森次 美尊

手書きライフプランを作ってみようシリーズ!第一弾「見取り図を書いてみよう」

こんにちは。

ファイナンシャル プランナーもりつぐ先生です。

今回からしばらく、
「実際に手書きライフプランを作ってみようシリーズ」

をやっていきたいと思います。
今回はシリーズ第一弾 ”見取り図を書いてみよう” をお届けします。

以前から”手書きライフプラン”については、
YouTubeなどでもお話していますので、まずはこちらをご確認ください。
↓ ↓ ↓

こちらのYouTubeを見ていただいて分かる部分はもう一気に飛ばしていきます。
今日お話しする内容は、この”手書きライフプラン”を作っていく上での、
●ファーストステップ = 見取り図を書く
●セカンドステップ = 年金計算

くらいまではいこうかなと思っています。

まず、ざっくりとこの”ライフプラン”の見取り図を書いていって、
その後、年金計算にいくんですが、年金計算ってすごく長くなるので、
今回は年金計算の1つ目、「老齢基礎年金」のお話をしていきます。

見取り図の書き方


過去の「手書きライフプラン」についてのYouTubeを見ていただいた前提で進めますので、
概算でお伝えしていきますね。



まず、家族それぞれの年齢を書きだします

夫:40歳
妻:35歳
子供1:3歳
子供2:0歳
※設定=ご主人が会社員・奥さんが専業主婦

会社員の場合、
ご主人が60歳で退職しますよね。
そしてその後に嘱託社員として5年間働くとします。
その場合、給料が4割ほど減るかな?ということなら、
60歳からの5年間の収入をぐっと減らしておきます。

ご主人が65歳で完全に退職し、その後年金生活に入るわけですね。
ただ、奥さんはまだ60歳なので年金は貰えません。(※年金は65歳から支給されます)
なので、この65歳からの5年間はご主人の年金のみで生活する期間です。

次にご主人が70歳になると、いよいよ奥さんも65歳になって2人分の年金生活になります。
そこからはずっと2人分の年金生活をしていくわけですね。

では、それが何歳まで続くのか?なんですが。。。
一時、2000万円問題ってありましたよね。
あれ、今の若い人は95歳くらいまで生きていくかもしれないという試算が元になっているんです。
なので、国が95歳まで生きる可能性があると言っているので、それで計算しましょう。
ただ、夫婦2人同時に「いっせーのーで!」でお亡くなりになることって、なかなかないですよね。
大体、女性の方が平均寿命が長く、5~6年くらい女性の方が長生きすると言われています。
ということで、今回は女性が亡くなる年齢を95歳と設定しましょう。
そして、ご主人はその6年前に亡くなると仮定すると、89歳ですよね。

つまり、ご主人が70歳から89歳までの19年間っていうのは夫婦2人分の年金生活
そして、ご主人89歳でお亡くなりになったら、その時奥さんは84歳で、
そこから95歳までの11年間、奥さんが1人で生きていく期間があります。
この期間は「遺族年金」という、また別のステージになるんですね。

こんな感じで収入を見ていくと、
40~60歳までバリバリ働く期間(20年間)
セミリタイアして、嘱託扱いで働く期間(5年間)
ご主人だけの年金を貰う期間(5年間)
夫婦2人分の年金生活の期間(19年間)
最後に、奥さんが1人で遺族年金で生きていく期間(11年間)

という感じで、「収入がこんな感じで変わっていくんだよ」という、
おおよその『見取り図』を書いてみましょう、ということですね。
ここまでがファーストステップになります。

じゃあ、次に年金計算に移ります。
ご自身の収入は分かりますよね。
4割減したら、嘱託扱いとなったときの大体の収入も分かりますね。
では、その後、老後の年金生活の時代の収入が分かれば、ご自身の一生涯の収入が分かります。

老後の年金計算

最初にお伝えしたように、年金計算のうち、今回は1階部分の『国民年金』についてお話します。
年金というのは、大きく言うと『老齢基礎年金』と『厚生年金』っていう2階層に分かれているんです。
『老齢基礎年金』というのは、全員固定です。
そして、『厚生年金』というのは給料に応じて変わっていきます。

例えば、自営業の方や扶養家族に入っている方はこの『厚生年金』というものはありません。
会社員の方は『厚生年金』に入っています。ただ、覚えておいて欲しいのは、
会社員の方は『厚生年金』なんですが、全員固定の『老齢基礎年金』、こちらにも入っているんです。

『老齢基礎年金』は1階部分のベース・基礎年金になります。
なので、会社員の方は1階部分の基礎(老齢基礎年金)があって、2階に『厚生年金』があって、
両方入っているよ、ということです。
ということで、会社員の方は『老齢基礎年金』と『厚生年金』2つとも、計算をします
自営業・扶養家族の方は『老齢基礎年金』の計算だけでOKです

『老齢基礎年金』は20歳から60歳までの40年間支払えます。
40年間全部支払った人は、老後、約65,000円/月 貰えます
以上です!


めっちゃ簡単でしょ!
めちゃくちゃ簡単なので、もうこれ覚えちゃってください。
月々65,000円なんで、年間で言うと78万円ですね。

奥さんは専業主婦という設定でしたので、65,000円/月で決定です。
次にご主人ですが、ご主人も1階部分は65,000円/月で決定で、
2階部分の厚生年金を次回の”シリーズ第二弾”でお話していきます。

最後に、よくお受けする質問を、『老齢k祖年金』の注意点ということでお話しておきたいと思います。

Q:学生時代に年金を滞納してるんですが、
  あれって払った方がいいんですか?

こういう質問をよく受けます。
老齢基礎年金って1ヵ月、約17,000円納付します。
仮に、学生時代2年間滞納してたよってことになると、
17,000 × 24ヵ月 = 408,000円

408,000円払ってないわけですね。
いや、義務なんでそもそも払ってくださいよって話なんですけど、
今の時代、払った分がちゃんと返ってこないんじゃないの?とか、まあ、気持ちは分かります。
大前提は義務なんで払いましょうってことなんですが、そう言った損得的な観点でお話します。

我々の年金制度というのは素晴らしい制度で『世代間扶助』という制度になります。

貯金とは違って、「自分が今貯めたものを貰う」だとか、
「払った分返ってこないじゃないか」とか、
そういう話ではないんです。

今の老人を我々が支えるんです。
これ、『感謝のバトン』ですね。

日々、我々が生活できているのは、
おじいちゃん・おばあちゃんが頑張って働いてくれて、
日本を良くしてきてくれたからだ!ありがとう!
って、『感謝のバトン』を払うわけです。

逆に我々は今の日本を一生懸命良くしていって、
下の世代に支えてもらおうよ。
支えてもらえるような日本を創ろうよ。という、こういう制度です。

それにプラスして、『障害年金』とか『遺族年金』とか、
少し保障的な部分もちゃんと付いてるんですよ。
なので、もうこれは絶対払った方がいいって、僕は思っていますが、
ここではその”損得”の部分をお話したいと思います。

2年間(24ヵ月)¥408,000の滞納があると仮定します。
これを収めるとどうなるのか?
20歳から60歳まで40年間、老齢基礎年金を納付するわけですね。
そして、貰えるのが最大・年間78万円なんです。
78万円がMAXです。
より分かりやすくするために、概算で80万円としましょう。

40年間MAXでかけた人は、年間80万円貰えるんだってことなので、
割り算すると、1年で年間2万円多く貰えるという計算になりますよね。

80万円 ÷ 40年間 = 2万円

逆に言うと、2年間納付していないということは、年間4万円減らされるよ、ということです。

滞納していた408,000円を払うことにすれば、
2年分なので年間で4万円多く、老後になってから年金を受け取ることができる
ってことじゃないですか。
この408,000円を4万円で割り算してみると、10.2年になります。

65歳から年金を貰い始めます。
今のうちに滞納していた2年間分もちゃんと払っておくと、年間4万円多く貰えるんです。
そして、年金を貰い始めてから11年目、76歳くらいになると、
すでに408,000円以上の受け取りをしているということになります。
普通に考えたら、今はもう80歳以上まで生きると言われていますので、
損得勘定で考えて頂いても全然悪い制度じゃないんだよ、ということです。

ということで、是非胸を張って、笑顔で納付しに行って頂けたらいいんじゃないかな、
思っております。

次回は『厚生年金』
ご主人の年金の2階部分のお話をしていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

最後までお読みいただきありがとうございます。


今回のお話は、こちらの記事でご案内してます。



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