
こんにちは!
ファイナンシャルプランナー もりつぐ先生です!
2026年度のNISA改正案の中に、年齢制限撤廃案が提出されました。
新NSIAは18歳以上しか作れないという制限があったので、多くの子育て世代は、児童手当などをとりあえず子供名義で口座を作り預貯金で置いています。
昨今の物価上昇の中で、仮に子供が大きくなるまでそのまま預貯金で置いておいていたら、預貯金の実質価値は下がり続けます。
言うならば預貯金の財布の底には穴が開いていて、どんどんと価値が下がり、買えるものが少なくなっているのです。
せっかく子供がもらったお金なのだから、大切に減らさずに子供の名義で置いておきたいというのが親の気持ちでしょう。
ただ、預貯金に置いておくというのは「日本円に投資をしている」ということであり、物価上昇以上に金利がつかない昨今だと、時間が経てば経つほど確実に損していく資産なのです。
では、仮に今回の改正案が可決され、2026年度に新NISAの年齢制限が撤廃され、お子様名義でNISA口座を作れたとしたら?
お子様名義の預貯金をNISA口座に移し、投資信託を購入していくことは正解なのでしょうか?
それはそれで落とし穴もありますので解説させていただきます。
NISAを子供の名義で作ることのメリット
まず、メリットですが、預貯金と違い投資信託に投資することができるので、しっかりと資産価値を守り、増やしていくことができます。
次に、以前のジュニアNISAと違い、途中引き出しができないというようなルールは今のところなさそうなので、いつでも出し入れができ、流動性を担保できます。
運用管理者という形で子供が18歳になるまでは親が出し入れの権限を有しているのも安心です。
NISAを子供名義で作ることの注意点
逆に注意点ですが、今回の改正案はつみたて投資枠のみに適用される可能性があるので、商品がかなり制限されていることと、積み立てでしか購入できません。
個人的にはそもそもそこまでして非課税枠にこだわる必要があるのかと思っています。
購入した商品が増えることで非課税のメリットはあるわけですが、増えなければ意味がありません。
増えるのはNISA口座ではなく購入している投資信託です。であるならば非課税枠にこだわって制限の中から商品を選択するよりも、最も自身で納得いく商品を購入するほうが良いのではないでしょうか。
非課税枠にこだわらなければ、子供の名義で証券口座を開設し購入することは、もともと可能です。
そのほうが好きな商品を選べるだけでなく、一括で購入することも可能です。
仮に子供の銀行口座に300万ある人が、積み立てでわざわざ2年以上かけて購入していくよりも、一括ですぐに全額購入してしまったほうが運用効率は格段に上がります。
また、通常の証券口座よりは保険の口座を使って投資信託を購入して運用したほうが、税制優遇が効いたり、非課税枠がもらえたり、一括でも積み立てでも買えたり、優秀な投資信託の信託報酬を引き下げて購入できたりという手法もあります。
それらを鑑みたとき、あえて子供名義でNISA口座を作らなくてもよいのかもしれません。
もう一つの注意点ですが、子供の名義で作った口座で管理している投資信託は子供のものであり、子供が18歳になると自分の意志で好きな時に好きなだけ売却し現金化できます。
例えば学費で使いたいとか結婚費用として渡したいと親が将来のお金の使い方を決めることはできません。
逆に言えば親が将来のお金の使い方に関与したいのであれば、親名義で運用するべきです。
そして将来運用したお金を渡したいタイミングで渡したいだけ、親が自身の投資信託を売却し渡してあげればよいのです。
筆者の場合は、それでも兄弟でお金の色分けをしておきたいというニーズのお客様に、親名義で運用はしているが、兄弟ごとのお金を商品ごとに変えておくよう提案しています。
例えば、長男のお金は投資信託A、次男のお金は投資信託B、お父さんご自身のお金は投資信託Cという風に購入商品を分けて、これをすべてお父さんのNISA口座で管理しています。
NISAを子供名義で作ること最大の価値
では、最後に筆者がどのように考えているのかですが、投資はマネーゲームではありません。
投資で資産が増えたということは、自分のお金をどこかの企業が代わりに使ってくれて、社会に価値を生み出し、その対価として株価が上がり自身の資産が増えたのです。
せっかく投資をお子様名義で行うのであれば、ただお金が増えた減ったという根拠のないマネーゲームではなく、投資を通じて自身が世界経済を前進させる参画者になったのだということを自覚させてあげることが大切です。
そのためには、ちゃんと自身のお金がどのように社会に役に立ったのかがわかる投資信託を購入する必要があり、親も一緒になって勉強してあげてください。
その経験は必ず将来社会に出たときに役立ちます。
自分がやりたい仕事という視点だけで就職活動をするのではなく、この会社は社会にどういう価値を生み出しているだろうかという観点を持てるようになり、働くということの意義が変わると思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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