森次 美尊

優秀なアクティブファンドの選び方 銘柄選択力の重要ポイント3選!

こんにちは!
ファイナンシャルプランナー もりつぐ先生です!

前回のコラム ▶ 優秀なアクティブファンドの選び方「オルカン・S&P500のダメな理由」

優秀なアクティブファンド、本当に美味しい銀座のお寿司屋さんのような優秀なアクティブファンドを
どこでどのように探せば良いの?
ということを思われたと思います。
今回はこれを説明していきます。

一番手っ取り早いやり方は、プロに聞く、です。
これに尽きます。

この投資信託が良いと言われただけでは駄目です。
なぜ良いのかということをしっかりと説明してもらい、
それが自分に合ってるのかということを理解し、納得感を持って買わなければいけません。
しかも買っただけではなく、その後の情報提供もあった方が良い。
「この企業の株を売ったのだけど、その理由はこういう投資哲学を大切にしている私たちからすると、
この点が危ういと感じました」というような情報提供があった方が良い。
すると、「やっぱりこの投資信託は良い仕事をしているな」というような安心感が持てます。

このようにしっかりと話を聞ける担当者がいるのが一番良いですが、
それだけではこのコラムが成立しないので、改めて大切な点を3つ説明していきます。

①銘柄選択力

投資信託には命とも言うべき投資哲学というものがあります。
自分たちはこのような投資をしたいというものです。

自分たちのこの投資信託は、みなさんたくさん増えたら良いと言っているけど、
長く続くためには下がり局面に強い方がお客さんは安心して、使い勝手が良いのではないか。
そのような下がらない投資信託を作りたいんだ。
そのようになった時、上がり下がりしながらどんどん上がっていくものより、
そこまで上がらなくても安定している企業を買っていくようになります。
すると、時価総額の上から順に買う方法では、ランキングは常に変わるのでそれに適しません。

この投資哲学というものが命です。
投資哲学に基づいた企業をしっかりと買っている、この銘柄選択力があるかどうか。
そして投資哲学どおりのパフォーマンスが出ているかどうか。
少なくとも10年以上の実績があるかどうか、この辺りまではチェックしたいです。

投資哲学について簡単に触れていきます。

バリュー株投資とグロース株投資

投資には、バリュー株投資とグロース株投資というものがあります。
バリュー株は価値、グロース株は成長です。

グロース株投資は、上がり下がりはするかもしれない、もしかすると成長しないかもしれない、
だけど成長の伸び代がものすごい。
これからどんどん上に行くという期待感があるわけです。

バリュー株投資は、この山は越え、ある程度安定した価値がある。
この安定した価値をずっと取りに行ける。
だけど大きな伸び代はないかもしれません。

例えば、以前はAppleがトップでした。
そこにMicrosoftが来たり、NVIDIAという企業が来たり。
最近はチャットGPTというものも来ました。
これらがまさにグロース株です。
まだまだ伸び代があるかもしれません。
あまり有名ではなく、下の方にいる中小企業で伸び代がすごい企業は、
まさにグロース株だったりします。

一方、コカ・コーラはどうでしょうか。
世界中どこに行っても飲めます。
ほぼ世界中のシェアを取ってしまっています。
現時点から劇的に伸びるというのは考えにくいですが、そのシェアをひっくり返すのは難しく、安定して売れ続けます。
これがバリュー株です。

その企業がどのような価値を作り出してるのか、どのような顧客がいるのか、どのようなライバル企業がいるのか。
これらで変わるバリュー株かグロース株か。
あなたの投資信託は、バリュー株を中心に買い付けている投資信託なのか、グロース株を買い付けている投資信託なのか。
その通りの株が本当に買われているのか、その通りのパフォーマンスが出ているのか。
これをしっかり見ることが大切です。

大型株と小型株

大型株と小型株というものもあります。

大型株というのは、例えばコカ・コーラです。
小型株というのは、例えば今でこそ大きな会社になりましたがライザップという会社。
いきなりどーんと出てきましたが、出てくる前にはいわゆる小型株です。
小型のグロース株です。
一気に成長していきました。

小型株か大型株か。
これもその投資信託のファンドマネージャーがどこに強いのかというものが表れます。

単純に小型株であれば、そこに投資信託が大きなお金を投資すると、結構な大株主になれます。
つまり、結構な責任を伴い、株主として経営にも口を出し、良い関係を作りながら一緒に成長していこう、
といったことができるかもしれません。

このようなことが得意な投資信託もある一方、基本的には口出しはしません、ちょっと買わせてください、
といった感じで大型株を買うことが得意な投資信託もあるかもしれません。
要するに調査力が得意な投資信託です。

これらはその投資信託の特性です。
その投資信託のファンドマネージャーはどれが強いのか、そのチームはどのような戦い方が強いのか。

小型株、大型株。
そしてバリュー株、グロース株。
大きく分けてて4つあります。
大型のバリュー株、小型のバリュー株。
小型のグロース株、大型のグロース株。

これが投資哲学です。

スタイルドリフトという言葉があります。
世の中の時代の流れに合わせて、このスタイルをどんどんドリフト、変えていくというものです。
前までは小型のバリュー株が得意だったけど、時代の流れ的に大型が来ているので、
これからは大型に注力します、大型のバリュー株に注力します、というものです。

過去の実績ですごく良いパフォーマンスが出ていた投資信託でも、これは小型のバリュー株での実績です。
このファンドマネージャーは、小型のバリューであれば確かに10年間すごかったと言えるが、
大型のバリューになった瞬間に実績がなくなります。
それで本当にやれるかどうかという再現性が取れません。

時代の流れに沿って注力先を変えるというのは、再現性が取れないという恐怖感を感じないといけません。
そもそも理念、軸がありません。
このようなものお客様にお勧めすることができません。

軸の変わらない、自分たちの投資哲学をしっかり持っている、
その上で企業、銘柄を選定する力がある、その通りのパフォーマンスがちゃんと出ている、
これが優秀なアクティブファンドの大きなポイントだと思います。

野球の監督をイメージしてみてください。
高校野球のように細かくバンドや盗塁で相手の嫌がるような野球をやって、
良い成績を出してる監督がいたとします。
この監督が何を思ったか、翌年のシーズンが始まる前にお金を出して日本中から4番バッターばかりを集めてきて、
ホームランをどんどん打つ野球を来年からします、と言った時に、
本当に戦えるのかな?という感じがします。

つまり、何に強いのかというのはその監督の過去の実績の特性があるわけです。
このスタイルを変えられると、その人パフォーマンスが落ちて当然です。
同じことが投資信託の世界でもあるということです。

②説明責任

2つ目は説明責任です。

先に説明した、投資哲学に合わせてこのような銘柄を買ったところ、このようなパフォーマンス出ました。
過去に持っていたこの銘柄は、投資哲学的に良いと思っていたが、テリトリーを超えてしまいました。
例えば、小型株を買う投資信託で持っていた銘柄が、大分大きくなって大型株になり、
こうなると私たちのテリトリーではないので売り払います、代わりにこの銘柄を買います、というもの。

という風に全て説明責任があります。
みんなから預かったお金です。
受託者責任というものがあります。
これを果たすためにはちゃんと説明する必要があります。

運用報告会を定期的にやる、カンファレンスをやる、お客様の接点をちゃんと持っている。
このような投資信託は、良い投資信託だなと思います。
自信があるからそれができるわけですし、適当なことはできなくなります。

買い付けたファンドマネージャーがみんなの前に立って、顔をちゃんと出して説明する。
海外の投資信託は投資信託を運用してるファンドマネージャーのフルネームが出ます。
さらにファンドマネージャーが自分の投資信託にいくらお金を入れてるかを出している投資信託もあります。

日本は徹底的に隠している方が多いですが、そこをオープンになっているもの、
説明責任を果たしているものが良い投資信託、アクティブファンドと言えると思います。

③透明性

3つ目はファンドの透明性です。

今まで説明したような銘柄選択力、投資哲学、そして説明責任をちゃんと果たしてるか。
運用報告会をやっているのか、カンファレンスをやっているのか。
こういったものを皆さんがネットで調べた時に全く出てこない、このように透明性がないものは駄目だと思います。
しっかりと情報が取れる、ファンドの透明性というのも重要になってきます。

銘柄選択力
説明責任
ファンドの透明性
この辺りを重視して、ぜひ優秀なアクティブファンド、
あなたのオンリーワンを選んでみてください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

本日のコラムはこちらのYouTube動画でご案内してます。


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