたが、半年くらいで戻っています。
そんなに大きなマイナスではない。
一方、リーマンショックというのは5年間くらい戻らなかった。
5年間ずっと下がっている、これは不安になります。
日本で言うとバブル崩壊。
いまだにバブル崩壊のジレンマ、ずっと引きずってるような感じがあります。
このくらい大きなマイナスというのはなぜ起こるのか。
このマイナスの要因はバランスシートか崩れることです。
どういうことかというと、
資産価値が下がった時に自分の資産のバランスが崩れるという状態が起きる、
こういうことが起きます。
例えば、日本のバブル崩壊の時は不動産の価格がどんどん上がっていきました。
本来であればこの不動産は、だいたいこのくらいの価値だよね、というみんなが思ってる価値があります。
これを理論的な価値だとします。
本来ここに住むにはこの値段だけど、値段が上がってるから高めで売ってもさらに高く売れるから、
という転売目的でみんなが買う。
このようなことになると、本来の不動産の価格ではなく、さらに高く売れるからという理由で買う、
となっていきます。
このように数字ばかりを追いかけて、みんなが取引をし始めた時にバブルが起きます。
このバブルが起きて不動産の価格はものすごい価格になっていったわけです。
ある企業が、その不動産を持っていたとします。
その企業はこれだけの不動産を持っています、この価格が10億円ついているとします。
加えて、預貯金が1億円、有価証券が1億円あります、
この企業は合わせて12億円の資産を持っています、という状況だったとします。
これを銀行に提出した時、12億円の資産を持っているのであれば、
銀行はこのくらいまでお金を貸せますよと言って、その企業は10億円を借りたとします。
ところがその後、バブルが崩壊して上がるだろうと信じていた不動産の価格がどんどん下がり、
いきなり半分になったとします。
10億円分の不動産をい持っていたのが、5億円になるわけです。
預貯金が1億円、有価証券が1億円ということは、合わせて7億円。
元々この企業は12億円を持っていたから銀行は10億円を貸しますと言っていたのに、
計算し直すと、7億円になってしまった。
7億円の人に10億円は貸し出しできませんとなり、貸しているお金の一部を返してもらえませんか?
となってしまうわけです。
銀行も同じです。
例えば50億円の資産があるから、これだけの企業にお金貸せますということが決まっています。
世界の法律みたいなもので決まっています。
これだけの資産を持っているから、これだけ貸して良い、何パーセントまでは貸して良い、
このルールがあるわけです。
そのルールに基づいて貸していたけど、当然この資産というのは債券で持っていたり、株で持っていたりします。
不動産で持っていたりもします。
同じように不動産の価値が半分になってしまうと、当然この銀行の予算も半分になってしまうわけで、
同じように貸し出せない。
でも今貸してしまっている。
世界のルールだからと言って、貸し剥がしと言って、返せ、返せとやります。
そのような時に、同じように不動産を持っている企業に対して、
本来こんなに多く貸してはいけない、という正当な理由をつけて取り立てるわけです。
それをされると、企業側は資金繰りが回らなくなって、潰れてしまう。
こうやってどんどん倒産していってしまいます。
このように自分の資産の価値が下がった瞬間、一気に共倒れしていく可能性がある、
これがバランスシートが崩れた時の〇〇ショックとか、〇〇恐慌というマイナスです。
このような暴落が起きた時は戻るのに時間がかかります。
どんどん連鎖していき、みんながマイナスになっていきます。
このようなマイナスが起きた時は皆さんが例えばNISAで投資信託持ってたとした時に、
何年間は使えないと、覚悟を決めていただく可能性があるということです。
でもリーマンショックにしても、日本のバブル崩壊にしても、何だったら世界恐慌にしても、
ちゃんと株価は戻っています。
これが答えです。
例えば1つの企業の株を持っていたら、その企業が潰れてしまったら紙切れになりますが、
投資信託というものはそもそも売り買いをして、たくさんの企業を分散して買っているので、
あの企業も、あの企業も一気に全部潰れたということは基本的に考えられません。
一方で我々は常に買い物をしています。
我々が常に買い物をしているということは、どこかの企業は儲かっているということです。
ここで理論株価というお話をします。
マンションで例えて説明します。
月10万円、年間120万円の家賃収入があるマンションがあったとします。
これを持っていたら年間120万円、ずっと自分にお金が入ってくる。
このマンションがオークションで100万円で売られていたらどう思いますか?
もちろんお客さんも入っています、出来たてでまだ修繕もする必要もありません、何も問題ないとします。
この値段で売られているのはありえませんが、100万円で売られていれば、
みんなが欲しい欲しいと言って値段が上がっていきます。
逆に1億円で売っていたらどうでしょうか?
この場合、100年近く回収に時間がかかってしまいます。
そう考えるとみんな買わないので、1億円の価格は絶対下がっていきます。
100万円の価格は上がっていって、1億円の価格は下がっていった。
価格はいい感じのところを目指します。
いい感じというのは家賃収入が120万円ということを全員が知っているからです。
家賃収入が120万円ということは、100万円であれば絶対買い。
つまり、安すぎる、お得だと考えます。
逆に1億円は高すぎる。
この時は買わない方が良い、だから下がっていく。
家賃収入が分かっていれば誰でもいい感じのところを目指していきます。
これが理論株価です。
企業がこれだけの利益を出していれば株価はだいたいこのくらいだよね、
ということは誰が見てもわかるはずです。
でも、マーケットというのは不確定要素があります。
バブルみたいな感じで、不動産の土地の価格ではなく転売できるから買っちゃえという人がいるから、
どんどん値段が上がっていく。
そして最後には崩壊して、下がりすぎる結果に。
ただ、企業がきちんと利益を出していれば、株価はいつかは戻ってくるということです。
どんな大きなマイナスが来ても、みんなが買い物をしている限り、どこかの企業は利益を出しています。
利益を出しているということは、必ず理論株価というものはあるので、
誰が見ても割安割高ってわかるから、いつかはそこには戻ってきます。
これをちゃんと分かっておいてほしいと思います。
そして、これが投資信託を持つ最大の価値です。
投資信託のリスクというのは、紙切れになることを含んでいないリスクだと言えます。
あの企業も、あの企業も同時に潰れるということはほぼ考えにくい。
一つの企業の株を持っていたら紙切れになるリスクがあるので、
下がっていてもいつかは戻ると言っていても、戻らない可能性もあります。
紙切れにさえならなければ、企業が利益を出し始めた瞬間に、
理論株価というものが出来上がるので、
いつかは割安になり、お得になり、いつかは戻ります。
これが投資信託の最大の価値です。
まとめていきます。
今空前のインデックスブームです。
NISAというもの一気に広まってきました。
でもみんな何を買って良いのかわからない。
だからこれが一番人気らしい、とにかく手数料が安いらしい、YouTubeでこれがいいと言っている、
という大量の認知を取ったインデックスファンド、オルカンやS&P500というものを
ほとんどの人が持っています。
この人たちは何を見たのでしょうか?
数字しか見ていません。
過去何パーセント増えたとか、手数料がいくらだ、といった数字しか見ていません。
その物の価値をわかってる人はほとんどいません。
数字ばかりにみんなが投資をし始めています。
確かにインデックスファンドは最近調子が良いです、上がっています。
では、インデックスファンドを通じて皆さんのお金がどういう企業に回っているのでしょうか?
例えば戦争系の企業もたくさん入っています。
ミサイルや核兵器を作っている会社もいっぱい入っています。
そのような企業も今は世界で戦争が起きているので、どんどん株価が上がっています。
これが本来の企業の価値なのでしょうか。
皆さんが価値ある企業だな、こういう企業に将来残ってほしいな、
そのような自分の価値感と一致する企業に自分のお金が回っていますか?
そこまで考えが及んでいない場合がほとんどです。
なぜかというとインデックスファンドというのはコンピューターが自動的にやるので、
もう誰の責任でもありません。
コモディティ化された無機質なものなので、ただの数字なのです。
一方でファンドマネージャーというプロがご自身の投資哲学に基づいて、
このような企業を外しているというものもあります。
そういう情報を聞いて納得感を持って投資をやれば良いと思います。
インデックスファンドが駄目とは言っていません。
インデックスファンドでもそこに納得感があれば良い。
でも、ほとんどの場合はバブルに近いような状態、みんな数字しか見てないような状態です。
みんなが買って、どんどん価格が上がっていっている状態。
どこにも責任は生じていません。
投資家にも自分がこのお金を使って未来を作っていくという責任はありません。
コンピュータが投資しているので、どの企業を買う買わないという責任を誰も取っていません。
ただの数字のマネーゲームになっているわけです。
するとどこかで大きなマイナスが来る可能性はやっぱり否めません。
その時に皆さんは投資は自己責任だということを思い出してください。
自己責任というのは、減ったけどそれはあなたのせいですよ、ということではありません。
あなたのお金が未来を作っているという責任、ここに立ち返ってほしいわけです。
投資というのは未来を作るのです。
皆さんのお金が企業に回る、その企業の営みに回る。
それがどこかのお客様、人に回る。
そこで価値が生まれる。
この価値が理論株価を決めます。
本来の株価は必ずここに立ち返ってきます。
これをぜひ忘れないでください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
本日のコラムはこちらのYouTube動画でご案内してます。
メディア活動
2024年から始まった国が推奨する投資「新NISA」!
新NISAの始め⽅や投資の仕⽅、投資の⼤切さなど、
お⾦と明るく前向きに向き合うための実践的な学びを
伝えさせていただきました!
\ 再生回数20万回超え‼/

\ 受講生5000名以上超え‼/

