森次 美尊

iDeCo・積立NISA・投資信託・変額保険 比較してみました!【後編】

こんにちは。

ファイナンシャル プランナーもりつぐ先生です。

今日は、前回の「変額保険がいいかもしれないぞ!」というお話の続きをしていきたいと思います。


前回の記事はこちらからご確認ください。
   ↓ ↓ ↓



今回比較しているのはこの4つ
   ↓ ↓ ↓

●iDeCo
●積立NISA
●投資信託
●変額保険


ただ、この4つとも違うものに見えて、全て結局は「投資信託」なんだよ、
というお話をしました。
その前提の元、それぞれにどんなメリットがあるのか、続きをお話していきます。


では、「出口」のところを見ていきましょう。

「出口」での税金についてです。
iDeCoはめちゃくちゃいいんです。何が良いかって「退職所得控除」って言って、
これはもう最強なんですよ。
これは分離されているので、その時の自分の所得と合算されないということで、
これがすごくいいポイントです。
さらにこの「退職所得控除」っていうのは、半分(1/2)にしてくれる
というようなメリットもありますので、税金はかなり抑えられるということです。


※退職所得控除とは、退職所得に税率がかけられる前に控除できる制度です。
 退職金は退職所得とみなされるため税金がかかりますが、
 申請をすることで、課税の対象になる金額を減らすことができます。
 退職所得とされる金額は以下の方法で算出可能です。

(退職金 - 退職所得控除額)× 2分の1 = 退職所得


積立NISAに関しては、20年以内は最強の「非課税」です。
ただ今回子育て世代の方が老後までしっかり資産形成をしていったら・・・という想定で行った時に、
20年超えてくるケースは結構ありますから、そうなると普通に税金かかりますよね。

投資信託だって普通に税金がかかるということで、僕的に「×」とさせていただきました。

変額保険はいいですね。
一時所得という扱いになって、対象金額を「1/2」にしてくれるし、
年に1回「-50万円」という特別控除をずっと使っていけるんです。

※一時所得とは、懸賞金や拾ったお金の謝礼金などの臨時収入による所得のこと。
 満期保険や配当金などもそれに該当し、
 課税対象額は一時所得の金額の2分の1になります。


例えば、「100万円解約しました」というときに、そこから「-50万円」してくれるんで、
残りの50万円に対して税金をかけます。
さらに、これを1/2=半分にしてくれて、半額の25万円に対してのみ税金をかけるという感じで、
いろいろと圧縮してくれるんですね。
この効果が働くので、老後細かく取り崩していく人っていうのは、
とてもメリットを感じられると思います。
もちろんケースバイケースなんですけども、使い方によって、
実はめちゃくちゃ保険っていいよって言えるんじゃないかな、と思います。

保険の場合は、めちゃくちゃたくさん持ちすぎると高くなります。
その時点の所得と合算して累進課税で上がっていくので、めちゃくちゃやり過ぎると良くないんだけど、一般的な人はすごく優遇される、そんなイメージですね。


そして、「商品」はどれだけ選べるのってことなんですが、
日本には6,000以上の投資信託があるわけです。

通常の投資信託ってなると、その中から全て選べる!これ最強ですよ。
自分のナンバー1!一番ベストを選べばいいんですよね。

このベストを選んだよって言っても、
積立NISAで見ると、いろいろと入っていないケースが結構あります。
積立NISAは200くらいに抜粋されちゃってる”インデックスファンド”っていうのが中心なので、
”インデックス”が良いって方にはハマるし、
そうじゃない方にはハマらない、ということが言えるんじゃないかな、と思います。

そして、iDeCoもそうですね。
iDeCoもかなり限定されていて、僕のイメージでは日本のファンドが結構多いイメージですね。
あとはインデックスがやっぱり多いかなと思います。
なので、ここのベストを選ぶ際に海外種を選べるかというと、なかなか難しいのかな、
という感じがしますね。

変額保険について、これは考え方次第です。
変額保険というのは、機関投資家さんというプロが、みんなから集めたお金で
投資信託をまとめ買いするようなイメージ
なんです。
まとめ買いするということなんで、同じ商品を買ったとしても、
こっちの方が手数料・運用コストが低かったりします
これが実は変額保険の最大のメリットだと思っています。

商品はもう「コレ!」っていう風に決められていますので、かなり商品自体は少ないです。
ただ実は、6,000以上ある投資信託の中でめちゃくちゃいいところと提携している
保険会社ってあるんです。
なので、その保険会社の提携している商品が同じようにいいな、
とハマる人(アクティブファンドが多いですね)、
アクティブファンドってめちゃくちゃいいなと思う人には、価値があるかもしれません。

そして、その次は「運用コスト」です。
これめちゃくちゃ大きいんですよ。
だって、自分の資産全体から毎年抜かれていくんですから、長期投資で持っていたら、
資産がどんどん増えるにつれ、運用コストも同様にどんどん増えていきます。
この運用コスト、
通常投資信託で買うと、毎年1.7%抜かれるんですね。

ところがこれ、
iDeCoや積立NISAの場合、1.08%まで下がるんです。
変額保険で保険会社に機関投資家さんという立場でまとめ買いしてもらうと、
0.7%まで下がる
んですよ。
これ、かなり大きくないですか?!っていう、
実はこれが変額保険のすごい魅力じゃないかな、と思っております。

最後に、いろいろ言ってきましたけども、言っても変額保険は”保険”ですからね。
なので、これをどう考えるかっていうのが最大のポイントになってきます。

死亡保障というのは受取人固有の財産なんですね。
例えばですけど、めちゃくちゃ借金をしてお亡くなりになった方の奥さんが、
その借金を背負いたくないからと言って相続放棄をするとします。
相続放棄をしたとしても、受取人固有の財産なので、
この「死亡保障」だけは入ってくるんですね。


こんな風に、保険ならではの優遇っていうのがありますので、この保障というのは
決して甘く見積もらない方がいいんじゃないかな、と思います。
もちろんですけども、じゃあこの保障でコスト取られるんだったら、
掛け捨てで保障を持ったらいいじゃないかっていう、こんな考えもありますね。
なので、ここの保障コストがじゃあどのくらいかかるのか、ということで、
この辺りを計算していくっていう話になるんじゃないかな、と思います。

まとめていきます。
自分の支払った金額があります。
支払う時に入り口のいろんな控除を受けます。
それから、運用コストというのが抜かれます。
この運用コスト、保険はとても優遇されているとお話しました。
その後に、保険のコストが抜かれます。
保障がどれだけ欲しいかという商品次第です。
これ、ちなみに保障を最低限に抑えて保障のコストがかからない、という変額保険もあります。

そして、税金を抜かれて、これだけいろんなものを抜かれていって、
最終手取りになるんで、どっちが得なんだっていう計算をちゃんとしようとすると、
以下の計算式で全部きちんと確認する必要がありますね。

支払い金額 ー 運用コスト ー 保険コスト ー 税金 = 手取り


最後にお伝えすると、この保障って何歳まで持つのか?ですよね。
この変額保険って途中で支払いをストップすることができるんです。
支払いをストップするデメリットっていうのは、その時点で保障がポコッと小さくなることです。
なので、そこから保障がいらない人っていうのは、途中で支払いをストップして
保障を小さくした状態で走らせていくと、実は保障に回るお金が下がったりするんですね。
一方で、やっぱり保障が必要な人はちゃんと保障を持たなければならないので、
保障にたくさんお金が回っていきます。

なので、この辺りはかなりケースバイケースに動いていくということなので、
やはりどっちが強いのか?という話をすると、

「どこの土俵で戦うんだ?」
「どこのリングで戦うんだ?」

という話になるから、まあどっちが強いとはハッキリ言えませんよね。

さあ、皆さんの資産はどういうふうに配分を持っていくのか?
ということを考えて頂けたらな、と思っております。



こちらの記事でご案内してます。

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